疑問さま。あなたが真面目に書いていらっしゃるので私も真面目に答えます。
今まで何度もこのブログで書て来ましたが、保守派=韓ドラ嫌いというのはおかしいと思います。それじゃ戦前の日本と同じでしょう?「敵の言語は使うな」といって英語を禁止したりアメリカ映画を見せなかったりするあれです。
今の日本はとりあえず民主主義の国ですからどこの国の作品でも見るのは自由です。
(ただ個人的にミュージカルの脚本を韓国から輸入する事は反対です。日本人がデビュー出来ないのにあっちの作品を上演する事に何の意義も感じないからですし、演じる日本人がもしかしてあっちの人?って勘繰りながら見るのも嫌だからです)
日本人のものは日本人がカエサルのものはカエサルに・・・だから韓国ドラマを韓国人が演じるのは全然かまわないし、それが面白ければ見ますよ。
私が韓国ドラマを見る理由は
日本のドラマよりゆめゆめしさがあってそれが妙にリアルだから
韓国人のものの見方や考え方、受け答えの技術を身に着ける(そうすれば反論できる)
役者の演技が日本人より上手だから
です。日本の俳優はほとんどがモデルか劇団出身者で演技者としての技術の差が激しいです。事務所との関係を重視しすぎて本とキャスティングがミスマッチで、ゆえに視聴率が上がらない原因になっています。
また、日本人は日本のドラマにほんの少しでもリアリティが欠けるともう面白くなくなって見なくなります。「現実にはありっこない」と思いがちです。だけど例えば「女王の教室」「家政婦のミタ」「義母と娘のブルース」のような一人のキャラクターがぶっとんでいる場合は逆に視聴率が上がるわけです。
また女の子が好きな「胸キュン」シーンも、日本人が演じるとどうにも嘘に見える。それでもその手の映画は量産されてある程度観客動員数は保っているようですが、テレビでは無理です。
しかし、韓国人の俳優はほとんどが演劇専門の大学を出ていますから演技力には定評がないと出世出来ません。ペ・ヨンジュンのようなアイドル系でスターになるのはほんのわずかです。それでも東方神起の二人などはそこらへんの日本人俳優よりはずっと演技が上手ですけどね。
しかし、一方で韓国ドラマは2000年始め頃の活気がなくなりつつあり、作品の劣化も目立つようになりました。だからなのかよりよい脚本は外国に版権を貸すんですかね・・・と思ったりして。今のところアメリカのドラマの焼き直しがブームになっているようで「クリミナルマインド:KOREA」とか「SURTS」韓国版とか、そういう作品が出ています。
韓国ドラマはファンタジーです。どんな歴史ドラマも史実とは180度違います。そこを踏まえて楽しむのならいいのですが、それが史実だと思いこんでしまうのが韓国人です。
韓ドラはファンタジー・・・いわば壮大な「理想」です。だから一時のうさを忘れてその中に埋没するならそれも楽しみ方の一つです。
韓国ドラマにはパターンがある
韓国ドラマには現代劇でも史劇でも一つのパターンがあります。それは
主人公は本当は身分が高い、あるいは財閥の子であるが小さい頃に理由があって差別的な扱いを受けて育つ
敵役は自分の地位や罪を認めない。隠し通す為に罪を重ねるが露見したあとはころっと態度を変えて善人になる
ラストは勧善懲悪。主人公は金持ちになり、あるいは復位して大団円。もしくは全員死ぬ。
ドラマの転換期には交通事故・記憶喪失・殺人などが起こる
ドラマのクライマックスは主人公と敵との戦い
そういうことを踏まえて韓国ドラマを見るわけですが、それには覚えておいた方がいいルールがあります。
必ず字幕で見る → 吹き替えの場合、声優が俳優と一致しない事が多い。
必ずノーカットで見る → 韓ドラは60分~70分でCMが入りません。日本のドラマに合わせるとあらゆる所にカットが入りますし、CMが盛り上げを妨げます。
倍速で見るのも手 → 私の場合、日本のドラマもアメリカのドラマも見なくちゃいけませんから基本的に倍速で見てます。それでも十分に字幕は追えますし内容も理解できます。
10話までは単調・・全話の半分から急に面白くなる → 韓ドラは最低でも16話。長いと30話とか40話になるんですが、最初の10話くらいは相関関係の紹介程度に思った方がいいでしょう。伏線引きでもありますし、後々になって重要なことがあるのでちょっと退屈だけど見なければいけない・・という事です。
激しい言葉のやりとりに慣れること・・・韓ドラでは普通に言葉の醜いやりとりがありますし、取っ組み合いもつかみ合いも侮辱もセクハラもパワハラも何でもありです。ナッツ姫も水かけ姫も全部リアルありますって感じ。穏やかな日本人はこういうシーンが苦手で一度見ると夢にまで見ちゃう場合がありますが、慣れてしまえば動じなくなります。相手の威圧に負けない様にすることも大事ですよね。
私は以前、衛星劇場に加入していたので新作の韓ドラを見たい放題でした。でも今は解約して、WOWOWとLaLaTVとKBSチャンネルぐらいでしか見てません。NHK
とかBSプレミアムは吹き替えだしカットしているし、今はほとんど見ません。一番いいのはTSUTAYAさんで一気に借りてみる事で、韓ドラは集中できますから。
以前は韓ドラ嫌いだった郡山宮夫妻が今はすっかり(吹き替えだけど)ファンになってまして、その理由は60分の間にきちんと起承転結をつけ、絶対に続きが見たくなるようなしかけをしているせいでしょうね。次は次は?と気になるのが韓ドラの特徴でもあります。
また恋愛物にしても日本の場合は「若い人」限定の恋愛があちらでは40代でも50代でも普通に描いてくれるので、現実はどうであれ夢を見るには丁度いいかと。