では、皇室には一体どれくらいの宝飾品があったのでしょうか?
小田部雄次著「天皇と宮家」によると
王冠・・・4
宝冠。つまりティアラは明治時代、外注して作られていたようです。
日本ではそれを「調整」という、いわゆる「つくりかえ」をして現在に至っています。
国産第一号のティアラは貞明皇后の・・・と言われています。
4つのうち
1つ目 着脱式の星ティアラ。即位の大礼に使います。
↓
→ →
→ → 雅子皇后へ・・・つけるか否かは知りませんが。
2つ目
貞明皇后の胸元にある飾り。国産第一号。ミキモト製作(1915年)
↓
ティアラに変化 →
現在、行方不明疑惑がささやかれているもの。美智子皇后第一ティアラの筈なんですが。
3つ目
→ ご成婚時に作り替え?
→ 現在、行方不明疑惑。
4つめは一度も見た事がないので、終戦時にどうにかなってしまったかもしれません。
ネックレス・・・7
一つ目は上記の3連ネックレス。即位の大礼に使います。平成になってからは1連に。
2つ目は一連。3つ目は3つ目ティアラについているもの。としてあと4つある筈。
ネックレスとブローチかしら。
腕輪・・・7
うち、一つは昭憲皇太后 → 貞明皇后 → 香淳皇后に譲られたもの。
香淳皇后のブレスレットが2つ。贈られたものかどうかはわかりません。
ブレスレットが2.
貞明皇后のブレスレットが2.右手のブレスレットはもしかしたら香淳皇后がして
いらっしゃるものと同じかも。
いずれにしても最低5つくらいは確認できず筈。あと2つはどこに?
ヘアピン・・・7
櫛・・・1
髪飾り・・・1
ブローチ・・・16
指輪・・・10
うち、一つは香淳皇后 → 美智子妃 → 雅子妃に譲られたルビー(行方不明疑惑)
もう一つは上記にしてらっしゃる指輪2つ。
最低3つ。貞明皇后や香淳皇后はあまり指輪をしなかったようで・・・・残りはどうしたんでしょう。
ペンダント・・・4
ハンドバッグ・・・1
総額300万円
昭和天皇と香淳皇后はこれらの宝飾品や財産をスイスに移して
いずれ国の為に使いたいと思っていたようです。
特に香淳皇后は宝飾品を売りさばき、米に替えることをお考えだったのですが
側近に「今は誰も買い手がない」と言われてあきらめたとか。
秩父・高松・三笠3直宮宝飾品総額800万以上
秩父宮の資産→180万
三笠宮の資産→70万円
高松宮家のみ・・570万円
そのうちの280万円は宝石
王冠・・・3
ネックレス・・・13
髪飾り・・・3
ブローチ・・・17
腕輪・・・4
指輪・・・9
ここで確認できるのがティアラ・ネックレス・ブレスレット・指輪・ブローチ。
高松宮妃のティアラは1930年、御木本製。完全新調ではなく伏見宮家あるいは有栖川宮家の
ティアラを調整したのかもしれないとか。
2つめ。
3つ目は不明。でもGHQの資料にあるという事は、少なくとも1945年まで
存在したんでしょう。
高松宮妃が亡くなられたとき、ティアラは二つ。
「雅子妃と秋篠宮妃に使ってほしい」という遺言を残されましたが、今もって
使用された事はありません。
オペラバッグ3のうち1?
ネックれる2にブローチ。
オペラバッグ・・・3
時計・・・1
鎖・・・2
ヘアピン・・・2
帽子ピン・・・1
冊子クリップ・・・17
クリップ・・・1
ペンダント・・・4
それらすべてにダイヤモンドやエメラルドなどの宝石が散りばめられていた。
11宮家+李王家は臣籍降下により、財産税がかかり、多くの宝飾品を手放すはめになりました。
国から降りた一時金は
当主・・・210万円
他の王・・・144万9000万円
親王妃・内親王・・・150万円
王妃・・・105万円
女王・・・74万9000円
という配分で
家族が多ければ多いほど配分が多くなり、しかし軍人がいた家庭には
一円も支払われないという事で
1位・・・久邇宮 → 944万
2位・・・賀陽宮 → 829万5000円。
最下位・・・山階宮家 → 0円(当主しかおらずしかも軍人だったので)
とはいえ、ティアラやネックレスなどに使われた宝石の数々は
宮内庁に保存され、のちに美智子妃や華子妃のティアラに姿を変えていきます。
多分、紀宮までのティアラはそうやって調整されたものでしょう。
一見新調に見えるものでも、ダイヤの一つ一つが歴史を持っていたりします。
眞子内親王・佳子内親王のティアラは完全に新調されたようですが
もしかするとどこかに古くて由緒あるものが使われているかもしれません。
明治の黎明期。
日本が初めて「洋装」を体験したあの日から、大切に大切に保存されてきた
数々の宝飾品。
それが失われるなどという事は国民は考えられないに違いありません。
しかし、現実問題としていくつかティアラが行方不明になっているようですし
雅子妃の第二ティアラは模造品ではないかと言われています。
あの戦争を潜り抜けて守り抜かれた宝飾品のかけらたちが
21世紀になって、未練もなく売り払われたとしたらどうでしょうか。
何の為に大事に使いまわされてきたのかわかりません。
だからこそっ
国民として皇室の宝飾品を公開してもらう権利がある筈です。
偽物か本物か・・・無論、真実は隠されるとは思うんですが
それでも、あれだけの歴史あるものに対して知らん顔というのはあんまりだと思います。
イギリスでは、王族の誰にティアラを使わせるかという決定権を持つのはエリザベス女王
のようです。
ダイアナ妃の場合は実家のティアラと女王が選んだティアラ。
カミラ夫人とキャサリン妃は民間人ですから女王が選んだティアラしかつけませんね。
日本でも、皇族にゆかりのある家に生まれた女性が入内するときは、そのティアラや
ネックレスを貸したり借りたり。
各宮妃が複数ティアラを持っているのはそういうわけです。
美智子妃は民間出身ですが皇太子妃なので、2つのティアラを作りました。
それがそのまま雅子妃に与えられました。
高円宮妃も民間人なんですが三笠宮家のティアラを使いたい放題ですよね。
紀子様は秩父宮妃からも高松宮妃からもティアラを受け継ぐことが出来ませんでした。
遺言があっても使用できないという事は、それなりの理由があるんでしょうね。
ティアラ製作時の信条はイギリスも日本も変わりなく「国家財産」としての扱いで
今に至っているのですが、2つの国は大きく分かれました。
即位当時と全く変わらないティアラとネックレス。
→ →
この3つはジョージ5世妃が古いティアラを復刻したもの。
キャサリン妃のティアラはジョージ6世がエリザベス女王に贈り、歴代の
プリンセスが使用してきたもの。
一方で
→
偽物に変化。
↓
ティアラなし
どうか
このお二人の宝飾品が末永く日本の歴史の中で守られますように。