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初心者の為の宝塚講座24 トップ娘役編3

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 雪組 

 花總まり

1991年 → 77期生として入団。同期には安蘭けい・朝海ひかる。

       星組配属

1993年 → 雪組組替え

1994年 → 一路真輝の相手役としてトップ娘役就任

1996年 → 高嶺ふぶきの相手役となる

1997年 → 轟悠の相手役になる

1998年 → 宙組に組替え

女帝にも下級生の頃があったのかーーという感じですが、入団早々注目の的だったようです。お花様の逸話は沢山。星組「うたかたの恋」新人公演で絵麻緒ゆうと喧嘩したこと、衣装は全部自前等々。

そんな花總が雪組に組替えした頃は、あまりぱっとしない印象でした。いつも一緒に組替えして来た星奈優里とダブルトップのような状態。

しかも一路真輝は男役なのにとにかく美しい。スカーレットを演じると生き生きするタイプだし。それでも大人だったから、じゃじゃ馬お花様を御すことができたし、彼女も下級生らしく出来たのでしょう。

私は今でも、彼女の最も素晴らしい相手役は高嶺ふぶきと思っています。高嶺もまた一路とは同じような綺麗な男役でしたが、花總との相性は抜群。

花總も高嶺とは対等でしかも一本立ちしてもちゃんと支えてくれる稀有な存在として認めていたんじゃないかと思います。

ビジュアル的にもゴールデンカップルにふさわしかったし、「晴れた日に永遠が見える」「仮面のロマネスク」は二人の名作でした。

轟悠とははっきりいってタイプが違っていたから、あれ以上の共演がなかった事は幸い。宙組発足が本当にいいタイミングになりました。

 月影瞳

1990年 → 76期生として入団。同期に樹里咲穂・風花舞など

       花組配属

1994年 → 星組に組替え

1997年 → 麻路さきの相手役としてトップ娘役就任

      同年雪組に組替え。轟悠の相手役としてトップ就任

2002年 → 「愛燃える」で退団

聞いた話では、月影瞳は真矢みきのお気に入りだったとか。もしかしたら将来的に相手役にと考えていた可能性はあります。所が、花總まり、純名理沙などの異動によって月影も星組に組替え。2番手の扱いになります。

当時は白城あやか全盛時代。彼女の下で2番手をやるにはあまりにも子供っぽかったし、庶民的な顔だったかもしれません。随分白城と比較されて苦しんだんじゃないでしょうか?

白城の退団で星組でトップ娘役になったものの、麻路さきとしては自分とは合わないと考えたんでしょうね。1作のみ、それも「誠の群像」における月影の立場はそれほどよくなかったし、「ネオ・エゴイスト」で同様でした。故意なのか偶然なのかわからないけど、雪組の星奈優里とトレードされて、月影は轟悠の相手役になるのです。

この時期、もし宙組が発足していなかったらまたそれはそれで変わったと思うので。ヅカ的にはいい偶然だったんじゃないでしょうか?

雪組に入ってからは、同じように背が低くて不器用な轟悠と「夫唱婦随」という古典的な夫婦関係を演じることが多かったと思います。互いに「仕事上の相手」と割り切っていた感じで、だからお仕事はきっちりするけど、プライベートでいたわり合うみたいなエピソードは聞いたことがありません。

月影が退団し、理事が専科入りする時も随分あっさりしたものだなと。5年も一緒に頑張って来た人なのになあ・・・初演の「凱旋門」の時の表情と、今回、真綾希帆を迎えての「凱旋門」では轟悠のにやけかたが違うというか、そういう意味では月影さんはちょっと気の毒でしたね。

でも今は結婚して幸せそうで。そういう意味ではよいリベンジが出来たのでは?

 

 紺野まひる

1996年 → 82期として入団。同期には蘭寿とむ・涼紫央。

      雪組配属

2002年 → 絵麻緒ゆうの相手役としてトップ娘役に就任

研1で「アナジ」のヒロインになった時は驚きました。確かに綺麗な娘役ではありましたが、いかんせん素人ぶりが目立つというか、教わった通りにやってます風で。でもそういうのがずっと続いたのでトップになるのがことの他遅かったように思います。

「アンナ・カレーニナ」も非常に綺麗だったのですがやっぱり今一つだったし、セリフ回しが何となくわざとらしいなと感じていました。

でもダンスなどは本当に上手で華もあるし、あとは演技力だけなのにと。

「殉情」のお嬢様は、元々ちゃきっとした娘だしサドっ気十分で楽しませてもらったんですけど。このあたりから絵麻緒ゆうとの相性のよさを発揮しますよね。

だけど、絵麻緒が1作退団でそれに伴いまひるも退団。

ラストの「追憶のバルセロナ」では相変わらず、ちょっとわざとらしいセリフ回しだったけど「ON THE 5TH」では絵麻緒とのラブラブっぷりをアピールして楽しいショーを作り上げていました。

彼女が本当の意味で演技開眼するのはテレビに入ってからです。どんな小さな役でも存在感があり、また雰囲気もあります。結婚生活と両立するのは大変かもしれないけどこれからもずっと女優・紺野まひるを見ていたいと思います。

 

 舞風りら

1995年→81期生として入団。どうきにはふづき美世・大和悠河。

     花組配属

2002年 → 雪組組替え。朝海ひかるの相手役としてトップ娘役に就任

2006年 → 「堕天使の涙」で退団

舞風りらは風花舞と同じく松山バレエ団出身。そのダンスの評価は初舞台でも目立っていた程。舞風とくればとにかくダンスでその他の要素はどうでもいいような感じがしました。

可愛い顔をしているけど背丈が低いし、歌唱力もイマイチで演技力もそこそこ。だからバウなどはともかく、大劇場ではダンサーの一人として扱われるのが多かったと思います。

春野寿美礼と大の仲良しで、相手役に・・・と思われていたようですがどんな番狂わせか、同じ花組出身の朝海ひかるの相手役に。

朝海ひかるとしては相手役は誰でもよかったようでただ、自分があれこれ教えたり面倒をみたりは出来ないので一人で何でもできる人という事で選ばれたようです。

舞風りらも朝海ひかるも小柄で可愛いタイプなので並んで立っているとお人形さんのようですし、(レ・コラージュ)一緒に躍らせれば二人とも難易度Eだし、絶対に相性はよかったと思うのですが、サパサパした二人でしたよね。もうちょっといい扱いを受けてもよかったんじゃないかな。

本当に「タランテラ」の蝶々は真似できる人がいないんじゃないか?と言う程すごいテクニックでした。ああ、勿体ない。あのすごいダンスを当たり前のように見てた私達は幸せでした。

 白羽ゆり

1998年 → 84期生とし

て入団。同期には北翔海莉・千琴ひめか・未涼亜希

      月組配属

2001年 → 雪組に組替え

2005年 → 星組に組替え。湖月わたるの相手役としてトップ娘役に就任

2006年 → 雪組に組替え。水夏希の相手役としてトップ娘役に就任

2009年 → 「仮面のメサイア」で退団

月組では「BLUE MOON BLUE」のウサギちゃん役で路線入りか?と思いつつ、「更に狂わじ」のヒロインもとても美しくてよかったし、だから雪に組替えになった時は完全に2番手娘役として扱われ、舞風より綺麗でそこそこ何でもできる安定感がよかったですよね。

雪に返り咲いた時は、正直、水夏希の相手役としては肉感すぎるのではないかと思いました。演技の質が違うというかギャグセンスも違うというか。勿論、水夏希ですからそこらへんはとっても気を遣って白羽にあわせてくれていたようです。

「エリザベート」で久しぶりに女役の普通のエリザベートを見ることができてよかったなと思いましたし。「君を愛してる」のマルキーズも可愛かったし。

「ソロモンの指輪」では一言も歌わずにダンスに専念。そこにいるだけでヒロインでしたよね。「カラマーゾフの兄弟」では体当たりのグルーシェニカで、ちょっとやりすぎの部分もあったと思います。

とはいえ、退団後に普通にテレビでみたらやっぱり綺麗だなあと。わりと大胆な部分があってそういうところが水を支えたんだろうなと思います。

 

 愛原実花

2004年 → 90期生として入団。同期には蒼乃夕妃。

      雪組配属

2009年 → 水夏希の相手役としてトップ娘役に就任

2010年 → 「ロジェ」で退団

白羽ゆりの時代、雪組には山科愛というとっても可愛らしく、演技が上手な娘役がいたし、大月さゆというこれまた可愛いくて演技派の娘役がいたのです。が、この二人が退団し、空いた所にぽっと入ったのが愛原実花です。

彼女は最初から「つかこうへいの娘」と言われていたので実力云々の前に親の七光りがついて回っていて、ある意味気の毒だったと思います。

身体が柔らかくてダンスも軽く、水夏希の相手をするには丁度いい体型だったのですが、なにせ美人でないし、演技が硬すぎて・・ロボットみたいな演技をするので、随分バッシングを受けましたよね。

今や「グリーン&ブラックス」のレギュラーで昆なつみに色々してやられているけど、そういう時は思わず応援したくなるんです。不思議ですね。

 舞羽美海

 2007年→93期生として入団。同期には芹香斗亜、愛月ひかる。

2011年 → 音月桂の相手役としてトップ娘役に就任

2012年 → 「JIN」で退団

舞羽は最初から音月の相手役として上がって行った感じです。

「マリポーサの花」では恋人役、「忘れ雪」でもヒロイン。だからこの先も順調にいくんだろうなあと思っていたら、本当に人生ってどうなるかわからない。

よりによって音月桂のお披露目「ロミオとジュリエット」でいきなり研1の夢華あみとジュリエットをダブルにされてしまう。え?何で?どうして?

夢華は96期でいじめの首謀者の一人と言われていたことで、裁判で証言したご褒美としてトップ娘役に就任・?って言われたものです。でもこれはかなりブーイング。おまけに夢華は(当たり前だけど)めちゃくちゃ下手で太っていました。

さらに追い打ちをかけるように東日本大震災が起きて、公演を続ける歌劇団にまで批判が。そんなこんなのブーイングに耐えられなかったのか、舞羽美海は音月トップ就任から3ヶ月もたってから正式に娘役トップに就任。

と、同時に夢華は急速に下げられてあっという間に退団してしまったのですが。

歌劇団の思惑に翻弄され、短いトップコンビでしたが、当の音月と舞羽はラブラブで本当に仲がよかった・・・それだけが救いです。

 

 愛加あゆ

2005年 → 91期生として入団。同期には天寿光希、野々すみ花

      雪組に配属

2012年 → 壮一帆の相手役としてトップ娘役に就任

2014年 → 「一夢庵風流記 前田慶次」で退団

音月桂の早い退団で、花組の壮一帆が落下傘トップに就

任。(とはいっても返り咲きでもあります)そこに入ったのが愛加あゆで、星組の夢咲ねねと姉妹で、宝塚史上初の「姉妹でトップ娘役」になりました。

愛加はぽっちゃり体型というか、グラマーなんです。そこが宝塚っぽくないというか、太っているわけではないのにどういうわけか太って見える。顔は美人というより可愛い系。悪く言えばどこにでもいる娘役だと思ってました。

壮一帆の登場で運よくトップ娘役に就任し、話題を提供し、代表作などを持つ前にあっさり退団した印象がありました。

 

 咲妃みゆ

2010年 → 96期生として入団。同期には綺咲愛里・花乃まりあ

      月組配属

2014年 → 雪組に組替え

      早霧せいなの相手役としてトップ娘役に就任

2017年 → 幕末太陽傳で退団

入団してから新人公演ヒロイン、バウヒロインととにかく怒涛の躍進劇。特に北翔海莉と演じた「メリーウイドウ」は抜群のよさでしたし、「月雲の皇子」のお姫様もとても好評でした。

そしたら雪組に組替えし、早霧せいなの相手役になったというわけです。

咲妃はどんな役が来ても無難にこなすし、欠点のないよさを発揮してくれましたが、中でも「星逢一夜」は名演だったと思っています。

こんなに立派な娘役なのに、アドリブで喋らせるといつも舌足らずになって、焦っている姿が面白かったのか、よく早霧や望海に笑われていましたよね。

ドラマ「越路吹雪物語」では本当に可愛い女の子になっていて、このままドラマに出続けてくれたらいいのになと思いました。

 

 真綾希帆

2012年 → 98期生として入団。同期には暁千星・星南のぞみ、有沙瞳。

      花組に配属

2014年 → 星組に組替え

2017年 → 雪組に組替え。望海風斗の相手役としてトップ娘役に就任

学年も若いですし、ただただ頑張っているという感じの娘役です。でもことのほかすんなりと雪組に馴染んでいるし、望海風斗との相性もいいようで、とりあえずほっとしています。

今後に期待ですね。

 

 

 


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