11日。新派でただ一人の女形であった二代目英太郎さんが亡くなられました。
虚血心不全の為
81歳。
新派の舞台が好き・・・という人は今時の人にはあまりいないかも。
っていうか、私も多少なりとも演劇に関係したからこそ知りえた劇団です。
新派は今瀕死の状態と言えますよねーー
高円宮妃がパンフの表紙を飾っても
大昔、一度新派の「鹿鳴館」を見た事があります。
市川團十郎と水谷八重子が出演していました。
その時に一人、すごい貴婦人がいて、だれかしら?と思ったら英太郎さんでした。
最初はこの方のお名前を存じ上げず、同じ脚本仲間の方に聞いたら
偶然英さんのお知り合いの方で、私が感動したと言ったら
「太郎ちゃんに伝えておくよ」と言われました。
英さんの女形というのは宝塚の男役に通じるものがあります。
歌舞伎の女形というのとはちょっと違って・・・・生意気にもそんな姿に惹かれました。
あとにも先にも実際に見たのはこれだけ。
これで新派の女形というのは消えちゃったのかなあ。
新派も方向性を間違えなければ伝統芸能として生き残れるし
若手も増えると思うんですよね。
明治や大正の作品に限って「はいからさん風」の新しい作品を生み出す事が
出来れば。
そういうものをなかなか受け入れられない保守的な部分が劇団を衰退させて
しまっているんですよね。
とにもかくにもご冥福をお祈りします。
せめてもう一度見たかったです。