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Channel: ふぶきの部屋
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空の青さを知る人よ

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土曜にヨンジュナに誘われて一緒にみて来ました。
私はアニメファンじゃないんですけど、息子はオタクで、好きなアニメがあると、私の意志を無視して強引に見せるし、音楽も聞かせる。
おかけで『どろら』や『鬼滅の刃』を知る事ができたわけですが。

『空の青さを知る人よ』は知る人は知ってる有名監督の作品で、『あの日みた花の名前を僕達はまだしらない』『心が叫びたがっているんだ』に次ぐ秩父三部作のひとつです。
監督か秩父が好きで秩父の街並みがリアルにでて来ています。ファンにとっては聖地ですね。

個人的にはタイトルの意味が今一つわかんなくて、それと内容がどうリンクするのかなあといつも思っています。

さて『空の青さを知る人よ』の意味もそれだけではどんな話かわからないし、それがみる前からストレスになっていました。

結果的に『井の中の蛙大海をしらずされど空の青さを知る』という意味なんですって。
そこまで言われて初めてストーリーテーマがわかったんですけど。

私はこの作品をみて市川ジュンの『6000日の愛』という古い作品を思い出しました。
『空の青さを』は歳の離れた姉と青春を迎えた妹の複雑な思いを描いていますが、『6000日の愛』はシングルで働きながら娘を育て上げたゆえに文筆家への夢を諦めた母を見る16歳のシビアな目線を描いているのですが、二つの作品に共通する思いは、母なり姉なりの人生を自分が壊してしまったんしゃないかと悩む娘なり妹なりの姿なんですね。


今回、妹のあおいはまさに18歳ならではの反抗期と、批判、夢がよくわからない苛立ちに悩む少女です。
彼女が姉のモト彼の18当時に出会う事で初めての恋を知り、そして儚くも消え、涙でしめくくります。
過去を知る事で姉が自分の為に結婚を諦めたわけではなかった。何でも完璧に笑って過ごす姉の後ろにはたくさんの努力があって、それは限りない妹への愛だったというわけです。
つまり、彼氏より妹と故郷の秩父をみずから選んだ姉だったのです。

隣で息子は感動のあまり、しくしく泣いていましたが、私は泣くには歳をとりすぎていたみたい。あおいのような失恋には覚えがあり、女の子が一生に一度だけ味わう切ない恋だなあと、懐かしく感じました。

初恋といえば『霧深きエルベのほとり』ではかなり真剣に泣いた私ですけど、今回はモト彼の存在がそんなに重くなくて、姉妹愛に焦点があてられていたからかなあ。
監督も若いし、今しか作れない作品なんだよねと思いました。

ヨンジュナにはグッズを買わされ、ひっきりなしにアニメの話をされて。母の年代にも合わせてくれる意外と気が利く人です。
帰り、トイレからでてきたら
自動販売機で買ってくれたらしいカンコーヒーを渡されました。シャア小佐の絵入りの。
心憎いというか、ちょっとキュンてしちゃいました。
たのしいデートでした。

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