遠くで働く父さん
このお話は非常に頭に残っているというか、印象深くて忘れられず、そして何度も見てしまうものです。
父さんは小麦の収穫を目前にしていました。黄色に実った小麦を見て父さんは「神よ、感謝します」というのですが、その日に大雨。しかもひょうが降って小麦は全滅。
絶望の中で父さんは、仕事を探しに行く事になりました。
旅の途中で発破職人のピーターズと、靴職人のジェイコブに出会います。
この一夜が私は好きです。ピーターズと出会って野宿し、シチューを囲む二人のところに現れたジェイコブ。「腹が減って・・」という彼を快く迎えた二人。
チャールズの靴がパコンパコンしているのを見たジェイコブは新しい靴をぽんとプレゼントします。
そしてピーターズが発破の仕事をやってみないかと誘うのです。
もう二度と危険な仕事はしないと奥さんと子供に約束していたピーターズですけど、しょうがない。これが最後とやってきたようです。
父さんたちは「発破を埋め込む職人」のベテランとして雇われ、毎日カンカンと大きな釘を石に打っていきます。
ピーターズはダイナマイトを仕掛けて爆破する係。
そして家に残った母さんは、町の女性達に声をかけて、残った小麦を収穫します。
「どうやって?」と聞かれると「聖書に書いてある通りよ」と答えます。
小麦をなくしたことは生きるか死ぬかの瀬戸際なんですけど、それを何とか乗り切ろうという家族の絆の強さを感じます。
結構楽しい発破の仕事でしたけど最後に悲劇が・・・・・
ここではピーターズの明るくて前向きなキャラが非常に個性を発揮していました。
そして恐妻家で、その奥さんも肝っ玉母さんでした。
父親を亡くして落ち込むピーターズの息子に「時々寄る」と父さんはいうのです。
子供であっても男一人、母親を守る立場になった息子は強く生きることを決意します。
開拓時代の苦労がしのばれる名作になっています。