そこで代理人が、母が元婚約者の方へ支払うべきものがあるのならば支払うことになるので、その有無を確定するために、まずはどこに認識の食い違いがあるのか、その原因は何なのか等について順に整理していく必要があると考えるので、3点のお願いに答えていただきたいとお願いしたところ、これについても元婚約者の方は快諾されました。
このとき元婚約者の方は、ご自身の勘違いや記憶違いの可能性があることを自ら認めていらっしゃいました。
こうして、先だって記者に伝えていた3点について順に整理していくことが確認されました。
(4) 令和元年(2019年)8月8日、代理人は元婚約者の方と2度目の面談をしました。
代理人はこのときに、母と直接会って話をすれば解決できるという元婚約者の方の前回のご提案に対して、認識の食い違いを確認できていない段階では応じることは難しい、まずは元婚約者の方のお考えをきちんと説明していただかないと検討しようがないとお伝えし、快諾していただいた3点を整理したうえで検討しましょうとあらためてお願いしました。
元婚約者の方はこの提案を承諾されました。
この面談の場にて、お願いしていた上記の3点のうち(3)の確約を取り交わすことになっていましたが、元婚約者の方のご体調が優れないということで、次の面談時に3点まとめて回答をいただくことに決まりました。
この回は、次回(8月14日)と次々回(8月22日)の面談予定を決めたうえで終了しました。
しかし、予定されていた8月14日の面談は元婚約者の方の体調不良が理由で延期となり、8月22日の面談に関しては元婚約者の方とのご連絡がつかないという理由で記者のみとの面談になりました。
その後も元婚約者の方から3点のお願いに対する回答をいただけることはありませんでした。
代理人は、記者と継続的に連絡を取って又は面談をして元婚約者の方との話し合いを進めようとしましたが、元婚約者の方からは何のお返事もない状況が続きました[注27]。
(5) 令和元年(2019年)9月26日に元婚約者の方と面談する予定になりましたが、当日会うことができたのは記者だけで、上記の(3)については応じるつもりはないという元婚約者の方からの回答が書かれた文書が、記者から手渡されたにとどまりました。
元婚約者の方が書かれた文書によると、その理由は、話し合いの進捗や内容を秘密にするのではなく、むしろ定期的に正確な情報を公開した方がいたずらに事態をゆがめたり煽ったりするような報道を減ずることになると思う、個人的な問題なので公にすべきではないという考え方も理解はするが、既に国民的な関心事となってしまった本件については国民に対しても誠実に事の経緯を公表する方がお2人の結婚にも近づくと思う、と考えているからだということでした。
受け入れることが困難な回答ではありましたが(理由については「6」注24を参照してください)、それでも話し合いを頓挫させるわけにはいかなかったため、代理人は窓口である記者の意見を聞いて、(3)の確約は一旦措いておいて、上記の(1)と(2)の整理を先に進めることにしました。
(6) 令和元年(2019年)10月30日、元婚約者の方から記者を通じて、上記(1)に答えるものとして、貸し付けの日付と金額、貸し付けの理由をまとめた資料が届きました[注28]。内容を確認したところ、これまでの報道内容と同じく、平成22年(2010年)11月に私の大学への入学金、翌年の春に授業料を貸し付けたという内容が含まれていました。「5」注11の【1】でも説明していますが、私は入学金と最初の学期は自分の貯金で、それ以降の授業料はすべて奨学金で賄っています(入学祝いをいただいたことについては「5」注11の【1】を参照してください)。そこで、代理人はそのことを元婚約者の方にお伝えしました。
もし、小室圭のいう事が本当なら、振り込んだ入学金はどこへ消えたのですか?
という問題が出てきますね。
(7) その直後の令和元年(2019年)11月13日、元婚約者の方から記者を通じて、入学金や授業料についてはご自身の勘違いであったという回答がありました。
そのうえで、もはや金銭の請求はしないし、そのための話し合いは不要なのでやめたいという元婚約者の方のお考えを伝えられました。
記者からは、元婚約者の方が貸した側なのに、いろいろと細かいことを整理して説明しなければならないということなら、もう金銭を求めることはしないとおっしゃっているという説明がありました。
金銭の請求はしないということでしたから、代理人が、本件は解決したと解釈して差し支えないと考えて記者の意見を聞いたところ、記者も同意したため、代理人は、このことを確認する合意書等の取り交わしを検討することにしました。
ところが、その旨を記者を通じて元婚約者の方に打診したところ、決して解決したとは思っていないという回答が返ってきました。
返金を求めないのにもかかわらず解決済みではないとする理由についての説明は最後までありませんでしたし、記者も明確な説明ができないと言っていました。
双方がどちらも納得しないまま、お互いの認識を確認し合う段階にすら至らずに話し合いを終わらせるということは、全てをうやむやにすることになります。解決したとは考えていないが終わりにしたいという元婚約者の方のご希望に応じることはできませんでした。
元婚約者が詳細な金銭授受の資料を持ちながらも「あれは勘違いでした」と言ったのはなぜなんでしょうか?
脅された可能性があります。
しかも、その後「金銭の請求はしない」といいつつ、「解決したとは思ってない」と言っているのなら、無理やり納得させられたことになります。
小室圭本人か、その回りにいる人が元婚約者に圧力をかけたことだって考えられます。
(8) その後の1年余りの間、先に「3」で書いた方針を変えることはせず、元婚約者の方に、双方が十分に納得した形で解決する、あるいはそれに近づけるための方法を提示していただきたいと繰り返しお願いをし続けましたが、元婚約者の方からのお返事はありませんでした。
令和2年(2020年)に入り新型コロナウイルスの影響が深刻になるなか、緊急事態宣言の期間中や宣言解除後も、代理人は、連絡を取って又は面談をして、元婚約者の方が納得できる解決方法を見つけるべく、元婚約者の方のご意向について記者に尋ね続けました[注29]。
記者からは、解決したかったら400万円をポンと払えばよいという発言などもありました[注30]が、「3」で書いているとおり、きちんとした話し合いをせずにお金をお渡しするという選択はしませんでした。
代理人の記者さんも呆れたでしょうね。「400万あるんだろう?返してやれよ」くらいの気持ちだったのでは?でも、相手は上手の悪党でした。