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帝劇「エリザベート」

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 「サワコの朝」みちゃいましたーー

柚希礼音君、現役当時のまま美しくかっこいい。っていうか、背が高すぎっ

二の腕を全部出しちゃったあたりが卒業を意識しているのかも。

髪は茶髪の方が好きだけど、黒もいいよねーー

何だか、登場した時、若き日の鳳蘭を思い浮かべてしまいました

ただ踊りたかっただけの女の子が「レジェンド」と呼ばれる男役に成長する。

宝塚ってすごい場所。それ以上にタケノコのようにすくすく素直に伸びた

柚希の性格がそうさせたんでしょうね。

(でもさ、星組において「伝説の男役」といえば麻路さきさんですわ

本題。

帝劇で「エリザベート」を見て来ました。

帝劇で見るのは10年ぶり?くらい?

一路真輝で二回程見た記憶が・・・・

あれから随分時間がたって、かなり演出も変わりセットも変わり。

ストーリーがわかりやすくなった分、スペクタクル感に欠けるような。

でも身体的能力の極限まで見せるという意味では、とてもよい演出で・・・・

とりとめもない

そもそもウイーン版ではトートは二番手だよね

今回もちゃんとある意味、わき役に徹していたなーーという感じ。

宝塚版ではトートは黄泉の皇帝で、全く別の人格を持っているという風に

描かれているので、ついついそう見てしまいがちだけど、帝劇版では

エリザベートの妄想なんじゃないかという気が。

はたから見ると、エリザベートが一人でぶつぶつ言っているように見えたりして。

こ・・・怖いっ

「自由」を愛するエリザベート。だけどその「自由」というのはお金なしには成立しないもの。

だからスイス銀行に隠し口座があったわけ?

皇室は窮屈で人間らしさがない・・・・といいつつも、その皇室に守られたお陰で

贅沢な旅行が出来たという所に全く気が付いていない。

子供にこだわったわりには、自分で育てていない。

だけど失ったらひたすら泣き続ける・・・・という行動も子供っぽい。

愚かでも最後は立派な王妃だったマリー・アントワネットとは格が違う。

所詮、エリザベートはバイエルンのヴィッテルスバッハ家にすぎないんだなと思います。

何が違うかって、「プライド」の持ち方が違うのよね。

叱られた事のない小娘が、姑にガツーンと叱られたらプライドをが傷ついて

ひきこもりになったーーみたいな

あ・・・誰かと似てる。

舞台には出て来ないけど、エリザベートが大人になったのは

末っ子のヴァレリーを産んだ後なのかもしれませんね。

 

舞台が高くて。怖くないのかな?

「私だけに」の時は高い舞台にさらに板が出てきてななめに・・・そこを

登って行くんだけど滑り落ちるのよ・・・・見てて怖かったです。

「ミルク」の場面にトート及びトートダンサーが出て来ないので、迫力に

欠けるなと思いました。

1幕に子ルドを出した事で、エリザベートが夫に最後通告を投げる意味がわかりました。

一々最後通告とか大げさだけど、彼女がそこまでしないと事が動かないと思ってる。

我を通す為に条件闘争しているだけなんだよね。

自分が立派な皇后になれば自然にゾフィが認めてくれるとは思わなかったのかしら?

あ・・・誰かに似てる。

そのゾフィさん。ソロがあるんですけど。気持ち、わかりすぎて泣ける

優しさより厳しさで育ててきたのに、今や息子はあんな嫁の言いなりで。

義務を忘れたら国は亡びる。

小池先生。かなりあちらに嫌味入ってませんか?

「♪ 皇室のニュースにはうんざり 退屈しのぎに一杯 ♪」わかるわーー

結婚した翌朝から「なんか違う」と思い始めたエリザベート皇后は、自分の我を

通す為だけに条件闘争を繰り広げ、それが通った時には勝利の美酒に酔い

通らなかった時は挫折感を味わい、自分の存在意義を感じられなくなっている。

そんな彼女にとって「死」はそれこそ本当の「自由」への扉だったんでしょうね。

トートはエリザベートを連れて昇天したりはしないのです。

ただ、静かに死の眠りにつかせただけでした。

 

 出演者について

花總まり・・・・女帝はやっぱり女帝でした。

        彼女こそエリザベートそのもの。生まれながらのエリザベート。

        少女時代の違和感のなさったらない。可愛い。可愛すぎる。

        そんな彼女がフランツ・ヨーゼフ2世と結婚してゾフィに叱られる。

        素直に可哀想と思いました

        ハンガリー王妃になった時、「私は勝った」というんですけど、思わず

       「そんな事が勝利なの?」なんて憐れに見てきてしまって。

        それにしてもどのドレスもよく御似合い。王冠がこれほど似合う女優は

       いないでしょう。

        偽物のティアラではなく、本物の星のティアラを献上したい。

井上芳雄・・・宝塚版を見慣れている人にとっては、トートってこんな小者?と思う

       部分もあるけど、エリザベートにまとわりつく「死」という妄想だと思えば

       自然でしょう。

       抜群の歌唱力。そして爬虫類系のビジュアル。そして・・・・女性より

        男性が横にいる方が自然に見えちゃう妖しさ

        トートってエリザベートとルドルフ、両方からキスされて羨ましい。

        個人的にはルドルフがトートになった程度ですけど。でも、花總と頭一つ

       背丈が違って、何とも羨ましいカップリングでした。

        胸の飾は胸毛に見えちゃってイマイチだったけど。

佐藤隆紀・・・とーっても魅力のないフランツ・ヨーゼフ。こんな夫じゃ確かに

        失望するよなーーというキャラでした。

        皇帝というより、普通のサラリーマン。お嬢様と結婚したサラリーマンって

        感じです。

香寿たつき・・・・怖いっ!怖過ぎるっ!

         ゾフィ 「なんて寝坊なの」

         ふぶき 「え?」

         ゾフィ 「なまけてはダメよ」

         ふぶき 「は・・はい」

         ゾフィ 「毎日5時きっかりに全て始めるのよ」

         ふぶき 「は・・はい」

    しか言いようがないくらい。

   ただ、単に意地悪で言ってるんじゃなくて、皇室がぶれたりすると国が

  滅びるんだよーーと必死に必死に本当に必死に危機感を持って言ってるのが

  痛い程わかるので。何でこれくらいの人物が今の皇室にいないのかわからない。

  子ルドを侍従が「ひよわ」と言ったら「ひよわだから鍛えるのです」と譲らない。

  そういう頑固さもある意味、必要だよね。自分が悪者になっても守らなくては

  ならないものがあるって。

  そうそう。香寿たつきそのものはあのドスの聞いたハスキーな声が怖くて。

  思えば初演のルドルフだよーー しかも雪組で花總エリザの息子だった人。

  年月は経つものよね。

尾上松也・・・別に歌えてないわけじゃないし、演技が下手なわけでもない。

       なのに「何か違う」と思わせるものを持っているという感じでしょうか。

       一言でいうと「カラーじゃない」って感じ。

古川雄大・・・出てきた瞬間「全くこの子は・・・」と思ってしまいました。

        元々、気が弱くてあまり向上心を持ち合わせていないんでしょうね。

        顔にそれが出ちゃってる感じだもの。

        お尻叩いて「しっかりしなさい」と言いたくなる感じです。

        ルドルフとしては一生懸命やっていましたけど、皇太子って感じではない。

        ただ、エリザベートにすがりつく場面はいいなあ。あんな風にされたら

        私は助けちゃうな。そういうタイプだなと。

        そして最後、死ぬ直前、トートにキスをする。やっぱりこういうのが一番

         似合っちゃうのかーーと 生まれながらのBL役者かも。

未来優輝・・・ルドヴィカとマダム・ヴォルフ。素晴らしい演技でした。

 

子役の松井月杜君。めちゃ歌が上手 将来が楽しみ。

秋園美緒。すっかりリヒテンシュタイン役者になりました。

 

 


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