姫ちゃんと一緒に観劇してきました。
この所、雪組には縁がなく・・・・だいもんファンなのに。
悔しいからついついカレンダーを買ってしまいました
私立探偵ケイレブハント
またか・・・正塚作品って全部同じ設定なのよね。
主人公の裏の設定はゲリラか兵士・・しか思いつかないの?
そういう「経験」を活かしての私立探偵業なんでしょうけど。
ストーリーはいわずもがな。え?そこで終わる?
そもそも主人公を始め、個性がある人が誰もいないし、存在感ある人もいない。
まさか、望海風斗に「主人公のお友達」をさせるとは思わなかったし、3番手までが
同じ仲間で、ヒロインの職業設定はラストシーンの招待状の為?
鳳翔大のナイジェルも狙撃させる為だけの役割?
ストーリーをあとから考えて、とにかく主要人物にあれをさせる、これをさせるで
無理やり作り出したお話という風に感じました。
正塚先生は生涯、この手の話を書き続けて給料をもらい定年後は金生活をするんですわ。
さらに言いたい。
今回はセットが省略しすぎです
大劇場だよ?ねえ・・・あの広い空間をべニア板を切って貼っただけのセットと椅子で
ぐるぐる回す。一体どれだけの予算カットなんだ?と思わせるほど。
戦後すぐのレビューだってここまで地味でスカスカのセットではなかったと思います。
ああいうセットって小劇場とか、学校の体育館とかで「見立てる」ものです。
でお大劇場はみたてる必要がないんですよ。
だって舞台は広いし、セットだって沢山あるし。
正塚先生の脚本にはト書きがほとんどありません
つまり脚本はセリフがだらだら書かれていて、それをテレビのように場面転換
しようと盆を回すという手法です。
正塚先生だからこそ許されるもので、同じ事をやった斎藤吉正の場合
「場面転換が多すぎる」となるわけです。
しかし、今回の作品はさすがにだらだらしすぎだろうと感じました。
そりゃそうでしょ
探偵事務所もホテルも一緒、盆がぐるぐる。セリは上下、人々は上手から下手
下手から上手を間髪入れずに行ったり来たり。
こんな脚本なら誰にでも書けるっ と思います。
舞台芸術のすばらしさというのは、制約がある空間の中でいかに「場」をまとめて
じっくり見せていくかというもので、テレビみたいにぱっぱっと場面が変わる
ようなものではないと思うんですよねーー
しかもあのセットでしょ?
同じ金額を払って「こうもり」も「ケイレブハント」も一緒って、今回のお客は
かなり損をしているんじゃないのかしら?と。
しかも登場人物のほとんどが「普通の人」ですよ。普通のっ
どんなに「逃げ恥」がいいドラマでも舞台化は出来ないでしょうよ。
それをやっちゃってるようなもんで、一体どこで見せたらいいんだか全然わからないまま
役者が動いているような印象です。
友情を描くわけでもなく、愛情を描くでもなく中途半端ですよね。
この作品でわかったことは、早霧せいなは普通のセリフを普通にいう事が出来ない
人なんだという事。
これはスカステで「伯爵令嬢」を見た時も思ったんですが、ちょっと現代語調の
セリフになると棒読みを通り越して
「え?そこでその反応?」的な話し方になるんですよ。
セリフを間違って解釈している事が多いのかしらと思いました。
特にラスト、イヴォンヌが「びしょ濡れじゃない」って言った時
「雨は大好きだ。君も・・・」みたいな答えがあって。
その時に「ああ、完全に違うよっ」って思ってしまったんですよねーー
冷静にいくべきところで大げさな表現に、大げさなシーンなのに冷静でというような
ところがあります。
冒頭で待ち合わせしたイヴォンヌが何も食べてない所でドライブして云々・・・が
ありましたけど、そこはやたら大げさっていうか、こっちが思いもかけないような
演技をするので驚きました。
同様の望海風斗演じるジムと彼女の会話は非常にスムーズにいってたんですが。
ラストシーンもとってつけたような印象で。
正塚先生ーーー
GREATEST HITS
最近の演出家がJ昭和の歌謡曲を取り入れる事が多く、ほとんどの曲を知ってる
悲しさに歳を感じるんですが、今回はアメリカンポップスですか
80年代は遠くなったんですね。もう古典なんですね。
構成はとてもよく、面白いショーでした。
さすが稲葉太地。
でもっ 振付に若央りさを起用するのは本当にやめてほしいです。
例えば「4場 Midnight Illusion」
本当の自分を見つける主人公が鏡でもう一人の自分に出会うというシーン。
古くは「パッションブルー」で稔幸と絵麻緒ゆうがやってましたし、雪組では
「ミロワール」でも似たようなシーンがありました。
BLっぽいシーンとしては宙組の「HOT EYES」の第8場「DARK EYES」と
比較するとよくわかるのですが、絶対に宙の方が色気があって悩ましくて
見る人をドキドキさせます。
何と振付はANJU・・・つまりヤンさんなんですよ。
しかし、こっちは若央りさで、まるっきり意味がわからないシーンに終始しました。
若央りさの振付は・・・うまく言葉では言い表せないのですがキレキレにならない
中途半端で意味不明、音楽と振付が一体化してないという欠点があります。
ゆえに「こんなにいい音楽を使っているのに、なんでこれ?」と思う事が多いです。
クリスマスも音楽がいいわりには消化不良感がありました。
いくら宝塚のOGでも、ダメなものはダメだよ・・・・・・ 下手すぎるって。
ヤンさんの爪のアカでも煎じて飲みんしゃい。
一方でさすがのKAZUMI-BOYで7場からは息を飲む歌とダンスのシャワーで
「来た甲斐があったわーー」と思いました。
いやいや、ほんと、今の雪組には望海風斗がこんなにも必要なんだなあと。
早霧せいな・・・退団を控え、心の整理がついたかなという感じです。
トップスターというのは回りが想像するよりずっと彼女にとっては
重圧だったのではないでしょうか。
決して「私が私が」という性格でもないみたいだし、自分の欠点も
よく知ってる。その上で短い期間で「トップスター・早霧せいな」の個性を
どう印象付けていくかという作業がうまくいかなかったのかなと。
素顔は綺麗だし化粧した姿もかっこいい。ダンスも上手。だけど
「男役」としての型芝居が苦手あるいは学べなかったのかなと思います。
「ルパン」や剣心のようなビジュアルが特別で役柄がぶっ飛んでいるような
ものだったら自然に出来たのかもしれませんが、いわゆる真の二枚目が
似合わないというのは悲しいですよね。
声もちょっとひどいし かっこいいんだけどね。
咲妃みゆ・・・こちらは必死に「ちぎさまを称える」役割をきっちりやっていていじらしい。
サンタさんのような可愛いドレスは素敵でしたし、娘役としての
威厳も兼ね備えてきました。だからこそイヴォンヌなんて役はふさわしくない
よねーーと。
望海風斗・・・芝居の方では「ただいるだけー」の役でしたが、ショーでは相変わらず
ダブルトップ状態。しょうがないっか。トップが歌い出すと何とかフォロー
しなくちゃいけないし。
望海風斗は基本的に真面目な役が似合う人です。
今は色悪系ばっかりですが。それが次の世代で演出家の想像力を
かきたてるものだといいなと思いました。
月城かなとはたぶん、月に行っても大丈夫でしょう。でも朝美絢は雪に来て
大丈夫なのか?とちょっと不安に。早霧の隣りだったら目立つけど望海風斗の
並びではどうなるんだろうと
今、心配してもしょうがないですけどね。
そうそう、雪組の下級生ってキラキラネームが多くて笑いました。
全然読めない(笑)