中村勘三郎氏 死去
5日、午前2時未明、中村勘三郎氏が急性呼吸窮迫症候群で死去。
享年57歳。
7月に食道がんの手術。その後肺炎に。
やっぱり・・・という感じがします。
週刊誌などで「人工肺」をとりつけたいう記事を読んだ時から思っていたのですが。
というか、「この人は長生きしないかも」って心のどこかで思っていたのかもしれません。
それというのも、本当に頑張りすぎる程頑張っていて、見てて辛くなるほどでしたね。
若い頃から「江戸時代の歌舞伎の人気を復活させたい」と思っていたんでしょう?
「平成中村座」はそんな願いのもと、全力投球でやってた印象。
私は残念ながら見ていないのですが、テレビ等で見る限り舞台の上を走りまわっていました。
汗だくで。
渡辺えり子や野田秀樹という異色のコラボも実現させ、大河ドラマの主役もやって・・・・本当に頑張りすぎでした。
それゆえに「勘三郎の芸はちょっと違う」と思われたのも事実で。
でも勘三郎さんのおかげで歌舞伎に興味を持った人は多かったと思いますし、わかりやすい演出の中村座は大人気。
テレビでもバラエティでも精一杯やっていて。
時々「何でそんなに生き急ぐのか」と思った事もあります。
それゆに短かったのか、短い人生とわかっていたから生き急いだのか。
ご本人的にはまだまだやりたい事がたくさんあったと思います。
でも、長生きするだけが芸ではない。彼には勘九郎、七之助という非常にいい跡取りが二人もいて
お孫さんまで生まれたではありませんか。
遺志は立派についでくれているのだから、これでよしとせねば。
とはいえ、57歳じゃ早すぎますよね・・・・・・・
平均寿命が75年の時代なのに。ガンの手術を克服したのに。肺炎で呼吸不全とは・・・・・
肺の病気は役者にとって致命的ですし、どんなに無念だったでしょうか。
それを思うと、勘三郎氏の魂が素直に天に上るとも思えないのですが。
ご家族、弟子の方々が彼以上に頑張って精進され、中村屋を盛り立てて下さる事をお祈りします。
そして、心からご冥福をお祈りします。