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王妃の館・VIVA FESTA!

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 姫ちゃんと見に行ってきました

姫のお友達いわく「映画は面白くなかったけどこっちは楽しかった」と言ってくれたので、とりあえずほっ。でも辛口でいかせて頂きます。

 

 王妃の館 

これは田渕大輔の大劇場デビュー作品。

田渕作品って何か見たっけ?と思ったらスカステで「相続人の肖像」だけ。

これは結構いい作品だと思ったんだけど。

バウホールで出来た事が大劇場で出来なくなるというのはデビューゆえの緊張のせい?

プレッシャー?色々理由はあると思うんですが、作品の選び方も悪かったかなと。

 

 誰が主役なのかわからない

トップコンビが脇役に見える芝居ってまずくないですか?

これじゃまるでルイ14世か、下田夫妻、あるいは岩波夫妻が主役のようです。

こんなに沢山の人が出てくる群像劇は、パクリと言われても「グランドホテル形式」にするのが妥当だったんじゃないかと。

原作を読んでないのでわかりませんが、まー様演じる北白川右京さんは浅田次郎自身として考えるなら脇に回るのも当然の筈なんです。

語り手っていうかストーリーテラーになる筈なので。

ところが、そういう役割もせず、ツァー客とほとんど絡まなくて、しかも相手役との絡みもほとんどない。

筋が通っているのが下田夫妻のエピソードのみなので、段々、主役がいらなくなります。

原作に忠実に行こうと思ったんでしょうか?

 

 

 どのエピソードを主にするべきかわかってない

北白川右京さんがルイ14世の亡霊に出会って、ディアナと再会するストーリーを考える事と、下田夫妻の心中事件は全く関係ありません。

「相手の身になって考える事」が出来ない右京、それから笑顔を忘れてしまった下田夫妻。

全く繋がりないですよね。

パイプ役の玲子さんも、役目を全うせず右往左往するだけ。

ここはどうしたってルイ14世に焦点をあてるべきだったのではないでしょうか?

という事はまー様がルイ14世になるべきだったんだと思います。

そして北白川右京らツァー客を振り回していく・・・・という話なら筋が通りそうですよね。

 

 場面転換が多すぎる

「かのヘミングウエイですら宿泊を断られたホテル」が舞台であるなら、やっぱりそこをメインに考えるべきなのに、各部屋を出したり宮殿に行ったり、寺院に行ったり・・・とにかく暗転が多くてだだだーーと走って退場も多くて、ワンパターン。

1時間半の芝居で18場はあまりにも多すぎるでしょ。

これは脚本を書く上での基本中の基本。

いくらセリあり盆あり銀橋ありでも、やっぱり6場くらいに押えるべきです。

なぜって、そうしないと観客が疲れてしまうんですよ。

疲れるし飽きるし、斎藤吉正2世になってしまうぞっ

 

 主役に見せ場を与えないってどういうこと?

主役は朝夏まなとと実咲凛音で、実咲凛音のさよなら公演でもあったわけです。

であれば、トップ二人の見せ場をきっちりと見せるべきではなかったかと。

ところが目立ってしまったのが、岩波さんと下田夫妻。演技が上手だけど、この人達には見せ場があったんですよね。

ルイ14世にもありました。

がっ 肝心の朝夏&実咲コンビには全く見せ場なし。

脇役に徹してましたよ・・・・それでも宝塚歌劇か?

田渕大輔君は、宝塚の形式を忘れてしまったんじゃないのか?と。

唐突にトップ二人に歌わせるとか、わざとらしいなと思いました。

 

 結論に無理がありすぎ

原作がそうならしょうがない・・・・ですまないんです。

ルイ14世の悩みは解決されず、北白川右京さんだけが小説書いて?

下田夫妻の悩みはあっさり解決?

大団円・・・・でもひどい終わり方だなあと思いました。

 

 衣装が変!

制作発表会の時から髪型と衣装がへんてこだと思っていたんですけど、実際に見るとまー様の衣装が特にへんてこ。

きっと大劇場では気にならない部分も東京では恐ろしく気になる色の感じ。

コメディだからって、現代物だからってここまでド派手にやるべきだったのか?と思います。

正当なロココ調のルイ14世がやたらまともに見えちゃいました。

 

という事で、田渕大輔には課題が多いです。まずは場面をはしょることから始めましょう。

それときちんと脚本は推敲しよう。

なんでもかんでも「とんでもない」を繰り返せばいいってもんじゃありませんから。

 

 VIVA FESTA! 

芝居と違ってこっちは大盛り上がりの楽しいショーでした。

正直、中村暁先生も時代遅れになりつつあるのかな?と思ったんですけど、アイドル宙組をきっちり作り上げてくれましたよね。

やっぱり目玉はソーラン節。

客席降りがあると華やかだし嬉しいし、特に真風涼帆が一人でぐるりと客席を回った時はこっちがドキドキしてしまいました。

また、闘牛のシーンも迫力があって好きです。

全体的に強弱がはっきりしてて、振付もきっちりしてて、盛り上げて盛り上げて幕!みたいなスッキリ感がありました。

(若央りさはいらないってば)

ここでも存在感を発揮したのは真風涼帆で、すでにトップの風格。

そして相手役は怜美うららなんでしょうかね?すごく似合ってますよね。この二人。

真風がこんなにご立派になるとは・・・・やっぱり大物だったんだなあと。

 

朝夏まなとと実咲凛音は安定感。

真風涼帆と怜美うららは存在感発揮。

愛月ひかるは次期2番手の地位を盤石に、桜木みなとは単独で演じて歌っていると大物なんだけど大勢の中では埋もれる。

私の星吹彩翔はアコーディオン弾きで笑顔が可愛かった。

純矢ちとせは名演技。

一樹千尋は陰の主役。

って感じかなあ。

公演カクテルです

 

 

 

 

 

 

 


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