一緒に宝塚を見に行った友人とはいつも政治的な話をします。
「日本中が総左傾化って怖いよね」なんて話をしてました。
「王家に捧ぐ歌」の根底に流れる「思想」
以前は違和感なく受け入れて号泣したものですが、今回は冷静。
「この世に平和を」と上から目線で言われてもなーー なんてね。
勝ったエジプトがエチオピアを「解放」して「慈悲」を授けるんだもんね。
キムシンは原発も安保も反対だろうなあ
だけど、彼の目論見は成功。私の周りでは号泣している人が沢山いましたもの。
やっぱりラブラブなトップコンビはいいなあ
星組さんと比較するのは可哀想な面もあるんですが。
歌唱力はアップ
正直、あの当時の星組で「王家に捧ぐ歌」をやると聞いた時、ファンだって
「え?」と思った筈。
麻路さき版「エリザベート」以来の衝撃だった筈。
それ程、当時の星組は歌唱力が・・・・・ねえ。
今回は組全体として歌唱力アップ。下手な人はいなかったと思います。
まー様の独特なハスキーな声・・・好き嫌いはあるんでしょうけど
私は好きかも
何だろう。彼女の声を聞くと頭の中に榛名由梨が浮かんでくるのね。
歌い方が似てるのかなあ。特に下から上に上がって行くところ。
「♪ ブロンドの髪 ひるがえしーー♪」と歌わせたい
歌唱力がアップしたという事は、物語に説得力を与えると思います。
相変わらずの語彙のなさ
とはいえ、冷静に物語を追うと、やっぱりキムシン特有の
「繰り返し言葉」や語彙の少なさが目につきます。
全面的に脚本や歌詞を書き直してもいい程。
最初は我慢してるんだけど・・・・アムネリスの
♪ 違う 違う ♪ の連発あたりからむかついてきて
「♪ わからない わからない ♪」もいらつく。
意味のない歌詞を入れるのはやめようよ。
「すごつよ」なんて本編だけでも脱力なのに、フィナーレで
エチオピア王女からそれを聞こうとはっ
衣装はレベルダウン
今回の衣装も有村淳。
有村さんの衣装はとても好きなんですが、初演の衣装がもっともいい・・・
という事は変わりなく。
例えば「ロミオとジュリエット」の衣装は、初演の星組が最もよく
雪組は問題外だったかなとか、「エリザベート」のトートはルドルフの衣装、
フィナーレ群舞の衣装などは年々おかしくなっていくなとか。
「王家・・・・」の衣装に関しては。
ラダメスの衣装は初演の方がいいですね。特に2幕目中盤
「3度目の銅鑼」の時の衣装。首回りがなんだかしつこくて。色もイマイチ。
ラダメスの首回りの・・・ちょっとよだれかけっぽいのは好きじゃないですね。
湖月に比べるとぼてっとして見える衣装が多くて。
ラダメスのゴテゴテ感は湖月だから似合ってたんだななと思います。
今回は随分軽くしているという印象があるけど、その「軽さ」が安っぽさと
背中合わせで。
アイーダの方は斬新で好きです。美咲凜音によく似合ってました。
アムネリスの衣装は2幕目に行くほど安っぽくなっていく感じ。
「3度目の銅鑼」の緑?の衣装は・・・・ちょっとちぐはぐ。
フィナーレの燕尾服。
我が家の姫は好きだって言ってたけど、個人的にはわざわざ燕尾服にしなくても
いいのにと思ってしまいました。
初演のきんきらきんを期待していたので。
湖月ラダメスと朝夏ラダメスの違い
湖月ラダメス → 感情優先。アイーダ優先。ちょこっと浅はか。だけどそこが
可愛くて守ってあげたくなる。
朝夏ラダメス → 安心してエジプトを任せられる冷静さを持っている。
浅はかな行動をするとは思えない。
二人の違いはラブシーンに出ています。毎回、うっとりの銀橋ラブシーンですが
湖月の場合、あまりに無邪気な笑顔で嬉しくてしょうがない・・・という態度なので
こっちまで笑顔になったり一緒に泣いたり。
朝夏の場合、すでに愛情は「夫婦」の心境で、痴話げんかも夫婦喧嘩に見えてしまう。
安蘭アイーダ → 感情優先。後さき考えない。王女っぽくない。
実咲アイーダ → 姉さん女房風。計算入ってるっぽい。
でしょうか。
1幕凱旋シーンとフィナーレのデュエットダンスの振付が全く変わっていたのは
やっぱりプリセツカヤの振付の評判がよくなかった?
初演では1幕の凱旋シーンは、「なーんだ」って感じだったし、デュエットダンスは
男役が跪くシーンが多くて「彼女、宝塚をわかってないな」と思ったものですが。
出演者について
朝夏まなと・・・・トップ就任おめでとうございます
今までじっくりと気にした事なかったんですが、朝夏まなとって
3人兄弟の長男風。
おっとりどっしり冷静に。弟におやつを食べられても怒らない。
そうそう。うちのジュニアタイプかもね。
特に朗々と歌いだすと時間が止まった感があります
いいわーこの安定感。ラダメスというよりやっぱりブラームスなのね。
一生懸命誰かの世話をしているのが似合うって言うか。
頼りになる、温かなトップさんで宙組も幸せですね。
今回、もうちょっとダンスを見たかったけど、ラストシーンの
銀橋で、アイーダの腕をぐいっと引っ張って抱きしめる所に萌え
(まー様といえば腕を引っ張る・・・が定番になりつつある)
あとはくっつきっぱなしのデュエットダンスと長いリフトに萌え
ファンとしてはこういうのが見たかったのよーーー今後、楽しみにしてます。
実咲凜音・・・・何でもそつなくこなす優等生のみりおんの本領発揮。
耐えた甲斐があったなあ。よかったねーーって心から思います。
アイーダとしては少し大人びて「女」を強調。当たり前よね。娘役なんだし。
デュエットダンスが素敵でした。
真風涼帆・・・・ウバルド。初演の汐美真帆より「お兄ちゃん」っぽいかも。
っていうか、ここまで成長すると思ってませんでした。
星にいた頃は何となく萎縮しているようだったのに、今や堂々たる
二番手。これから期待します。
怜美うらら・・・・アムネリス。檀れいのパクリ。見た目はあまり綺麗じゃないし
意地悪だし。もうどうしたらいいのかわからなかったのかも。
澄輝さやと・愛月ひかる・蒼羽りく・・・3人一緒に見える。
星吹彩翔は安定の囚人っぷり。勿体ない使い方だなあと。
ファラオとエジプト王はパワーアップ。箙ファラオが最後に
「なんだ?ラダメス・・言え」が泣けてしまって。
こんなファラオに期待されたら、私だったらアイーダよりアムネリスをとるなあ。