姫ちゃんと一緒に観劇しました。
姫ちゃんはいわゆる「初・生雨に唄えば」だったのですが、今まで幾度となく星組のビデオを見て来たんですね。わりと好きな方だったんじゃないかと思うのですが
「正直、雨唄って眠くなるのよ・・」っていうので、ついつい「そうそう。。歌とダンスが長いんだよね」と同意してしまいました。
ブロードウエイミュージカルって、ストーリーを忘れてしまう程、歌とダンスが長かったりしますので、「ここまでしなくても」って場面が結構あるんです。
「雨に唄えば」の映画も、長いタップシーンに・・・そりゃ上手だし見てて楽しいけど時々は早送りしたくなるわけです。
だから姫いわく「寝ちゃわないかな」と心配のご様子でした。こんなど真ん中の席で寝ちゃったら駄目だよーーといいつつ、私も時折睡魔が
このところ体調も悪いし眠れないし、疲れているのよねーーで、珠城りょうの声はちょうどいいキーで・・・
ダメダメ。感想ですね。
初演でゼルダだった五峰さんがドーラかあと感慨深いものがありましたが、ここにきてやっと主役3人の立ち位置がわかったんですよね。
っていうのも、星組版でコズモの職業や立場がイマイチわからなくて。で、姫に言わせると「星組の人達ってみんな自分がスターだから、相手に気を遣ってない気がした
っていうわけです。
そういう意味では今回はスターのドン・ロックウッドがいて、幼馴染でピアノ弾きでドンのおかげでお仕事いありつけているコズモの立ち位置が明確になったことで、二人の親密度がよくわかり、「本当に仲がいいんだなあ」と微笑ましくて。
リナにしても「ドン&リナ」だから絵になる・・そうか。そうだったのか。当時は真飛聖の怪演にばかり目が行ってて二人の関係なんて考えもしなかったと思います。
だから結論としては「初演の星組よりずっと面白かった」という事になるんです。
年月ってすごい。映像技術の発達のすさまじさといったら・・・緞帳に色々な色が入ったガラスをイメージした画像があって、そこを水のしずくが落ちていく。
それだけではありません。街の風景などとにかく映像で退屈させなかったといえるでしょうね。
珠城りょうのドンは、本人の謙虚さが出ちゃって、とても「大スター」できゃあきゃあ言われる人には見えないし、そこまで自尊心の塊でもない。だあらリナに結構きついセリフを吐くのがわからないなと思うことも(安蘭けいだとこういうセリフがすんなり入って来るのですが)
常に冷静で恋に溺れることのない、よく言えば優等生、悪く言えば凡庸なド・ロックウッドが試写会で失敗して落ち込む気持ち、わかります。そっか、自分って実は何も才能がなくて回りの力で立っているにすぎないんだと思うと、本当にぞっとします。
(その割にはたまきちドンは落ち込みが足りなかったけど)
本人が役作りに必死・・・というよりとにかくタップを頑張らなくちゃ、雨のシーンを頑張らなくちゃと、先に先に意識が飛んでいて演じる楽しさを忘れているようなきがするんです。
雨のシーンなど、何となく私には雨を避けているように見え「あれ?安蘭けいはどんどん自分からずぶぬれになっていたのにな」と思いました。1幕最後は、それこそ山場の一つですからもう少しはじけるべきですよね。
(それでも姫がいうには「ちゃぴ様と組んでいる時のような婿養子感がないからいいんじゃないの?だそうです)
美弥るりかのコズモは、本当にドンの幼馴染で支え手なんだという感じで息がぴったりでした。彼女の軽快なダンスと歌は見てて楽しかったです。普通のサラリーマンみたいなドンをぐいぐい引っ張るように見せて立ててあげるという離れ技をやってのけていました。
美園さくらのキャシーは見た目が昆夏美に似ているというか・・痩せたよねと思います。陽月華のようなゴージャス感はないものの、歌が上手というのはリナとの差別化を図る上で重要でした。
そのリナを演じた輝月ゆうまですが、意外と綺麗でびっくりしたのと、最初は真飛の真似をしているのか?と思ったけど、徐々に自分らしさを出して憎めなくて可愛いリナを演じていました。
特筆すべきは蓮つかさが演じたデクスターで、この人の的確な間の取り方は毎回舌を巻きますし、どんなシーンでもそれで笑わせてくれるという、本当に演技の勘がいい人です。将来的に名バイブレイヤーになれる人です。東北の誇りです。
ドンの少年時代を演じた白河りりはとっても可愛いし、懐かしい顔に見えます。今後はちょっと注意してみたいです。