かねてから、外で公演をする「ポーの一族」のエドガーは明日海りおとして、アランンは誰になるのか?と知りたいような知りたくないような気持ちでしたが、ついに・・・千葉雄大に決定。
ヴィジュアルがいいのは認めます。男女逆転したかのような雰囲気。
千葉雄大は私も好きです。ドラマでは女性っぽい役柄が多いような気がしますが、表情が豊かでいいなと。
「おっさんずラブ」「家売るオンナ」でゲイの役でしたよね。
何となくそういう役柄になってしまうのはわかるんですけど・・・まさかミュージカルで?
っていうか、この人、歌って踊れるのか?
小池修一郎だから、とことん上演レベルまで上げていくんだろうなと思うけど、それにしたってそもそも千葉雄大=ミュージカルには結びつかないでしょ。
どうせチケット難だから見るつもりないけど、メリーベルは誰に?
ポーツネル夫妻は誰に?
どうやってバランスをとるのか、非常に興味深いなと思います。
さて、東京第一ホテルで「ステージスタジオ」みたいなのが出来るそうで、わざわざ本拠地に行かなくても大丈夫!とちょっと喜んじゃったけど・・・結構、値段が高いような?まあ、交通費を考えたら安いんだけどね。
確かにホテルは近いし、ディナーショーなども行われるし、東京では宝塚と最も近い場所にあると思います。
でも、大劇場でしか味わえない「心地いい閉塞感」は無理よね。
あちらは出演者も通常通りだし、羨ましいなと思います。
宝塚音楽学校がいわゆる「伝統」を廃止しましたーーというニュースが流れ。
「阪急電車に向かってお辞儀」とか、「上級生の前では口角を下げて云々」とか。掃除場所は予科1&本科1とか、そういう劇団からしたら「今時古臭い伝統」はやめやめーーって事になったんですよね。
喜びの声が上がる一方で、OGなどからは「それはそれでよかった」部分もあったということです。
私は、「ベルばらブーム」の時、NHKのドキュメンタリーで音楽学校の様子を見て、そのあまりの厳しさに怯えてしまい「あの世界では生きられない」と挫折した口です。
「ガラスの仮面」の月影先生の厳しさにも耐える自信がなかったもの。
今思えば、なんて甘ったれで心弱い自分だったことかと。
印象に残っているのは、予科性がずらりと並ぶ前に本科生が並んで説教しているシーン。私も営業マンの時に研修で経験したのですが、本当にプライドがズタズタになるような経験でした。
岸香織さんがいた頃、昭和30年代の音楽学校にはおかしな伝統はなくて、みんな和気あいあいしていたといいますが、やっぱり「ベルばらブーム」によって、男役至上主義、トップスター至上主義に入り、厳しい掟が必要になったのかもしれませんよね。
なんせ、宝塚のシステムは通常の「座長芝居」とは違います。
ピラミッドの頂点にトップスターはいますが、それ以上に重要視されるのが学年と成績です。トップスターと言えども上級生には頭を下げなくてはならない。
トップはいるけど、組長と副組長もいる。専科もいる、肩書のない上級生もいる。そんな中で表向きは「トップ」だけど、陰では色々な所に「下級生」として気を遣わなくてはならない場面があるわけ。
若くしてトップになった珠城りょうなど、かなり大変だったんじゃないでしょうかね。
阪急電車にお辞儀するのは、「もし、上級生が乗っていてあとで無視されたと言われたらいやだ」という気持ちからのものです。
確か、水夏希は「茶髪の人を見てお辞儀したら犬だった」とテレビで話してました。「あとで・・・言われるのは嫌だ」というようなしきたりは「伝統」ではありませんよね。
昔は廊下を直角に曲がるとか、とにかく「上級生に迷惑をかけない」ように予科性はびくびくの生活をしていたのは事実でしょう。
「寮の洗濯機なんて恐れ多くて使えないから、ずっと離れたコインランドリーに行ってた」って人も知ってます。
それだけ「上下関係」は厳しい宝塚ですが、私がスカイステージを見てて思うのは、85期くらいから上下関係が緩くなっているんじゃないか?
わりとタメ口きいてる下級生がいるし、スカステという「私」の部分を見せることも多くなったから余計に見えちゃうのかもしれませんけど。
そのうち、コロナでなくなってる入り待ちも出待ちも完全に消えるでしょう。ファンクラブの存在そのものが危なくなりそうな気がします。
宝塚で残してほしい伝統というのは「礼儀正しさ」「姿勢のよさ」「育ちのよさ」ですよね。それを守る為なら多少厳しくてもいいと思いますけどね。