皆さん、迫りくる老人介護の問題にどう対処してますか?
ぜひぜひご意見を賜りたいのですが。
というのも、今、私の同僚二人がまさに「実の親の介護」に直面し、切ない思いをしているからです。
二人とも高齢出産で子供を産んだためにまだ中学生とか高校生の親だったりします。
だけど親の方は確実に80代を越え、とりあえず夫婦で暮らしているけれど、病気を抱えたり、看病や付き添いが必要になり、兄弟姉妹で色々話し合うもなかなか完璧にはいかないという事なんですね。
私自身は21歳で父を、32歳で母を亡くしたので実の親の介護はありません。
しかし、父は私が小さい頃から戦争とアルコールのせで体がガタガタ。
私は20歳の頃には歩くのも困難でトイレはかろうじて一人で行ってましたが、散髪に行くのにもタクシーで私が付き添ってという状態。
この先ずっとこの状態が続いたら私・・どうしよう・・と不安になっていたんですけど脳血栓であっけなくこの世を去ったのでした。
母の介護問題が出てきたのは29歳の時で、姫を妊娠中の時。
仙台で心臓弁膜症になり、動けなくなった母をこちらに連れて来て入院させたはいいけど、2Kのアパートでは引き取れるわけがなく、施設探しに奔走している間にぜんそくになって私が入院する始末。
でもそのお蔭で特別老人ホームに入所。6年間寿命を延ばしました。
勿論、乳児を抱えて働く身には月10万円近くの保育料と4万円の老人ホームの家族負担金はきつくて、毎月私のお給料が全部消えるし、貯蓄もなくなるし。
何回「死んでくれないかな」と思った事か・・・
でも今になってみると、もっと他の方法、つまり母の望む通りの生活をさせられなかったと後悔が残るのです。
お役所にはもう4年の付き合いになる認知症のおばあさんがやってきます。
おばあさんといってもまだ72歳です。
彼女は妄想癖があり、盗まれたーーとか後ろを人が通ったとか不安を抱えると訴えに来るんですが、窓口の人はみんな逃げてしまうので必然的に私がずっと相手をしています。
去年からやっと包括支援センターと連絡を取り合い、同居する息子や別居している娘と連絡を取り合い、何とか生活面では心配がなくなったんですが、その時、ふと娘が「お母さん、家を売って私の所にきて」と言った事を悪くとってしまい、以来「娘は私の財産を奪う気だ」とそればかり訴えるようになりました。
民生委員とも連絡を取り、定期的に訪問して貰ってますがらちが明かないというか、そもそも同居している息子も40代で非正規で半分ニート。この息子が心配で心配でおばあさんはよそに移るわけにはいかなと思い込んでるのです。
先日、やけに暗い顔をして現れたのでよくよく事情を聴くと、入れ歯を失くしてしまったんだけどきっと誰かに取られたに違いない。
でもそれを息子に言ったら怒られて・・・よく探せと言われたけど自分はいつも決まった場所に置いている。だから歯医者に言ったら診療を断られた。息子と来いと言われた。でも息子は仕事があるし私の為に休んでつきそうのは・・
話を聞いているうちに、同居している息子がいらっとして怒鳴ったりする事がわかりました。するととても落ち込んでしまうらしいのです。
迷惑はかけたくない。あの子は工業高校を出て機械に強くあんな事もこんな事もしてくれたんですよ。だからやっぱり自分が頑張らないと。
そんな話を聞いていたら私の方が泣けてしまって。
ああ・・母親というのはボケても子供の心配をするし、子供とのもっともいい思い出の中に生きているんだなあと。
そうえば私の母も亡くなる3か月前から認知症になって、最後の面会の時に、姫をジュニアと勘違いしてはなしかけたりしてたんですが、最後の方は私が学生になってました。
「あんたも学生なのに働いて大変だね。もうちょっとしたら仕事をするからお金を送ってあげるから心配しなさんな」と言われ、その時点で涙が止まらなくなり・・
必死にうんうんといいつつ、「もう長くないのかも」と思いました。
母とは色々確執があって、私が上京してからはろくに会いにも行かなかったし、なんせ根が雅子さんなんで娘としては大変な思いをしたんです。
でも最後にこんな風に優しくなるものなんだなあ・・・と。
いつもお役所に来るこのおばあさんだって今は元気だけど、いつどうなるかわからない。
だからそれまでは精一杯話を聞こうと思ったんですが。
そんなわけで自分自身の老人介護はもうありません。
お蔭様で郡山宮夫妻はそれこそ健康オタクのように、ポリフェノールたっぷりのチョコを食べ、コーヒーを飲み、ヨガにグランドゴルフと・・それでも宮妃は少し物忘れがひどくなってきたようです。
我が家の子供達は将来的に祖父母の面倒もみなくちゃならない存在として、あえて積極的に触れ合わせてきました。
そのせいかなのか・・・姫は毎日郡山に電話して祖父母の愚痴を聞き、年に2度くらいは郡山へ行って姫様待遇でおもてなしを受け(要するに会津とか猪苗代とか好きな所にばんばん連れて行って貰う)
ジュニアはこの秋から郡山に就職し、今は宮夫妻と暮らしています。
ジュニアはあまり喋らないけど、出されたものは全部食べて、宮妃が好きな番組を覚えて始まりそうになると声をかけ、一緒に見て笑ってくれるんだそうです。
何だか息子を取られた気がして・・・・でもまあ、そういうつもりで育てたんだからしょうがないと諦めています。老人夫婦に何かあった時、見逃す事のないように、すぐに行動に移せるようにと思っています。
でも同僚たちは家事も育児も老人介護も全部一人でやっているんです。
帰りのバスでこくんこくんと寝ちゃう彼女を見てはこっちがため息ついちゃうし、東京ー大阪日帰りでやっと実母の見舞いが出来た彼女には「泊まってくればよかったのに」と思うし。
二人とも配偶者は「いいよいいよ。行っておいで」というわりには家事は一切負担しないし、子供達も「何で私が?」状態だそうで。
みんなそんな状態なのか?男女平等も夫婦平等も絵にかいた餅?
だから舅や姑の面倒なんか見るかーーって事になるのか?などと思ったり?
日帰りした彼女は「ふぶきさんが背中を押してくれたので、思い切って母に会いにいけました。そうでなかったら夫に遠慮していけなかった」というけど、そんなもんなの?私よりずっと若いのに・・・と。
ぜひ皆さまの経験をお聞かせください。