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Channel: ふぶきの部屋
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初心者の為の宝塚講座 19

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 生田大和 → 望海風斗さまさまっ!

直近は雪組「ひかりふる路」(2018)

2003年に歌劇団に入る。実は生田作品はあまり見ていないので、大きな事は言えないのですが。

2010年花組「BUND/NEON 上海」でバウ・デビュー。これは主演が朝夏まなとだったんですね。あまり話題になったという印象もないのですが。

2011年星組「ランスロット」は真風涼帆主演。

2012年月組「春の雪」はとても綺麗な舞台でしたが・・・三島由紀夫だから?わかりにくかったかも。

2013年宙組「the WILD Meets the WILD」は七海ひろきと蓮水ゆうやの主演でしたが、ちょっと意味不明な作品。

2014年の日生劇場での雪組「伯爵令嬢」は何というか・・・主役が悪役に見えちゃうへんてこな作品で早霧せいなのプレお披露目なのに可哀想と思いました。

2014年花組「ラストタイクーンー不滅の愛」で大劇場デビュー。

これが本当にひどい作品で。小池修一郎作「失われた楽園」へのオマージュと言ってしまえば聞こえはいいけど早い話、真似して作って見ました系。比較されることをわかって書いているとしたらすごい度胸ですが、あっさり自爆状態。

生田大和という人の作品はジェットコースター的によしあしがあって、評価に困ってしまうんですよね。

確かにここまでの彼は作品的にはてなマークしかつかないようなものを世に送り出していたのですが、2016年に方向性が変わります。

まず雪組望海風斗主演の「ドン・ジュアン」でこれはフレンチミュージカルの宝塚化したものでした。元々ストーリー性に欠ける作品で楽曲のよさしか評価のしようがないなあとおもうんです。

整合性を求めてはいけないオペラ「ドン・ジュアン」は何でドン・ジュアンがあんな性格なのかという事には触れられていないそうですが、宝塚では一応、母の死が原因になってます(それにしたって女を馬鹿にしすぎでしょうよ)

そんな一見、女の敵のような主役なのに、一旦舞台を見始めると目が離せないというか圧倒されてしまうというか、ついにフランスから来た潤色者が涙を流すほどの名作になってしまったんです。

その理由は1にも2にも望海風斗がドン・ジュアンだったからに他ならないんですよね。この時から「脚本の欠点を隠してくれる役者」として生田大和の目に留まったんでしょうか?

2016年宙組「Shakespeare 〜空に満つるは、尽きせぬ言の葉〜」も本当にいい作品に仕上がっていて、どうやらミュージカルの作り方を徹底的に覚えたんだなあと。

そして2018年の「ひかりふる路」へ繋がっているのですが、実際、「ひかりふる路」の曲をワイルドホーンが提供しなかったらどうなったか?望海風斗が主演でなかったらどうなったか?わかりません。そういう意味では非常に運がいい作品でした。つまり脚本には大きなアラが沢山あったということです。

女性の噂があまりなかったロベスピエールにマリアンヌという貴族の娘をあてた・・まではいいけど逆恨みさせるってひどくない?と思ったんですよね。

二人の恋物語としてはロマンスが足りなかったけど革命物語としては成功。

特にダントンとロベスピエールの語らいのシーンは名シーンになっています。

が!それもこれもやっぱり望海風斗が演じていたからだと思うんですよね。

まさに生田大和は望海風斗さま様で出世しているんじゃないか?と。そういう相性のいいジェンヌを得ることは演出家にとっても幸せなことだと思います。

が、本当はどんなジェンヌにもきちんとあて書き出来ないとダメなんですけどね。

 

 原田諒 → 賞取りゲームに勤しむ脚本家

1981年生まれ。同志社大学卒業。

直近は花組「MESSIAH-異聞・天草四郎-」(2018)

2010年宙組「Je Chante(ジュ シャント)-終わりなき喝采-」でバウ・デビュー。

2011年雪組「ニジンスキー」・・見てないんですけど「ニジンスキー」といえば山岸凉子を思い出してちょっとぞっとする私は変でしょうか?

2012年宙組「ロバート・キャパ魂の記録」・・・もしかして「小池修一郎作「NEVER SAY GOODBYE」みたいなもの?と思って見に行ったらその通りではあったんですが、脚本がめちゃくちゃ、退屈極まりない作品で、人物の動かし方を全然知らないんだなと思ったんですが、なぜかこの作品と大劇場デビューになった宙組「華やかなりし日々」で読売演劇大賞を受賞しちゃう。

うそっ!信じられないと最初は思いました。だって2012年、大空祐飛のさよなら公演「華やかなりし日々」だって決していい作品じゃなかったもの。ロバート・キャパにしても華やかなりし日々にしても、宝塚からかなり逸脱しているような気がしたんですよね。

自己陶酔の極み・・・というか、なのにこの2作品でミュージカル・ベストテン演出家賞まで受賞しちゃう。ああいう雑誌の審査員ってお金貰ってるのか?と時々思います。

2014年宙組「グスタフⅢ世」も2度見ましたけど、見るに耐えない作品で、何でも演出家は最後の方は稽古に出てこなかったとか?自分でも最期をどう処理していいかわからなくなったみたいです。

なのに!2015年読売演劇大賞・上半期ベスト5に入っちゃった!

こうなって来ると「原田諒って人気作家なんだな」と思うか否かですけど、個人的には全然評価出来ませんって。

さらに2015年「アル・カポネ」ですが、これはまあそこそこ筋が通っていて、彼の作品の中ではよく出来た部類に入ると思うのですが、それもこれもやっぱり望海風斗が主役だったからじゃないのでしょうか?

これもまた読売演劇大賞の作品賞・スタッフ賞上半期ベスト5に入ってしまい。

2016年花組「For the people-リンカーン 自由を求めた男-」は2017年読売演劇大賞・優秀演出家賞・優秀作品賞・優秀女優賞(轟悠)優秀スタッフ賞受賞。

日本物も手掛ける人で2016年花組「雪華抄」はいい作品でしたので、(原田諒は藤間勘十郎とよく仕事をしている)

このまま和物ショー作家として行ったらいいのにと思っていたら2017年星組「ベルリン、わが愛」ですよ・・・ナチスとユダヤの微妙な問題を映画熱だけで語れるものじゃないのになあと。

言いたいことはよくわかるけど、これまた宝塚にふさわしいかと言われたらちょっと疑問が残るんですよ。

疑問といえば2018年星組「ドクトル・ジバゴ」こそ宝塚でやっていい作品だったのか?と疑問を感じます。果たして作品として女性が多いヅカファンの目に耐えられるものだったのか?品よく出来ていたか?という事よりリアリティに拘ったよなあと思い、でも「ベルリン」と「ジバゴ」で菊田一夫演劇賞受賞。

ここまで来たら賞取り作家としかいいようがないです。

原田諒の演出が素晴らしいというなら植田久美子なんて毎年大賞をとってもおかしくないと思うんですけどね。

人がなかなか取り上げない人物を主役に持ってくるのはいいのですが、自分の世界に引きこもりすぎじゃないか?と。宝塚ってそういう歌劇団じゃないから。

 

 田淵大輔 → 半分、学生? 

2006年宝塚歌劇団に入団。

直近は予定で宙組「異人たちのルネサンス』—ダ・ヴィンチが描いた記憶—(2018)

2012年花組「Victorian Jazz(ヴィクトリアン ジャズ)』

2014年宙組「SANCTUARY(サンクチュアリ」

2015年宙組「相続人の肖像」→ これはスカステで見ましたが、なかなかどっしりした作品で、脚本をきちんと書こうという意思は見えました。

2016年雪組「ローマの休日」

2017年宙組「王妃の館」

これが本当にひどい作品でした。なんせ原作者がどういう話だったっけ?って言った程。映画も大コケしていた作品をなぜあえて舞台化する必要があったのか?

やるならちゃんと脚本を書きなさいよ。まるで専科の面々が主役なのか?という程まー様達がぼやけてしまいましたし、そもそもまー様には似合わなかった。

原作が悪いんだから脚本も悪い、出来も悪いじゃすまされないですよ。それにあのかつらやファッションは悪夢のようでしたし。

でもまあ、まだまだこれからですから・・・・・・・・


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