以前にも取り上げた事があります。
今回はその続編「ポーの一族 春の夢」を紹介します。
これが今回の表紙。
このエドガーを見て、皆さまはどう思われるでしょうか?
個人的には、あくどさが増したエドガーって感じですけど
舞台は終戦間近のイギリス。
エドガーとアランはドイツから来たブランカとノアの姉弟に出会う。
アランは「眠りの時期」に入り、エドガーは別の一族であるファルカに助けを求める。
ポーの一族のクロエはエドガーの敵となって登場。
ブランカはファルカによってバンパネラになる。
こんな感じのストーリーです。
今まで考えた事ないけど「ポーの一族」ってポーの村に住むバンパネラの事で、同じバンパネラでも他の一族もいるんだーーと発見した次第。
まさかここに老ポーが出てくるとは!
っていうか、長い間忘れていた「ポーの村」の生活がわかったりして、面白いです。
だって、旧作ではエドガーとアラン以外にバンパネラがいるって印象はなかったもの。
ここにあらたな仲間も出来て、どうなる?とちょっとわくわくなんですが。
昔の「ポーの一族」のストーリーはちょっとわかりにくい部分もありました。
ストーリー展開とか、その分幻想的ではあったのですが。
絵の変化はファンにとって賛否両論あるんじゃないかな。
大一巻の表紙。
実はこのぼやーーっとした線が苦手で・・・小学生にはわかりにくい。
でもよく読んでたなと自分を褒めちゃう。
後半になってくるとより耽美さが増してきたというか、BL漫画の草分け的存在に。
エドガーとアランの対照的な雰囲気がよかったですよね。
「春の夢」とポーズが似ているのがこの一枚。
一言でいうと、やっぱりエドガーが持つ雰囲気が変わりましたよね。
この頃は作者も若かったし、どこか少女マンガそのものって絵でした。
背景も色もびゃーーっとしてる。
でも、今回のエドガーは腺がはっきりしているだけでなく、目つきが老成してて(当たり前か)
なんかもう、あの頃の幻想には戻れないですよね。
世間がそれを求めてないのかもしれないし。
アランのわがまま度がウザイなと思ったり、ファルカのキャラが最近の萩尾望都作品ではよくでてくるタイプかなとか。
ブランカのキャラは好きだけど、二度とメリーベルのような少女は登場しないと思うし。
そういう意味ではほんと、メリーベルって世の男性方の理想かもね。
とにかく、旧作を知らなくても読める作品ですが、旧作のあれやこれやを読んでからならもっと楽しめる作品です。
でも何でエドガーの血を受けるとみんな弱くなってしまうのかなーー