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今時の女の子に読ませたい昭和の少女漫画17

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 やっと・・やっとパソコンが復旧しました

懐かしいキーボードっ ってそんなに経ってないけど。

これからまた色々書けるかな。

不調の原因?結果的には「さあ・・・何ででしょう」って感じです。

また同じ事が起こるかもしれませんけどね。

 

 コメント、沢山ありがとうございます。

お返事したい事も多々ありましたけどーー

ぐっと我慢。っていうか、言いたい事はみなさんがおっしゃって下さったので

ブログが荒れる事もなく。

こういうブログは荒らしが来るし、責め立てたり脅したり・・・という事もよくみかけます。

それでも決死の覚悟で続けていらっしゃる方がほとんで。その中の一人である事には

誇りを持っています。

だけど、パソコンが不調だったりして書き込み出来ない時は不安が募ります。

そういう時に皆様が助けて下さって、本当にありがたいと思っています。あらためて

お礼を申し上げます。

色々厳しい意見を書く方々にも適切に対処して下さって。

今後ともよろしくお願いします。

 あ・・そうそう。確かに紫式部は彰子中宮の御付で定子に仕えたのは清少納言。

でも紫式部の「源氏物語」の桐壷帝と桐壷更衣のモデルは一条帝と定子ではないか

という説もあるんですよ。

さて。

今回もまた市川ジュンです

貴重な漫画家なのに、美内すずえや和田慎二などと比べると

知名度がイマイチ その上品な作風は読者を選んだのかしら?

っていうか、当時の別冊マーガレットの読者からしても、なかなか内容が

難しかったのではないかと思うんですよね。

だけど、色々勉強になった事は事実で、今アラフィフになって読み直すと

当時とは全然違った感慨が。これは他の漫画家よりも強いかもしれません。

 「三月の家」(昭和49年 別マ)

登場人物・・・大原菜子(表紙)・・・家庭教師の大学生

        麻緒・・・中学三年

        亜里・・・麻緒の妹。小学生

ストーリー・・・大学生の菜子は3月に家庭教師として麻央の家に通う事に。

      有名私立高校を受けるので。とても豪華な家に住み、金持ちなわりには

      麻央は少しも幸せそうじゃなく、友達もなく、いつも妹の亜里と一緒だ。

      特に父親との関係はかなり微妙。

      菜子はそんな姉妹の心を溶かしていく。

 

今時の大学生・・・家庭教師のトライさんはこんなに大人じゃないと思うんですけど。

菜子は3月生まれなので、ほぼ1年遅れの成人式を迎えるシーンがあり

(当時は年度じゃなくて1月15日を超えて生まれた人は一年遅れてましたよね?)

それまでの菜子先生のあまりの大人っぽさに、まだ大学生だったの?と驚き

市川ジュンの漫画は詩的な表現が多いし、夢のある風景が多いです。

麻緒の屋敷もプールがあり、真っ白の薔薇が夕日にそまって赤くなってる・・・などという

表現があり、胸をときめかせたものでした。

菜子先生のように、生徒に体当たりでぶつかる・・・・という時代ももう遙か昔ですね。

 

 「暁の目の娘」(昭和50年 別マ)

登場人物・・・バンダ(サラ)・・・・表紙。マタ・ハリの娘。

        マタ・ハリ・・・女スパイ。バンダの娘

        アナベラ・・・マタ・ハリに死刑を下したサンプル―大佐の娘

        リシャール・ロワ・・・アナベラのおさななじみ。

ストーリー・・・マタ・ハリの娘、バンダは母を死刑に追いやった人達に復讐する為

         まずはサンプルー大佐の家に潜り込む。

         そこで出会ったリシャールはアナベラの片思いの相手だったが、バンダに

         心を寄せ、愛し合うように。

         しかし、バンダの正体に気づいたサンプルーが警察を呼び・・・

 

マタ・ハリという女スパイの事を知ったのはこのお話でした。

とはいえ、その活躍の仕方等、あまりにも難しくて(今もですが)よくわかりませんでした。

第一次世界大戦の頃のお話だったんですね。

サンプルー大佐の御屋敷には薔薇園があり、リビングは広々。背が高い椅子に座って

カフェオレを飲む・・・いいなあと憧れておりましたね。

パリの「焼き栗」を知ったのもこのお話が最初。

かじりながら歩くってどんな感じなの?焼き栗ってなあに?と興味津々。

いつかパリで経験したい。焼き栗のかじり歩き。もう実現は無理ですけど。

食べてみたいなと思います。

結末はどうにも悲しいものでした。

愛するリシャールが実は母の死刑に銃殺隊として加わっていたことがわかり、

理性を失い、彼らに銃口を向ける。それを庇うリシャール。

一発の銃声が響き、バンダは逃げる。

「私がして来た事はなんだったろう。おおよそ報われない事ばかり」というフレーズが

あり、まさにそうだなーーと今は思います。

断ち切る・・・というより、恨みを忘れる為の銃声だったと今は解釈。

いつかリシャールと再会し、幸せになって欲しいと思いました。

 

 「6000日の愛」(昭和50年 別マ)

登場人物・・・若子(表紙右)

        母 (表紙左)

ストーリー・・・16歳の誕生日の朝、若子は出勤する母に文句ばかり。

         小さい頃に父が亡くなり、母親の手一つで育った若子。

         でも働く母は女というより男みたい。まるで父への愚痴のように

         ああでもないこうでもないと。

         しかも母は若子の誕生日を忘れていた。

         悲しみにくれる若子。友達と行った古本屋で母が男性と一緒に歩いている

         のを見て最大限に誤解。

         でも実は母はそこへはケーキの作り方を教わりに行っていた。

 

この作品は10代の頃に読んでもちっとも理解できなかった。

若子のお母さんは若子がいうようなデリカシーがない・・・というよりは多少大雑把だけど

さぱさぱしたいいお母さんだし、もうずうっと長い事独り身だったんだし、再婚相手がいても

いいんじゃない?とかね。

その当時、仙台にいた私は「古本屋」を知らず

一冊何万もする初版本にウキウキする若子の気持ちがわからなかったんですが。

今回、読み直して、若子の母は優れた作家の卵でこれからと言う時に夫を亡くし

働くために筆を折ったという経歴の持ち主。

一緒に歩いていた先生は当時の文学賞の審査員だったんです。

娘の為に筆を折る事を躊躇せず、しかも幸せな思いでそうした・・・・という所に母の

大らかな愛があったという話ですね。

今、読むととても感動します。

 

 「鐘は鳴る」(昭和50年 別マ)

登場人物・・・翠子(表紙右)・・・日本舞踊の家に生まれた末っ子。体が弱い。

        ヘルマン・・・翠子が滞在したホテルのオーナー。登山家。

ストーリー・・・日本舞踊の世界ツァーに同行を許された翠子はスイスで気管支炎を

        起こして一人スイスのホテルに残される。

        そこで知り合ったヘルマンと恋仲に。

        ヘルマンの父も登山家で、小さい頃一緒にユングフラウを上った時

        クレパスにおちかけた息子を庇って死んでしまった

         以来、ヘルマンは父の遺体を探しに山へ登り続けていたのだった。

 

スイスといえば「ハイジ」しか思いつかないけど、グリンデルワルト、ユングフラウ(アイスの名前?)

アイガー等々、目新しい名前を目にして憧れました。

ホテルの窓に沢山の花が咲き乱れていたり、山が見える部屋の窓、花畑での語らい。

どれもこれも「素敵」でした。

そうそう「翠子」という名前がすごく気に入って。自分の子供につけたいと思った事もありましたっけ。

今じゃ珍しくないけど、当時は「みどりこ」って珍しかったんですよね。

 

 


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