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Channel: ふぶきの部屋
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フランス版ロミオとジュリエット

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 頑張って渋谷ヒカリエに行って来ましたが・・・・・若い人向きで私たちのような年代は

お呼びでない?

劇場前が無駄に広くて椅子が少ない。カフェもレストランもなかなか入れず・・・・庶民はローソンでお茶を買え?

「来客用」の椅子は座っちゃいけないんですって。会社のだから。

でも土曜日は使わないでしょう?それに・・・・ああいう場所に来客用椅子をおいて使わせないって意地悪以外の

何物でもないわ。

ホワイエがちょっと遠い?飲食できる場所限定。せわしないなあ。渋谷だから仕方ないのか。

新しい劇場。私はあまり好きになれないなあ。

 

 フランス版 「ロミオとジュリエット」 

 

初演は2001年でしたっけ?

フランス発イギリス脚本によるイタリアを舞台にしたミュージカルって・・・・結構深く考えると不思議ですが

日本に入ってきたのは宝塚が最初・・・・・とはいえ、お隣の韓国にはずっと前に入っていたんですよね。

何で宝塚で上演されるまで日本に入ってこなかったのか不思議です

考えてみれば日本で上演されるミュージカルのほとんどは外国産・・・ブローウエイ。

ヨーロッパ産のミュージカルは宝塚で試してみてから?みたいな感覚なのかしら?

韓国産のミュージカルは輸入するくせにねえ

 

それはいいとして。

YOU TUBEで初演のロミジュリをぶつ切りしながら何度もみました。

当時、黒髪長髪のロミオにちょっと太目のジュリエット、金髪目元涼しげベンヴォーリオにおじさまティボルトだったような?

星組版と比較しながら何度も見て思ったのは、これはミュージカルというよりコンサートのようだ・・という事です。

ロミオがどんな生い立ちをしてどんな性格で・・・なんて背景はどうでもよくて、全部歌がカバーして、歌って盛り上がる事が

目的のように作られているんですよね

ゆえに話は単純化されているし、見た目以外はそれぞれがそんなに個性的とはいえない。

「地」が個性的な人を集めている中、ロミオ役だけはどんなに頑張っても二枚目にも悪にもなりきれない

中途半端な造形になっています。

それでも、初演版は宝塚と同じような感じで訳がなくてもストーリー展開がわかる程、理解しやすかったと思います。

 

で・・・今回なんですが。

一緒に見に行ったお友達曰く「再演版のベルばらを見ているみたい」

どういう事かというと、「観客はストーリー展開をつぶさに知っている」という前提で演出しているので、

数々の場面がはしょられていて、その結果唐突な展開になったりセリフになったりという風になる。

しょっぱな。「ヴェローナへようこそ」の歌の後、場面はキャピュレット家に移り、パリスが出てきてジュリエットの

結婚話が出て来ますが、ここでいうパリスはセリフなしでパントマイム風。

それから延々とティボルトの歌が続くのですが、正直、ティボルトがキャピュレット家にいてどんな立場なのか

全然わかりませんし、どうやら親に見捨てられて育ったようなんですが、その理由もわからない

そんな事、どうでもいいとばかりにティボルトの悩みきった歌が続きます。

ロミオは大夫あとに登場しますが、純粋無垢な青年というよりはおちゃらけ男。ベンヴォーリオやマーキューシオとの

友情もどこまで本当なんだろうなあ?って感じです。

舞踏会のシーンもわりと唐突で・・・ロミオとジュリエットが出会ってキスしている間、ストップモーションになって

ティボルトの悩みの歌が・・・・・・

ジュリエットは最初から相手がロミオだと知っていたようですし。

バルコニーのシーンで、ロミオは梯子を上って行くのですが、「超える」のではなく、バルコニーに設置されている

ドアを開けて入るという何とも間抜けな感じが。

 

2幕目のクライマックスも何となく説得力がないというか。

ティボルトはキレているというより、自分の性格にコンプレックスを持っている?

それからロミオ達の「僕たちは悪くない。こうなったのは両家のせい」みたいなセリフが何度も出てくるのですが

これは受け入れられないなあと。

ベンヴォーリオの存在感がほとんどない。なのに「どうやって伝えよう」と歌って、たった一言でロミオは信じ込んで

あっという間に毒薬をあおるんです。

その毒はどうやって手にいれたの?と思わず突っ込みを入れたくなるような?

最新版の演出、フランスでは絶賛されていると書かれていますが、個人的には絶対に面白くないと思うし

宝塚版の方が絶対にレベルが上だと思いました。

小池先生のすごいところは

 場面ラストの処理が丁寧

この一言です。

役者が舞台に出てひっこむ際の処理が上手ですし、宝塚版1幕ラストのような絵画的な手法でドラマチックに

幕を落とす・・事があげられます。

今回、2幕ラストでロミジュリがまだそこで死んでいるのにフィナーレが始まったのにはびっくりしてしまいました。

それにストップモーションを多用した結果、いる必要のない人物が延々と舞台に立っていなくてはならない

弊害もあったと思います。

 

本筋よりもフィナーレのミニコンサートの方が役者さん達全員、表情が豊かで生き生きしていたと思います。

 

本場のミュージカルをしてこの出来なら、宝塚を輸出したら結構うけるんじゃないか?と思います。

 

ロミオのシリル・ニコライは棒…ジュリエットはフィリピン系?

キャピュレット夫人はかつらも入れると2メートルにもなる大女。大公は髪がないけど明るくて親日派。

キャピュレットアンサンブルは全員ヨーロッパ系。金髪美女がいました。

モンタギューアンサンブルはアジア系が主になっているので色が黒くて背が低かった。

そういう対比をさせるのかあと思いましたが。


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