年々チケットがとれなくなっている宝塚です。雪組は早霧せいなの時代から完璧にどの作品でもチケット難で、一体どこに流れているんだろうと思っています。望海風斗になってからは作品の質がよくなったのか、とにかくチケット難で貧乏人は映画館で十分だろうという歌劇団の意志が透けて見えます。
評判のよい公演のチケットがオークションなどで高く売られるのはある程度しょうがないと思うけど、基本的に宝塚の場合は「見れなくなったチケットをさばく」のが目的の筈。それなのにどういうつてなのかわかりませんけど、よい席を手に入れてそれを倍額以上で売る・・・そういう行為が横行しているのは本当に許せません。
ファンクラブにさえチケットを下ろさず、どうしてそういう所に行ってしまうのか?ファンクラブもファンクラブで一体何の為に入っているのかわからない、貢ぐ為のみなのか?と思うこともしばしばです。宝塚のチケットは元々横の繋がりで手に入れるものでしたので、普通に「ぴあ」などで売られることは滅多にありません。
むしろ、そういうチケットは「ああ、駄作で人が入らないのか」と思われている程度です。ある時は他の組のファンクラブを使ってまでも「チケットを買ってください」というかと思えば「〇〇を買わないとご用意出来ません」なんて言われる事もあり、道義的にどうなんだと・・・・歌劇団としてはお金持ちのおばさま達がチケットを買ってくれて何度でもみてくれればそれでいいのかもしれないし、お金持ちの令嬢に継承してくれたら何よりもよいのでしょう。
歌舞伎などもそういう傾向が強いですよね。舞台観劇は「社交」の一つで、だから「晴れの日」でもあるんですが宝塚は「国民劇」として薄利多売でやってきた筈なのに104年も経つと上から目線になるんだなと悲しくなります。
誰かのファンになるのが怖い。だって好きになったら8800円のチケットがたとえ2万以上しても買ってしまいそうになるでしょう?そんな事までする価値があるのか?と冷静になってみた所で悔しくて泣きそう。今時の若い人にとってはさらに大変なヅカ観劇、今の理事長が団体やらを沢山入れて席が埋まるようにしているから平日でもお断りが来るというありさまで。
その団体だって、「〇〇を買って宝塚を見よう」系がどれくらいあるかなと。そんなのって・・そんなのって貧乏人の遠吠えだけど悔しすぎますよね。あたるかどうかわからない商品を大量に買ってまで見るべきものなのか。舞台は生ものだから、その一瞬を逃したらもう終わりです。その時の感動はその時しか経験出来ないもの。それが舞台のよさなんですけど、それにつけこんだ悪徳商法がまかり通っている現実が悲しいです。
2011年版花組
蘭寿とむのお披露目公演でした。
エリック・・・蘭寿とむ
クリスティーヌ・・・蘭乃はな
キャリエール・・・壮一帆
シャンドン伯爵・・・愛音羽麗と朝夏まなとの役代わり
カルロッタ・・・桜一花
アラン・ショレ・・・華形ひかると愛音羽麗の役代わり
若かりし頃のキャリエール・・・朝夏まなとと華形ひかるの役代わり
小さい頃のエリック・・・実咲凛音
私が持っているのはスカイステージで放送された東京千秋楽なんですけど、これがとんでもなく面白くないんですね。
エリックやシャンドン伯爵、それにクリスティーヌにも新曲がついていて、演出も多少変わっていて面白くなっている筈なのに全然・・・だからとびとびに見ちゃったんですが。
結論として「ファントム豪華3点セットDVD」は買う価値ないかも。
何が面白くないって蘭寿とむが全然エリックに見えないって事と、蘭乃はなの歌が聞けたもんじゃなかった。壮一帆の演技は私でも物真似出来ちゃうくらい低い声で抑揚がない(姫ちゃんの前で物真似したら大ウケしちゃった)
桜一花のカルロッタは姫いわく「ディズニーの魔女」だそうで、言われてみればそうかも。愛音羽麗のシャンドン伯爵は歌が上手なだけの人だし。
要するにスター性があってキラキラ感のある男役がみんな下級生なので、活躍のしどころがないというか。望海風斗のような歌が上手な男役、キラキラ感のある朝夏まなとがあまり出番のない役どころだったりするのは残念で。もしクリスティーヌが仙名彩世だったらさぞや面白かったろうと思うのですが。
見た目はすごくいい蘭寿とむなんですけどね・・・・
見た目はとても可愛らしくていいのですけどね・・・衣装も似合ってたとは言えず。
姫いわく「すごっく子供に厳しいパパみたい」と言われました。
ついでに言われたのはエリックが「いつの日かあなたの手で僕を・・」って歌った時に「お前の望みはきっと叶えよう」と歌うキャリエールに違和感を覚えるということで。それは初演の時から気になっていた部分ではあります。すでに最初からエリックは助からないと踏んでいたのか、いつか安楽死させないといけないと思っていたのか。
そんな疑問を抱かせる花組ではあったのです。