やっと録画していた「タカラヅカ・スカイ・ステージ15周年記念番組」を見る事が出来ました。
司会が柚香光と朝美絢という美形カップルにちょっとうっとり?
今までの変遷をたどりつつ、新たな企画も。
各組メンバーのおしゃべりはやっぱり星組が一番うるさかった・・・・
みんな、本当によくしゃべるよね。しかも明るく。
宙組もそれなりに騒がしかったけど、よその組が静かに見えるーーー
心配だったのは暁千星の顔が死ぬほどやつれ果てていた事。
上級生がみんなキラキラ輝いているのに、どうしたあり!大変なのか?大丈夫か?
トークも面白いんだけど笑えませんでしたよ・・・心配で。
かつての成瀬こうきみたいになっちゃって
七海ひろきのお兄様は次々企画を考える。それも視聴者が喜びそうなシチュエーションで。
紅・まー様・ひろきのお兄様・みやちゃん4人のババ抜きは面白かったです。
だいもんが「勝つのはまー様だと思います」と言ってて、ぎりぎり勝ち逃げしました。
でも本当に面白かったのは残ったババを「絶対にとらない!」とだだをこねるベニーにみやちゃんががんがん「ほら、とって」と絡むシーン。
何だか大爆笑しちゃいましたね。
結果的に罰ゲームは全員する事になったんですけど。
ブリドリの特別企画はやっぱりアーサーの「年上の彼女が自分に自信がなくなっている所に一言」が一番!
何でアーサーってあんなにキザにツンデレ出来るんでしょうねーー
無論、ひろきのお兄様とみりおのドラマにもぶったまげたというか、あれじゃ友達じゃなくて完璧にBLでしょっ 世の中の腐女子が大喜びしちゃう。
我が家の姫も本当に大喜びしちゃってました。
ラストに真琴つばさと轟悠の対談がありましたが、トドちゃんいわく
「最後のベールだけははがさず」という言葉が心に残りました。
この15年のスカイステージを振り返ってみると・・・
新専科制度が始まって、悲しい退団が多々ありました。特に星組は香寿たつきが率いるようになって、どこかチグハグ感が出た所に大量退団と千秋楽問題があり、何だか本当に嫌になったものです。
また雪組も絵麻緒ゆうの1作退団に泣き、花組の匠ひびきの1作退団にも泣いたっけ・・・
月組は大劇場こけら落としをピークにちょっと人材が・・・・になりつつあり。
宙組は長すぎるトップコンビに上が詰まって惜しい退団が相次ぎ。
そんなリアルな宝塚の中で、よい所だけをみせようというのがスカイ・ステージの狙いだったんじゃないかなと。
かつて、関西の1劇団に過ぎなかった宝塚歌劇団。
「ベルばら」で全国的な知名度が出来ても、関東で公演をテレビ放送するのは年に数回。
BS放送が始まって一時、毎月のようにオリジナル映像で放送してた事もありますが、確かアンケートでいつも同じ組の同じ作品ばかり上位に来るようになってから激減
WOWOWが始まって「スターの小部屋」が稽古風景やトークを放映する唯一の番組となり、WOWOWで放送される宝塚歌劇を見たくて契約した人も多かったのではないかと思います。
我が家はWOWOW加入も遅かったので友人に録画して貰ったものを見たりしてました。
その当時ですら「地上波から宝塚が消えていくのかな」と思っていましたが、専門チャンネルが出来て、余計にその傾向が強くなった気がします。
歌舞伎やクラシックは地上波で見る事が出来るのに、何で?と思った事もありましたね。
こっちの地方のケーブルテレビにスカイステージが入るまで、加入できずに色々な方に録画して貰っては送って頂くを繰り返し、本当に申し訳なく有難く思っております。
始まったばかりの頃は一日中スカイ・ステージを見ているという人も多かったのでは?
(今もそういう人います?)
本当に一日中スカイ・ステージを流しているからすごいなと思ったものです。
始まった時は、古い作品を放送してくれたりして、せっせと録画して貰い、懐かしさに胸を熱くしておりました。
が!
一つだけ不満が・・・(いや、今もですが)
東京公演千秋楽の映像アングルが悪すぎた事
2000年代初期、販売ビデオの編集も悪い組は本当に悪くて、私などは一々スタッフの名前を確認し「だからこんなにダメなのか」とかうなっておりましたが、東京公演千秋楽は最悪。
今でも「サザン・クロスレビューⅡ」なんて見れたもんじゃない。
何が悪いって、まるでお稽古用ビデオみたいに遠いアングルが多いのです。
これじゃ組子の顔が見れないじゃない。
2階からとか、引きに引いて全体が見られるようなアングルが多い・・そてはいいけど、トップだけじゃなくてちゃんとよその子達のいい表情も映してよね。
「ガラスの風景」「バビロン」なども香寿たつきのさよならだからって、彼女だけがドアップ、最初から最後までそれじゃ見る気失せるって。
それが最近、少し改善されてきたような気がしますが、それでもアングルの悪さはいなめません。
何でいい表情や面白いカットを撮れないのか。何で大劇場以上のいい映像が撮れないのか、そこらへんが本当に疑問です。
正直、NHKの方がいいんじゃないか?と思う事もあります。
15年も経つのにいまだにこれって問題じゃないですか?
ただでさえ、ハイビジョンじゃないから画質が悪いのにね。
スカステ初期の頃って完全に樹里咲穂頼みの部分があったのでは?
樹里ちゃんはスターさんとしてもよかったけど、何と言っても笑わせるのが得意で出演者がみんな意外な顔を見せたりする面白さを持っていますよね。
スカステニュースや公演レポや旅番組などが増えるにつれ、ただでさえ忙しい組子が、テレビに出演してあれこれ話さないといけないなんて気の毒だなと思っていました。
アドリブが苦手な子や素顔をどう写していけばいいのか、試行錯誤の15年でした。
そして15年目に思う事は、「よりバーチャルな宝塚」です。
スカステが始まる前、あるいは初期の頃のトップ始め、スター達は、素顔は可愛い女の子だったり、男役と娘役が逆転していたりしたものです。
そういうのが魅力でもあったし、舞台を離れれば「普通」の人であるジェンヌを見る楽しさもあったと思います。
しかし、最近は、男役と娘役がプライベートでも疑似恋愛を演じているんですね。
公演でカップルになった二人、男役が娘役に指輪をプレゼントする・・というのは過去にも多少はありましたが最近では当たり前みたいになってるし、お茶会でもスカステのトークでも「男役」として相手役を語り、どれだけ愛しているかを言う・・みたいな感じが増えていませんか?
そういう道を決定づけたのはブリドリ・+NEXTの紅5のドラマだったのではないかと思います。
本当にあれは衝撃的というか、そこまでやるーー?的な、またそれがひどく心地いいものだったので、どんどんやってくれーーってなっちゃった。
ひろきのお兄様も、それはそれは素晴らしいドラマを作り、美弥るりのブリドリもまた、朝美絢と演じた「BASARA」を始め、耽美路線まっしぐらという感じです。
耽美的である事、男役と娘役カップルがプライベートでもラブラブでいて欲しいというファンの願望が、ヒット番組を作り出しているのではないかと。
「舞台の上だけは男役で役者」だったジェンヌが「素顔」でもそれを求められる。まさにバーチャルなスターになりつつあるという事です。
轟さんの言う「最後のベール」がどこにあたるのかわかりませんが、こうなったらいける所まで行って欲しいかもと思ってしまいます。
まあ、戦前の脚本集などでもこのような企画はありましたし、それが映像になったというだけの事ではあるんですけどね。