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今時の女の子に読ませたい昭和の少女漫画9

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どんどんいきますよ。

 まずは竹宮恵子です

竹宮恵子といえば「風と木の詩」ですが

昔から男女の愛を描くのが苦手。どちらかといえば少年愛一本のイメージ。

「地球へ・・・」という名作も生み出しています。

 「ファラオの墓」(1975年 少女コミック)

登場人物・・・サリオキス(表紙)

        スネフェル

        ナイルキア

        アンケスエン

        アウラ・メサ

ストーリー・・・エステーリアはウルジナに滅ぼされ、王子サリオキスは奴隷に、

         ナイルキアは宰相の娘・アンケスエンに助けられる。

         サリオキスは「砂漠の鷹」として蘇り、ウルジナを滅ぼす為に戦う。

         一方、ナイルキアはスネフェルと恋におち・・・

 

後から考えると白い肌のエジプト人という設定が何だか変ですけど

サリオがかっこいいからまあいいやって感じです。

これでもかというくらい、サリオキスのカリスマ性を見せつけるシーンが出てきて

それがちょっとウザイといっちゃウザイんですが、作者がノリノリで描いて

いたんじゃないかと思います。

 

次は上原きみこです。

実はこの本は高校の時に友人からもらったもの。

「もういらないの。捨てようと思っていたから」と言われて引き取ったんです。

だから彼女の漫画はこれ一冊。

「ロリィの青春」も読んだことなくて。

でも確実に一時代を築いた漫画家です。

 「炎のロマンス」(1975年 少女コミック)

登場人物・・・レドビィ(須田譲治)表紙右

        亜樹 (表紙左)

        ルイ

ストーリー・・・高校になった一之瀬亜樹は転入生の須田譲治に出会い、恋に落ちる。

        しかし、彼は黒いかつらをかぶり、黒のカラーコンタクトを入れて素性を

        隠していた。そしていきなり亜樹の友人にプロポーズ。

        恋愛より「結婚する」事が重要という須田。

        それでも亜樹はあきらめず次第に須田の心をつかんでいく。

        ところが、ある日、亜樹は拉致されて船に乗せられ、ついた場所は

        南太平洋の孤島「コーラル王国」そこは金髪と碧眼しかいない島。

        そして日本語が通じる島。亜樹は黒髪の女王として王子ルイの花嫁に・・・

 

この奇想天外なストーリーと盛り上げ方に当時は脱帽。すっかり夢中になった記憶があります。

今時の女の子なら「ありえない」とか言い出すんだろうなあ

でも、ありえないから漫画であるともいえるわけで。

とにかくレドビィのようなかっこいい王子様が国と彼女の為に必死に頑張る姿は

見てて楽しいです

 

 「山の上に吹く風は」(1977年初版)

 

登場人物…4人

       アルフィー

       ジョイ

       シャーリー

       ブラウン

 

ストーリー・・・雪山に行くバスに乗った4人。が、途中でジョイがバスをハイジャックし

        それからバスは崖からおちて、それぞれ命からがら逃げ出す。

    ジョイ → 拳銃自殺

    シャーリー → 麻薬中毒で自殺

    ブラウン → マックスに殺される

    グレアム → 父に虐待された傷が悪化。シャーリーから痛み止めと称する

            麻薬を貰いかろうじて自分を保つ。

            しかし、マックスが目の前でブラウンを殺した事がきっかけで精神的に

            おかしくなってしまう。

    アンジー → 一度は雪山でジョイの拳銃を使い、自殺しようとするが弾が残って

             いず、助かってしまう。その後はグレアムを見守る役に。

    サーニン → スキーで雪山を降り、助けを呼びに行く。

    マックス → 眠っている時にブラウンがマックスの首をしめ、それが昔、父親の

            記憶と重なり、夢の中で拳銃を撃ってしまう。

            しかし、それはジョイから取り上げた拳銃で、マックスは無意識のうちに

            ブラウンを殺してしまった。

 

この話ははみだしっ子シリーズ最大の山場ともいうべきお話で。

難しすぎて、何でこんな話を描いたのかいまだによくわからず。

それというのも、ここで起きた事件、つまりマックスが無意識に人を殺した事が

後々、グレアムの精神状態に大きな影を落とすからです

今でも思うのですが。

この時、マックスは7歳くらいで人を殺しても罪にはならない筈。

ましてや無意識で・・・・もし責められるとしたらマックスに拳銃を預けた人という事に

なりませんか?

また、事件はその後、迷宮入りになってブラウンが死んだことなど誰も気にしません。

なぜってブラウンはシャーリーという売れないヤク中歌手のマネージャーに過ぎず

雪山に上るというのも、一種の都落ちというか、やっと仕事にありつける・・といった

ヤクザな生き方をしていたからです。

ハイジャック犯のジョイにしたって、自殺したわけですし。

そもそも撃った本人には全く記憶がない事件について、どうしてグレアムがそこまで

落ち込み、後々、おかしくなってしまうのか・・・・わからないんですよねーー

読み直そうと思ってページをめくるけど、あまりの重さに挫折したりして・・・・

誰か、お読みになった方の解説を待ちます。


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