大草原の小さな家も、よくよく考えるとここらへんは「母さん」シリーズなんです。
「母さんの休暇」「母さんの教室」「母さんの傷」
毎回タイトル決めるのが面倒で適当につけちゃったのかな?と思ったりします。
それから、やたら「ジョンおじさん」「ジョーンズさん」という名前も出てくるんです。
「ジョン」ってメジャーな名前で日本でいうなら「太郎」ですかね。
身元不明の男性死体を「ジョン・ドゥー」っていうくらいですから。
母さんの教室
母さんがお勉強好きというのは、ローラとメアリーが初めて学校へ行く時に「母さんが使っていた教科書」を渡されることでわかるのです。
愛読書はどうやら聖書のようですけど、お勉強が出来る女の人のようですね。
で、この回ではビードゥル先生がけがをして、町の教育委員会は母さんに「臨時の先生」をしてほしいと依頼。反対してたのはオルソン夫人くらいでしょうか。
母さんは元教師だから職場復帰出来て嬉しいし、メアリーもローラも得意気。
早速いさんで学校へ行くんですけど、字が読めないエイベルを傷つけてしまい不登校に。
日本では、意外と幼少時代の教育制度が行き届いていたというか、武士の子は手習い所に、町人の子は寺子屋に行き、とりあえずひらがなと計算くらいは習っていましたよね。
江戸時代には数学が農民の間で大流行して、どれだけ難しい問題を作り解けるか競争したりしてね。
でも、ヨーロッパやアメリカなどでは、義務教育制度が敷かれても親がなかなか学校に子供を行かせないケースが多かったんです。
なぜなら、農業に学問は必要なし、読み書きもいらないと思っていたからです。日本の農家も似たり寄ったりの部分はありましたけどね。だから「おしん」みたいな子はちょっと変わっていたんでしょう。
李氏朝鮮では両班の奥方ですら文盲だったらしいですし。
だからエイベルも、学校へ行けと言われてもなかなかその気にならないし、なってやっと学校へ来てもなかなか学力が伸びないのです。
母さんは傷ついたエイベルを癒すごとく、対策を練るんです。
後に、メアリーは盲学校の先生になり、ローラも教師になります。まるで理想的な教師一家のように見えるインガルス家の女達ですけど、原点は母さんにあったんですよね。
これも後になってわかることですが、母さんの実家はなかなかの資産家。そして父さんの実家も悪くない。そんな二人が結婚して貧困生活にあえぐとはねえと思ったりするんですけど。