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Channel: ふぶきの部屋
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なぜ児童相談所は機能しなかったのか

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 この少子化の時代にどうして子供を虐待し、保護できずに死なせる事件が相次ぐのでしょうか。ここ最近は児童の方から訴えを起こしても通らないということがあり、児童相談所の機能不全が問題になっています。

記者会見でも柏児童相談所の人は絶対に自分達は間違ってない、何も落ち度はなかったというような言い方でしたよね。

どこまでもドライで保身に走る感じがいかにも公務員なんですけど、悲しさとか悔しさを感じなかったことが残念です。

 千葉県野田市立小4年の栗原心愛(みあ)さん(10)が自宅浴室で死亡し、父親の勇一郎容疑者(41)が傷害容疑で逮捕された事件で、心愛さんが平成29年11月に回答した学校アンケートの全文が31日、分かった。


 心愛さんはアンケートの自由記入欄に「お父さんにぼう力を受けています。夜中に起こされたり、起きているときにけられたりたたかれたりされています。先生、どうにかできませんか。」

「あなたは今いじめられていますか」 → はい

「いじめを誰から受けましたか」 → 家族

「ぼう力を受けている」

 野田教育委員会が彼女の父親にアンケート結果を見せてしまった。

 通常はありえないことと誰もが考えることをなぜやってしまうか。

 それは想像力がないからです。

「このアンケート回答は児童の必死の叫びだ」と思えば自分が殴られても絶対に渡さなかった筈。「どうにか出来ませんか」という問いに答えなかった人には感情が欠落しているんです。

 とはいえ、柏児童相談所の対応は間違っていたかと言われたらそうでもないとしかいいようがないみたい。

ワイドショーでは「児童相談所は虐待専門の場所ではない」と言ってました。

確かにそうなんです。子供自身に問題がある場合もあるし、そういった一人ひとり違うケースに対応するということが苦手な人種・・・なんですよ。融通がきかない。っマニュアル通りやらないと叱られる。同情とか感情とか入れると不平等になるからドライになる。

そして一旦手を離れたらもうおしまいです。

 特別養子縁組などの場合もそうですが、審査するまでは一生懸命だけど、その後の児童を追うことはないので、問題があってもほったらかしなんですね。

しかも野田の教育委員会はそれこそ父親を恐れて見せてはいけないものを見せてしまった。大人ですら恐怖を覚える父親に毎日暴力を受けていた少女には心が行き届かなかったでしょうか。

勿論、容認していたであろう母親にも問題があります。こういう事件は両親の成育歴や精神的な問題などを血筋を遡って調べていく必要があるし、きちんと一度親から引き離したら絶対に戻してはダメなんです。

アメリカなどではこの点は徹底してて、子供の訴えがあった時点ですぐに父親を逮捕です。たとえ、それが違っていても徹底的に調べます。

この少女は自ら助けて欲しいと言っていたのに大人は「事件があるまで待とう」という精神だったのだと思います。

森田健作知事はあらためて連絡を徹底しろと指示をしたようですが、現場の人が一生懸命やっても上司は知らないケースも多々あり、地方公務員における「上司は判を押すだけ」「上司は報告を受けるだけ」という体質をなんとかしなくちゃいけないのではありませんか?

現場で起きていることを所長が知らないなどということも平気で起きているし、またそれがまかり通ってしまうんですよね。

末端のワーカーなどはきっとすごく頑張ったと思います。それでもダメだった。縦社会の嫌な部分が見えてしまいます。悲しいです。本当に。


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