私達が小さい頃、「EU(ヨーロッパ共同体)」はものすごくいい組織であると
教わった記憶があります。
第二次世界大戦における、数々の民族の独立とか帝国主義が崩れたとか。
「EU」っていうのは栄えある民主主義の象徴のような扱いでしたよね。
「EUの父」といえば、リヒャルト・クーデンホーフです。
正式名称はリヒャルト・ニコラウス・栄次郎・クーデンホーフ・カレルギー。
汎ヨーロッパ連合主催者。
母親は青山光子。明治時代に日本からオーストリア・ハンガリーのクーデンホーフ・
カレルギー家に嫁いだものの、夫を早く亡くし、その後は一人で子供達を育て上げ
社交界の花となりました。
リヒャルトが「欧州連合」という思想を持った背景には、母親が日本人であった事が
影響していると言われています。
その時代のほんの少し前、同じ思想を持つ人がいました。
オーストリアのルドルフ皇太子です。
ほら、「エリザベート」でもこんなセリフが出てくるでしょう?
「古い帝政を廃し、新しいドナウ連邦を作る。諸民族を抑える為には
これしか方法はありません」と。
この時代、オーストリアでは少数民族の独立運動が盛ん。力で抑える為に
フランツ・ヨーゼフ一世はハンガリーと「二重帝国」になりますが、そうなると
他のスラブ系民族が不満を訴え・・・・・
ルドルフは激しい民族の対立を抑える為には、ドナウ連邦として互いの行き来を
平等に認めてやろうとしたわけですね。
ヨーロッパ大陸という大きな大陸の上に、沢山の国と民族があって
でも、私達からみれば同じ西洋人なわけで。
だから本当に欧州連合が出来て「ユーロ」なる貨幣が出来た時は「へえ」って
思ったものですが
(個人的にはユーロよりポンドとかフランとか、その国の通貨名の方が好き)
オーストリアだって多民族国家だし、最近のイギリスのドラマには黒人が沢山出て来て
「そういう時代なんだなあ」と。「レミゼ」のジャベルが黒人だったり
「マーリン」に出て来た「グィネビア」が黒人だったり。
そもそも「自由」という言葉が表看板のフランスとは違って保守的に見えたから
余計に・・・と思ったんでしょうね。
だけど、やっぱり離脱かあ。
朝、ワイドショーでは在日イギリス人の街頭インタビューを流していて
「残留派」の意見を軸に「反対派もいるよ」といったスタンスで報道していました。
どっちがどっちかわからないのに、平等にインタビューしないで
あたかも「残留派」が正しいようなマスコミのスタンスにちょっと引きました。
残留派の意見としては「ヨーロッパを旅行する旅費が安い。通貨が一緒で面倒じゃない」
ってのんきな話。
反対派の意見は「自分の事は自分で決めたい」これって表向きの意見で
本音を言えば「難民流入、移民が闊歩するのは嫌だ」って事ですよね
いわゆる第二次世界大戦を引き起こしたのはナチス・ドイツ。
ヨーロッパの強国は以前からインドや中国などを諸君地支配しており、
民族差別だってひどかった。だけど、ナチスがそれを大々的にやりすぎて
世界は「どんな民族も外国人でも自国民でも平等な扱いを受けるべき」という
思想に転換したのですね。
日本じゃ、いつの間にか在日の立場が自国民を超えてしまった感がありますが。
イギリスも、あまりにも多い移民などに「伝統」を破壊されると危機感を持ったのでは。
今後、ヨーロッパも雪崩式に離脱するのではないかと言われています。
(スコットランドはイギリスからの独立を口にしました。まんまアウトランダーや)
今更「生粋のアーリア人じゃないと」というドイツ国民はいないと思いますが
ひたひたとネオナチは力を持ちつつあるとか。
日本の回りでは中韓が常識はずれな行動をして、力に任せて侵略をしようとしています。
中近東ではイスラム国により、難民が大量に出て秩序を乱す問題に。
戦前はどこも「被害者」の立場だった人たちが牙をむいているのか?とも、思い。
そしてアメリカがトランプを大統領に選んだら、世界はどうなるんでしょうねーー
日本なんか3代前が不肖の皇太子妃がもうすぐ皇后になりますのよ。
そもそも今上と皇后は共に「日本は悪い国」思想をお持ち。
日本だけがいつまでも「日本は日本人だけのものじゃない」とか言ってると
流れに取り残されていくのでは?
だって・・・日本だけだよー外国人が入国したら即「国民健康保険証」をくれるの。
保険料の支払い能力があってもなくても平等に。
不払いだったらどうする?その頃は日本にいないんじゃないの?
日本からアメリカに移住した人が、「病院にかかる為」だけに帰国してその間だけ
国民健康保険証を貰うケースも結構あります。
つまり外国では外国人に安くて手厚い医療は施さないのです。
日本は本当にいい国。優しい国。だけど、自分の国の中に保険料が払えず
病院にかかれない人がごまんといる事には目を瞑っているんですよね。
つまり今回のEU離脱の裏には、そんな「不満」もあったんじゃないかなと。