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Channel: ふぶきの部屋
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初心者の為の宝塚講座 16

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 大野拓史・・・僕は才能があるんだろうか?ないんだろうか?

1971年生まれ。京都造形芸術大学を卒業

直近は2017年星組「阿弖流為」

90年代の作家としてはもっともデビューが遅い部類に入るのではないでしょうか?

1999年星組「エピファニー」でバウ・デビュー。この年は全ての組がシェイクスピア作品を取り上げるという試みで、その中でも特に「エピファニー」はよい作品だったと聞いています。

衝撃的だったのが2000年月組「更に狂わじ」です。

この作品は世阿弥の後継ぎをめぐる話で、ストーリー自体が込み入ってて難しくわけがわからなかった・・・でも何やら大野先生というのはすごい才能があるんじゃないかなと感じた1作です。

霧矢大夢はベルリンから帰国して1月も経たないうちに初日を迎えており、本当に体が心配だった事も覚えています。

2002年雪組「月の燈影」は彩吹真央と蘭寿とむのダブル主演で、こちらもやったら暗い作品ながらもなかなか説得力のあるもので、非常に「日本物が得意」な人だと思いました。

2004年星組「花のいそぎ」は大野作品の中では最高傑作にあたるもので、この時も小野篁というあまりメジャーではないひとを取り上げつつ感動的な作品に仕上がりました。この時点でかなり大野先生を評価しています。

が、2005年雪組「睡れる月」に関しては意味不明で珍しく脚本が破綻していました。

2006年星組「フェットアンペリアル」は珍しく洋物で皮肉と駆け引きのやりとりに結構ハマりました。

が、2006年星組「ヘイズ・コード」は今一つというか、その後はバウ作品をほとんど見る事もなく・・・2017年星組「阿弖流為」を見ましたけど、うーん・・内容的に今一つというか、またもわかりにくさと平坦なストーリーが続いたなという感じ。

決して物語が書けない人ではないのでこれは一体どういう事なのかあ・・

2008年月組「夢の浮橋」で大劇場デビュー。これまた取り上げた題材があまりにマイナーすぎた事と、ラストに「ああ・・そういう事を言いたかったのね」という事しか見どころがない、残念な作品になってしまいました。

でも2009年雪組「ロシアン・ブルー」は酷評されたわりにはいい作品だったと思います。理由は「少数派VS多数派」の戦いを皮肉っている部分で、それが歌劇団批判と受け取られ、干されたーなんて噂もありましたっけね。

2012年月組「エドワード8世」は霧矢大夢のイギリス風にしたいという願いを叶えて「王冠をかけた恋」を描きました。

エドワード8世とシンプソン夫人の恋は恋というよりは駆け引きと互いの逃げだったという風に「純愛」に出来なかった事が大野先生らしいんだなあと思いましたけど。

2014年雪組「一夢庵風流記 前田慶次」は明るく豪快でとてもいい印象を残しましたし、2016年月組「NOBUNAGA」も色々矛盾がありながらもさよなら公演にふさわしかったと思います。つまりさよなら3作品はそれなりによかったんですよね。

大野先生の課題は自分は何が得意かをもっとはっきり打ち出す事と、わかりやすく脚本を書くという事ではないでしょうか?未だちょっと素人っぽさが残る部分があり、いい加減に歌劇団のシステムに慣れて欲しいと思います。

次回宙組「白鷺の城」に期待します。

  鈴木圭 → いまだに代表作なし!!出遅れ感満載の作家です

1974年生まれ。直近は星組「燃ゆる風 -軍師・竹中半兵衛-』(2017年)

鈴木圭をどう表したらいいか正直わかりません。あまりにも実績がないので。

よかった作品もあるけど、基本的にオリジナルの脚本をきちんと書く事が出来ないのではないかと思っているし、宝塚歌劇をよくわかっていないのかもしれないと思います。2000年に入ってからの演出家ですからこれからーーって思うかもしれないけど、もう2018年ですし、そろそろ結果を出してくれないとただの給料泥棒になってしまいますよ。

2003年宙組「里見八犬伝」→ しょうもないストーリーで何で?って思う程でしたが、このポスター、まだ里見城に貼っているんだよね。

2007年宙組「THE SCOND LIFE」→わりと笑える作品でしたけどちょっとわかりづらい部分があったかも。北翔海莉のピアノの弾き語りがよかったです。

2009年宙組「逆転裁判」→ テーマ曲しかわからなかった!

      「逆転裁判2」→ 七海ひろきを発見しただけだった

 2013年宙組 「逆転裁判3」→ やっと見ごたえのある作品に。

2012年星組「天使のはしご」→「高慢と偏見」の舞台化だったのですが、落ち着いた作品ではあったけどいいのかわるいのか?黙って見ている時はそれなりに見ているけど・・・

2013年花組「戦国BASARA」→ 曲だけの作品でした。

大劇場デビューは2011年花組「愛のプレリュード」→これまた真飛聖のさよなら公演だというのにストーリーがはちゃめちゃで見ていられませんでした。

正直、大劇場デビュー後はさっぱりです。雪組の「ベルばら」はフェルゼンやオスカルなどの役の重要性がわかってなかったし、とにかくちぐはぐな面が目立ちます。

脚本の書き方や部隊の動かし方をもっと勉強すべきかと。

 


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