最後は部ベルギー王室。
ハンサムで有名なアメデオ王子のお妃になったエリザベッタ・マリア。
次は来日されたマチルド妃のティアラです。
これは「王妃エリザベスのダイヤモンドバンド」と呼ばれるもの。
大元はアルベール一世妃のエリザベスのもの。
どうも私には上記二つのティアラが同じものにしか見えないんですけど。
月桂樹にEの文字が並んでいるというティアラ。
アストリッド王妃も身に着けていました。
ネックレスにもなるそうです。
そしてパオラ元妃も。
実はベルギーには沢山の宝飾品があったのですが、ある時期に売却されてしまい、現在残っているのが上記の「ダイヤモンドバンド」と
この二つだけなんです。
このティアラは1926年のアストリッド王妃の結婚式にベルギー政府から贈られたもの。
当時としては斬新なデザインだったのでは?アール・デコ調というか。
着脱可能で好きにつけられるティアラ。
正当につけるとこんな感じ。
こんなに美しいアストリッド王妃は美しぎる故に1935年、自動車事故で亡くなります。
享年29歳。
そして1941年、レオポルド3世はリリアンという一般女性と結婚しますが、貴賤結婚の為
「王妃」にはなれませんでした。
この人ね。
で、この人がほとんどの宝飾品を売り払ってしまったんだそうです。
じゃあ、なぜ上記のティアラは売り払われなかったのか?
それは「王妃のみがかぶれるティアラ」だったから。
レオポルド3世とリリアンは国民から人気がなくなりボードワン1世に位を譲ります。
ティアラを受け継いだファビオラ妃。
来日された時もこのティアラ。香淳皇后のティアラは星のティアラかしら?
日本の宝飾品も素晴らしいぞって感じですよね。
そしてパオラ妃に渡り
そして今はマチル
ド妃のものに。
マチルド妃といえば来日されました。その時の宮中晩さん会でつけていたのは
このティアラ。
実はこのティアラは「ファビオラのダイヤモンドティアラ」と言います。
ファビオラ妃所有。
ネックレスにもなる優れもの。
皇后陛下と「親友」だったファビオラ妃のティアラをおつけになったマチルド妃の配慮のほどがうかがえます。それに比べて皇后陛下は・・・・・・・・・・・・
完全に銀と化しているティアラ。
さて、話をベルギーに戻しましょう。
ここまでくると、もう他人事じゃないし、こういう話は美智子皇后もファビオラ妃から聞いていた筈で、なのに、どうして日本で同じ事が起こっても平気な顔をしているのかわからないという・・・むしろ、「ティアラなどそれほど重要じゃなくて、必要なら作ればいいわ」くらいに思っているのかと。
どういう話かと申しますと、曲者はこの人っ!
リリアン夫人。レオポルド3世の後妻。王妃になれなかった一般女性は王室入りに関して宝飾品を一切持たずに来ました。(ベルギーの雅子と呼んでください)
彼女と結婚した事によりレオポルド3世は人気がなくなり、退位を余儀なくされて王位をボードワン1世に譲りますが、その時、ほとんどのティアラやネックレスを次の王妃に受け継がせなかったのです。
彼女が身に着けているティアラは「エリザベスのカルティエティアラ」と言います。
エリザベス王妃
エリザベス王妃→アストリッド王妃→ファビオラ妃・・・に行くはずが、リリアン夫人の頭上をかざり、売却されたという事です。
こちらは「ベルギーのアクアマリンとダイヤモンドバンド」と言います。アストリッド王妃のもの。
↓
リリアン夫人のものに。
これは「ベルギーのストックホルムのティアラ」と言います。
アストリッド王妃がスウェーデンから輿入れするときにスウェーデンからプレゼントされたもの。
リリアン夫人がブローチとして使い・・・後に売却。
なぜリリアン夫人が売却したか・・・・生活費の為だったといいます。1980年代、
レオポルド3世の死後でした。
ティアラが国家財産として国が管理していればそういう事は起こらなかったのかもしれません。日本も同じです。
日本では一応、国家財産になりますが、紀宮のティアラのように「皇室の私的財産」とされて、今はどこにあるのかわからないものがあるし、身に着ける妃が勝手に売り飛ばしたり、レプリカを作ってしまえば、宮内庁もどうしようもありませんよね。
もしかしたら私達は二度と「星のティアラ」も「菊のティアラ」も見る事はないのかもしれません。
ファビオラ妃は自分自身でいくつかのティアラをお持ちでしたね。
その一つが りんごのティアラ。
フランコ総統からのプレゼントでした。
使い方も様々でネックレスにもなる優れもの。
由緒正しいティアラ文化を持つベルギーですらこんな事があるし、盗まれたりするし、貴重なものですあら管理は徹底して欲しいですよね。