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Channel: ふぶきの部屋
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5年後の金曜日

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本来ならば黙とうすべきところ、仕事をしていたら

あっという間に時間は過ぎて。

それでも覚えています。

5年前のきょう、金曜日でした。

そしてものすごく寒かった・・・・東北では雪が降りました。

最初は津波がくるなんて思ってもいなかった。

津波ってもっと上からざざーーっとくるもんだと思ってた。

そしたらまるで染みわたるみたいに水が家を飲み込んでいくんです。

岸壁を歩いていた人は? 消防車が水に・・・早く逃げて・・・

そして真っ暗な体育館。テレビ局の灯りがなくなったらどうなるの?

外のドラム缶では火をたいていたけど、雪が降ってて。

帰宅困難になった夫を待ちながら子供達と3人で身を寄せ合い

余震におびえながら

こんな大きな災害が起きて、首都圏は帰宅困難者だらけなのに

それでもバスを待ち、電車を待ち、歩いてさえ帰ろうとする人達。

きっと、頭の中は来週からの仕事の事かな、なんて考えてしまって。

いざという時、離れ離れになった夫婦になんの意味があるのかとか

考えちゃったなあ

土日は余震と買い出し。乾物しか残ってないスーパーの棚を見て

これは本当に大事だと思った。

でもやっぱり翌週には「普通」になってたなあ・・・と

自分のふるさとに帰りたいと思ったけど、手段がない。

お金もない。郡山宮夫妻を心配しても却って気を遣われてしまい

こんな時まで・・・・と思ったり。

一か月後の郡山ではNHKの画面の下に延々と放射線量のテロップが流れ

気持ち悪くなりそうだった事。

高速道路がガタガタだった事。駅前が黄色いテープだらけで。

 

あれから5年。

正直、震災といえば「フクシマ」なんじゃありませんか?

他意はないけど でも誤解を恐れずに書くと

福島のアピール度のすごさに驚いてしまいました。

地震の震度より津波より「原発」だもの。

震災直後から「がんばっぺフクシマ」だったものね。

そりゃ、三陸のまっさらになった風景は胸が痛んだし

「復興」というのは、ここに住む人たちが元通りの生活を送る事が

出来る状態を言うんだろうな。

この震災に少しでも関わった、経験した人達の心の傷をいやす事が

出来て初めて「復興」っていうんだろうなと。

でも、気が付くと地震の大きさよりも「原発」だったなあ。

「フクシマ」がある一定の人達に利用されてないか?と思ったり。

 

あれから5年。よその国でも大きな地震が起きてる。

建物の倒壊が問題になったりして。

でも日本が提供した建物は崩れなかったりする。

思えば、マグニチュード9の地震があったのに、ぺっちゃんこに

なった建物がほとんどなかった事がすごいのよ。

津波さえ起きなかったら、ほとんど被害がなかったのでは?と思う程。

日本ってすごいんだなと今になって思ったり。

世の中には、殊更に「がんぱっぺ」と言われなくても黙々と生きる

被災者が沢山います。

訴えもせず、恨みもせず、アピールもしないけど、それでも強く生きている

人達がいます。

本当に怖かったのは地震だし津波だった・・・という事を思い出したい。

 


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