一体何を考えているのやら・・・一般的なファンの気持ちを考えなさいよというアンケートです。
週刊文春が宝塚105年を記念して「推しのジェンヌ」「推せないジェンヌ」の投票をしようというわけです。
多分、この企画が出て来た背景には
「舞台で常に主役を務め、各組を引っ張るのが男役と娘役それぞれで抜擢される“トップ”です。過去には天海祐希や真矢ミキ、大地真央ら有名女優も、在団中にトップスターを務めました。トップスターに次いで2番手、3番手……とタカラジェンヌには序列がつけられ、配役はそれに応じて割り当てられます。
この組内序列を巡る“スター人事”はすべて劇団が決定しています。しかしファンの間からは「もっとファンの意向を反映してほしい」という声も上がっています」(BY文春)
つまり「何であの人トップやってるの?」(名前はいえないけどいつまでも棒な・・・)
「何であの人急に抜擢されてるの?」(名前は言えないけど有名人の娘のあの人)
「何であんなのが相手役なわけ?」(名前は言えないけどどうにも枕営業しただろ疑惑が強い娘役)
96期の異例の抜擢騒ぎもありましたっけねえ
その度にファンは傷ついて「もっと実力主義で選んでほしい」と思っているわけです。
(関東のファンはね・・・関西はまた別。こんなもんやろ的な空気が強いです)
「宝塚ファンが、自分が推す“贔屓”をトップにするには、ひたすら公演に通い、公式のフォトブックやカレンダーなどを買い、雨が降ろうが雪が降ろうが楽屋の入り出待ちをするファンの“ガード”に参加するなどして、劇団に愛を伝え続けるほかありません。それでも贔屓のタカラジェンヌがいい役をもらえないことも多い。ファンとしてはヤキモキしてしまいます」(BY文春)
こういう序列戦争を引き起こしているのが歌劇団とファンクラブ。
一時期、歌劇団は入り待ち出待ちの人数を数えて序列を決めようとしていたと噂が立ち、ファンクラブ必死に人集めをしました。その他、ファンレターの数やグッズの売り上げ、チケット購入の枚数等々、ファンに様々なプレッシャーをかけて購入に導き、その売り上げによって番手が変わる云々・・・があるのです。
そもそも、この時期、それぞれのファンクラブではスターのカレンダーを売りますが、1部じゃなく、50部、100部を販売。買った人に特典がつくなんて事をやってますが、一般ファンが50も100もカレンダーはいらないでしょ?
そんなに買ってどうするの?配る?配れるほどお友達がいる、お茶会動員出来るファンがとても大事にされるというのはあると思います。
我が家の姫だって、写真とかグッズとか結構購入してますけど、そんなのものの数にも入らない。お茶会に行けばど真ん中にどしんとラスボス風のファンが席を占めているし、プレゼントコーナーの番号読みも実は最初から決まっているんじゃないか?という疑惑が付いて回る。
そういうのが見たくなくて最近はお茶会も遠慮したりしているんですけど。
はっきりいって、宝塚で出世する方法、それはスポンサーがつくことです。それから音楽学校時代から演出家の目に止まること。
あまりファンの思い入れは関係ないんじゃないかな。そうでも思わないと最近の人事に納得できないでしょ。
例えば愛月ひかる。この方は宙組ではとても重要な男役で実力十分。しかし、朝夏まなとの退団と同時に専科に移動。その裏には色々な歌劇団との軋轢があったようです。で、禊が終わったのかどうかわかりませんが、星組2番手に返り咲くという・・・
星ファンからみたら青天の霹靂ですよ。ついこの間まで紅ゆずる率いるあったかい組を見てたのに、いきなりよそから(ったってすでに礼真琴とは競演済)次期トップとして入ってくるんですから。
何で古巣の宙組に帰してあげないのか?今の宙組に必要なのは愛月ひかるでしょうが。
しかし、星もまた礼真琴の横には同期の瀬央ゆりあがくっついてくる。花組も柚香光の横には水美舞斗がくっついてくる。何で同期がいい役で下級生の足を引っ張るか?って話。
若手が中々真ん中に立てない。私は以前よりバウホール公演、青年館が減ったような気がするんです。バウホールの場合、半分は自主公演のようなものなので一旦全額主役持ちになるんでしょう。共演者の昼代とか、そういう細々した面倒まで見れるのは、スポンサーがいる上級生くらい。
だから主役を1人にしないで2・3人で持たせて、東上しないというパターンが多いわけ。
本題に戻りますが、「推せるジェンヌ」「推せないジェンヌ」を点数でつけて、きっちりその理由も書くようになっているアンケート。これにファンはすごく怒っているんだそうです。
「どんなジェンヌもファンにとって大事なのに、その人が推せないジェンヌになったら嫌」って事なんでしょうね。つまり、いつも自分の御贔屓が報われることを祈りつつ、他のジェンヌを貶めるような事も言えない。気持ちわかるからって事でしょ。
でも、もし、きちんと「推せる理由」「推せない理由」が書ける人ならアンケートに参加していいんじゃないかと思います。この結果が歌劇団に届いても歌劇団は何もしないと思います。
今の歌劇団は官僚主義で前例主義でお金儲けしか考えていません。
正直、座席が真っ赤でもチケットが売れていればいいの。団体を多く入れるのはその為だし、ファンクラブのファンをないがしろにするのもその為。
一定のお金持ちと団体さんで常に客席が満杯、チケットが全部売れてくれたらそれでいい。
歌劇団のお得意様には常にいい席が用意されているし、いざとなったらOGにどんどんチケットをさばくという手もあります。
どんなにファンが頑張っても実力主義にはならないんですよね。
どんな障壁があっても力技でねじ伏せて出世した望海風斗みたいな人はそうそう現れないなあ。
考えてみればもっと酷いのは歌舞伎界で、だから結局テレビや映画に行かざるを得ないし、貴重な「その多大勢」をやる人がいなくなっている現象が起きてます。
ミュージカル界はテレビからどんどん人が流れて、本当に歌も演技も上手な人がどんどん脇に追いやられている始末。
それもこれも全部「客が呼べるか呼べないか」が全てということです。
超実力者と思われている井上芳雄も「客が呼べる」から、一定のファンがいつもついているから主役を張れるのであり、それと演技力がどうのはまた別かなあ・・と思ってます。
宝塚の場合は、歌劇団の事情を知りつつ、運が良ければ出世するし悪ければ途中で退団せざるを得ないということをわかってファンになる必要があるんですよね。
(夢輝のあや彩吹真央を見送って来た身としての冷めた感情ですがね)