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Channel: ふぶきの部屋
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献杯

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 皆様、ご心配頂き、ありがとうございます。

一応、仕事には行っているのですが帰ってきたらぐたーーっとなっちゃって

薬の副作用もあって眠いです。

やっぱり週末には病院に行くべきですよね。

今回、旦那の伯母上様が亡くなってわかた事ですが、お通夜をしない「一日葬」というのが

あるそうですね。

亡くなった翌日には葬儀をして火葬して終わり。

出席者はせいぜい10人くらい。精進揚げもしない

それでかなり費用を安くあげられるのだとか。

核家族化が進み、こういう形の葬儀が流行っているとも。

今回、伯母上はそのような形で葬儀を執り行ったのですが、

何もかも一人で決めちゃった伯母上の夫82歳の几帳面さには

親族一同「へえーー」ってなもんらしいです。

 綺麗好きの為、家に他人を上げない。関東に住む子供達家族ですら近くのサウナに泊める。

 家事は全て一人でこなす。

 妻が認知症になっても子供達に介護を頼まず、全て自分で精神病院への入所を決めた。

 亡くなった朝は車で1時間半かけて病院にかけつけた。

 自分が死んだときの事は全てお役所にお願いし、書類も全て作成済で、子供達は一切

  関わらないようにしている・・・らしい。

伯母の実の弟である郡山宮は、姉が認知症と診断されてから、何とか郡山に連れて来たいと

思っていたようですが、さっさと精神科に入れてしまい、お見舞いに行くのもままならず。

大館という所は非常に遠いので。

見舞いはいらない。来なくていい。子供にも頼りません。全部役所に頼んでる・・・・そこまで

完璧にされちゃったら誰も口をだせず、宮は姉と最後の語らいもなく。

亡くなった日は市の仕事に関わっていた為、すぐに大館に行く事が出来ず、結果的に

夜中に行くハメに。

そして別れを惜しむとか、思い出を語る間もなく葬儀になって、一泊もせず帰って来たんだとか。

多分、私達が郡山に行くたびに、そこらへんの「無念さ」を延々と語られるだろうなと思います。

私が電話をした時も、82歳にしては本当に元気な声で

「弔電なんて打たないで。そんなに大層な事をするつもりはありませんから」

とおっしゃり、私が「おば様はおいくつだったのですか」と言うと

「81です。でも私は82ですよ。まあ、何とか見送る事が出来ましたから」と。

淡々としているなあと思いつつ。

心には真一文字に「一人で全部やる」って刻み込んでいるんでしょうね。

普通、喪主は夫であっても一切を取り仕切るのは長男だと思うんですけど

印象としてはお客さん状態?

「通夜ぐらいしてよ」とも言えない立場。

そんな意固地さが可愛くない・・・・と親族は思う。

そういう郡山宮だって10年前の長男死去の際は、あまりに一人で頑張ろうとするので

旦那がつききりで裏方をやっていたんですけど。

本当にあの世代と言うのは、よく言えば潔い。でも悪く言えば可愛げがない。

50をとうにすぎた子供達であっても頼るに値しないと思うんですか。

その代わりといっちゃなんだけど、一切面倒みろとも言わないし、電話をかけてくるわけでもなく

元気なうちは存在すら忘れちゃってるかも。

 

私にはそんな事出来ないなと思います。

構ってちゃんの私は、先週、腰痛で歩けなくなった時

すぐに帰って来なかった夫に腹を立てていますし(現在進行形)

翌日も病院に連れて行ってくれなかった事にも腹を立てています(現在進行形)

どうもこの体調不良は結婚25周年時の絶望から来ているんじゃないかと。

人は「25周年くらいなによー 大げさな事をされたら余計にひくわーー」なんて言うけど

私は引きませんっ 来年の舅の傘寿より私を大事にしてほしい。

だって結婚生活ってそういうもんでしょ?

私は私なりに家族の為に頑張ってきたけど、多分旦那は「ふぶきのせいで今がある」と

思っているんだろうなあと。

子供には「ママが死んだら宝塚のDVD以外のものは全部捨てるね」と言われ

傷ついたと訴えると「そんなもんでしょ」といなされる。

何なのよねーー

 

長患いはしたくないけど、病気の時くらいちやほやして欲しい。

死ぬ間際には家族が側にいてほしい。

私が生きて来た痕跡を全部なくすなんて言わないで欲しい。

若い頃は何度入院してもそこまで孤独を感じた事はなかったけど

やっぱりこの歳になると思います。

葬儀は通夜くらいして・・・・しみじみ一晩くらい語って欲しいわと。

家族が全員そろって(できれば一族が揃って)

賑やかに通夜振る舞いをしてくれたらありがたいよね。と。

葬儀の日。

旦那が帰ってきて平日なのにお酒を飲むので付き合ってと言いました。

「伯母さんが亡くなったから・・なんていうの?こういうの」

「献杯」

「それそれ。それやろう」って。

伯母上の為には盃を上げるのだな。よく気が付く人だよなと思いつつ。

だったら大館まで行けばよかったのにと思いつつ。

二人で杯を捧げました。

伯母上様。結婚以来、あまりお会いした事はなかったのですが

いつも静かに微笑んで座っておられた印象です。

宮妃曰く「旦那さんが潔癖症で妻に家事を任せない人だから苦労した」との

事ですが、お会いした限りではそんな風には見えませんでした。

長女として弟や妹達の面倒をよく見いていた・・・家族の犠牲になったのではと

言われる程。本当に大変でしたね。

手先が器用な方で、おしゃれを全くしない宮妃の為に、スーツを手作りして下さって。

ワンピースやブラウスは縫えても、スーツを仕立てるというのは

すごいなあと。

正直、服のセンスゼロで安ければいい・・・的な宮妃が、我が家の子供達の

慶事に明るい色のスーツを着てくれたのは、全て伯母上様のおかげ。

ありがとうございました。

心からご冥福をお祈り申し上げます。

 

 


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