星組千秋楽のあいさつで紅ゆずるは退団していく人に
「この3名は今日で、明日になったらタカラジェンヌじゃなくなっちゃいますけど、宝塚という履歴書を持って世間に旅立つ時に何も恥ずかしくない、星組の組子であったことを勲章に、これからも頑張って、辛い事があったら楽屋にくればいい」
と、言いました。
なんて素敵な言葉なんだろうと感動しました
今までこんなセリフを感動的に言った人はいないなあと。
紅ゆずるは(しつこいけど)伝統的なタカラジェンヌなんだろうなと思います。
実は、北翔海莉氏の講演会に行って来ました。
彼女が思わぬ運命のいらずらで宝塚に入った事はよく知られています。
本人は高校が決まっていた・・・自衛隊に入りたいと思っていたそうです。
でも担任の先生が「背が高いから宝塚もあり」と言った一言で運命が変わった。
音楽学校では最低の成績で入学。
でも「一番びりというのは誰もライバル視しないし、上に上がっていくだけだから」という気持ちでひたすら素直に頑張ったんだそうです。
「自分が出来ないという事を認める所が大事。プライドを持たずに」
このセリフは私も独身時代、営業の仕事をしている時に上司によく言われていましたし、今も職場の後輩や子供達によくいうセリフです。
でもこういうと大抵は「認めてますよ。だから聞いているんじゃないですか」と答えてきますが本当の意味で「自分が出来ない事を知る」というのはそういう事じゃないのです。
なぜ出来ないか、出来る為には何をどうしたらいいか・・・と考える事なんですよね。
他人と同じことをやっていても全然ダメな時ってあるじゃないですか。そこに工夫が始まるのです。
「人間関係で最も苦手と思っている人が実は誰よりも自分の味方になる人」というのも、経験してきました。
ほっくんにとって誰がその人にあたるのかは想像できませんでしたけど。
最後はひたすら「感謝」を連発して「まるでお坊さんみたいだなあ」と思いました。
「落ち込んだ時ほど試練だと思って立ち向かう」のは誰にでも出来る事じゃありませんけど、「どこにご縁があるかわからない」というのは、まさにあるかも。
一歩踏み出しただけで大きく世界が広がる事が確かにありますから。
後ろに座ってたお年寄りが「あらーーお母さんに似てるわね」とぼそっとおっしゃってて、そうなのかーーと思いました。
宝塚時代のビデオを大画面で見る事が出来て幸せでした。