]二回目も姫ちゃんと観劇して参りました。
で、脚本のあらもみつけて来ましたよ。
確かに歌唱力に騙されていた部分はあったかもしれませんね。
ここからは完全にネタバレになるので、ご注意下さいね。
マリアンヌの逆恨み
マリアンヌ自身「ロベスピエール、あの男が直接手にかけたわけじゃない。そう、逆恨みね。でも逆恨みの何が悪いの」って言ってて思わず「おいおい・・それはないんじゃないの?」と突っ込んでしまいました。
流れとしては国王の死刑を決めた発言をしたのはサン・ジュストであり、この頃のジャコバン党のトップはダントンだったわけでしょう?ロベスピエールは「彼こそ革命そのもの」と言われているけどそれは議会での演説によるもので・・・なーんか違う。
それいこの頃はジロンド派の方が強かったわけで、本来、マリアンヌの恨みはジロンド派に行くべきだったんじゃないかしら?
サン・ジュストってジロンド派と通じていたの?
ジョルジュの収賄容疑を掴むのはジロンド派で、それをサン・ジュストに渡してジョルジュ逮捕に向かわせるわけで、話としては面白いけどこれじゃ裏切り者はサン・ジュストなんじゃ・・・・?ロベスピエールは騙されて友人を死刑台に送ったんですか?
でもまあ、生田大和作品としてはいい方じゃないのかな。
ジョルジュとの言い争いから追い詰められていくロベスピエールの姿は見てて辛いというか、ただ、何だかいわゆる「恐怖政治」の成功例が北朝鮮なんだなあと。
フランスは内側から恐怖政府と倒し、ドイツは連合軍によって打倒されて行ったけど、アジアの場合、中国や北朝鮮などの恐怖政治は内側からは倒しようがないんですよ。
だから「恐怖政治」の完成版って言ったらいいのかなあ。
身内同士が監視し合うような政治形態にまで進化したら、それは完成だし、あのマスゲームもフランスに基礎があったのかと思ったら・・・実在のロベスピエールが北朝鮮を見たら果たして喜ぶかしら?
喜ぶわけないよね。だって「恐怖政治」には自由も友愛もないもの。
すごく頭がよくて頑張り屋のロベスピエールが「イエスマン」に囲まれて回りが見えなくなっていく様子はよくわかりました。
ルノーが逮捕された時、デムーランが直接ロベスピエールに訴えたら助かっていたんじゃないですか?
彩風咲奈のダントンは、多分実際、こんな人だったんろうと思いますが、そもそも雪組ってみんなおとなしめなのに彩風咲奈って無理して元気になっているような気がしてしょうがないんですよ。きっとこの役、樹里咲穂だったら当たり役になったんじゃありませんか?
言い合いのシーンの最後、「それだけは出来ないな」くらいは大真面目に目を見て言ってもよかったんじゃないでしょうかね。
この物語の大きなカギはサン・ジュストにありました。
彼こそがジョルジュを陥れ、ロベスピエールを持ち上げた人なわけで。
それだけ崇拝していたというのはわかるのですが「愛」が足りない。
例えば、マリアンヌが「恐怖政治」に反対する時にはもっともっと嫉妬の目線で見つめていてもよかったと思います。
「1789」とリンクする部分が多々ありますが、確かにダントンもデムーランもロベスピエールも格差はあるとはいえ、両親ともにそれなりの教養があり、学校にもいけたわけですから、ロナンとは格が違うよなあ。ロナンもあのまま生きていたらギロチン行きだったわけですよね。
ショーの方は全体的に面白かったです。
ロケットと一緒にトップコンビが歌う「希望の歌」は本当に好きなものなので原曲を聞いて頂きたいです。
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また「アンダルシアに憧れて」は本当に「待ってろよ」っていうからーー待ってたのに。と思っていたら原曲はこんなんでした。
野口先生って何気に歌詞がいやらしいですよね。
「泣き虫プリンセス」はいいとしてあっちこっちにさりげなく・・・きゃーーな感じが。
仲でも朝美絢の色気と活舌のよさは抜群です。
真彩希帆は必死にだいもんについていこうとしているけど、どじっこを許してくれるようなキャラじゃないらしく、少し緊張気味でしょうか?
望海風斗はONとOFFの顔が違うといいますけど、きっと基本はちょっと口下手で人嫌いな部分があるんじゃないでしょうかね。
私が雪を見ていると気持ちが張るというか、緊張してしまうのはなんというか、みんな一生懸命にやりすぎているところかなあと。
例えば貸し切りの時など、星組なら「何かやってくれるだろう」と期待しちゃうし、まさにその通りにやってくれるんだけど、雪の場合「いつスポンサー名言った?」みたいな感じなんですよ。場の雰囲気を壊したくないという望海風斗の生真面目さが表に出ているんでしょうね。
とにかく下級生はついていくのが精一杯に見えます。
まあ、雪と言えば私は一路さんの時くらいからしかわからないけど、あの当時からやたら生真面目な組ではありましたけどね。