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ロバート・キャパ 魂の記録

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 96期の善光寺系住職のお嬢さんで、携帯ブログで下品な写真などを掲載したり

Sさんの悪口を書き込んでいた・・・あの方が98期になって復学していた

何で?

 

 ロバート・キャパ 

宝塚の座付き作家について、毎回同じ事を書くのは何だかなという気がするんですが。

仕方ないよね・・・・成長がないんだもん

 

 何を描きたかったのか

原田諒氏はパンフレットで「鳳稀かなめの主演作を・・・と言われた時にロバート・キャパ

を演じさせたいと思った」と書いています そこまではいいんです。そこまでは。

でも、ロバート・キャパを通して何を描きたかったのかがわからない。

パンフレットには、ロバート・キャパとの出会いについて、一枚の写真の感想が

載っており「残酷なまでに現実を写しだした一枚」という言葉を書いています。

「彼が描きたかったのは困難な状況下に生きる人たちのたくましい姿」だったとも。

でも、この二つの感想は矛盾しているのです

「残酷なまで現実を写し取る人」と「困難な状況下に生きる人達のたくましい姿」は

同じようで実は正反対ですよね。

もし、この両者が存在したならキャパの目線が初期と晩年で変わったからと言えるの

では?

人は常に同じではいられない。戦場で残酷なまでに現実を写し取る人が、後に何かが

きっかけになって「困難な状況下に生きる人たちのたくましい姿」に魅せられていく・・

という話なら理解できます。

そこらへん、作家として考えが整理できないままに脚本を書いたので、ただ事実のみを

つらつらとドラマのように書き連ねる結果となり、作品として成立しなくなった

 

 場割りと登場人物関係がおかしい

どんな脚本家でもまず最初に勉強する事は「場を減らす事」なんですね。

最近の傾向として「ドラマのような舞台を作る」人がいるそうですが、その典型がこれ。

1幕16場もあるなんてどう考えても変。半分に出来ます・・・それだけよけいなシーンが

多いのです

しかも登場人物の相関関係が希薄で会話が成り立っていない。

キャパとアンリ・シムが知り合うのはいいとして、1幕最後には全く出てこなくなり

2幕最初に出てくるだけ・・・キャパの母親と弟が唐突に登場するのも変

さらにスペインで長々とキャパとゲルダの「別れ」を描いておいて、次のシーンでは

「ただいま」と。え?もう重慶から帰って来たの?と、思ったら実はまだ行ってなかった。

単に母親のシーンを書きたいが為に作っただけ

そういう「つけたし」が次から次へと出て来て不愉快そのもの。

2幕のスペインシーンも、ただ「こうすれば客が泣くかも」って思っただけじゃない?

自分の中に「これだけはいいたい」って事がないのと、様々な登場人物の身になって

台詞を考えないからこういうことになるのです。

本当はキャパとゲルダだけの「朗読劇」にしたかったんじゃないか?と思いました。

 

 「NEVER SAY GOODBYE」の劣化版

小池先生の「NEVER SAY GOODBYE」もキャパをモデルに描いているといいます。

とてもよく出来た作品できちんとラブストーリーになっていました。

でも、あの作品の中でも主人公がスペイン内戦に巻き込まれて行く様が何となく

「傍観者」に見えたのは事実。

ユダヤ系フランス人の彼が、自分とは全く関係のないスペインの戦争に傾倒していく

というのに違和感があったんですね

キャパがスペインに拘ったのだとしたら、必ず裏には何か理由がある筈で、そこを

描かないと2幕目の意味がわからないし、ゲルダが残る意味もないような気がします。

 

 原田諒先生へ

宝塚の観客は基本的に「ラブストーリー」を見たいのです。

独りよがりの伝記を見たいわけじゃありません 観客の求めるものと自分の描きたい

ものの間に溝があるならそれを埋める努力をするか宝塚を去るべきです。

今、宝塚は観客動員の面で危機的な状況を迎えており、座付き作家の責任も重い。

今こそ「観客」が何を見たいかきちんとリサーチして作品を作らないと、劇団の為にも

スターの為にもなりません。

 

 出演者について

 

鳳稀かなめ・・・キャパ。すごく「いい人」でした。脚本がそうなんだから仕方ない。

        でも、本当は「残酷なまでに現実を写し取る」人でしょう?そういう「残酷さ」

        を見たかったなあ。静かなる怒りこそ鳳稀かなめの真骨頂のような気が

        するので。

怜美うらら・・・ゲルダ。まだ研3だし、硬いのは仕方ないとして個性を感じないなあ。

         「アナジ」の紺野まひるも棒読みだったけど、すごく魅力的だったし

         「更に狂わじ」の白羽ゆりも綺麗なだけだったけど、もう少し強さがあった。

         がむしゃらさも清楚さも感じない・・・です。

春風弥里・・・チーキ。あの役はこの学年でやる役ではない・・・の一言です。

蓮水ゆうや・・・アンリ。まるっきりいないも同然の扱いに失望しました。

風莉じん・・・・最も説得力のある役柄でしたが、何のために出したのか。

鳳樹いち・・・フェデリコ。2幕目で歌ったり踊ったり大活躍でしたが・・それほど上手か

       と言われると何とも。

星吹彩翔・・・シム。見た目が可愛い。技術屋系なのかしら?もうちょっと活躍させて。

蒼羽りく・・・モンフィール。ダンスが上手?足が長い?

 

光あけみさん・・・いい歳して素人みたいな演技はやめて欲しかったです。

 

考えてみると娘役がほとんど出てこない舞台だったんですね

こりゃあんまりだ・・・・

今回の公演は鳳稀かなめにとって「新生宙組」の行く末を占うものになった筈。

だけど結果は、あまりにも頼りない。

チームワークがいいようには見えなかったし、脇が支えているという感じでもなく。

それは単に脚本のせいなのか、それとも元々宙組がそういう組なのか。

鳳稀がトップになった後、一人で頑張る状態が続いたら大変だなあと。

かといって緒月遠麻とくっつきすぎるのもよくないだろうし。バランス感覚が求められ

ますねーー


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