小柳先生の「はいからさんが通る」が大劇場版で復活。みたいなあ。でもどうせチケットとれないだろうしなあ。バウ版よりまとまるといいけどね。
宝塚の街というのは理性を失わせるに十分です。キャトルに一歩足を踏み入れたら、東京では我慢しているあれやこれやをついつい手にとってしまう。
我が家の姫など星組の写真を何枚買った?紅ゆずるファンじゃないのにペンダントまで買ってるし。私は多少理性を持っていたけど、キティちゃんとカレル・チャペック、郵便局のベルばらマスキングテープに落ちてしまった・・・・
メモスタンドにバレッタ、公演バッグ。姫はさらにエコバッグも買い。私はさらに雨が降って来たのを幸いに傘まで買ってしまいました。恐るべしキャトル。
GOD OF STARS
おかげ様で2回観劇することが出来ました。
2泊目からは胃の調子が悪くて胃腸薬やら安定剤やらのお世話になり、姫に心配をかけてしまい、椅子に座った途端眠気に襲われるという散々なコンディションだったのですが。
それでも一言でいうなら「見てよかった」です。
小柳先生、どうもありがとうという感じです。
舞台はシンガポール。自分勝手でわがままな為に観音様に幽閉されていた紅孩児が天から地上に落っこちて記憶を失い天才料理人のホン・シンシンになって復活。ストーリーは全てわかりやすくて、敵味方がはっきりしている。
そして少女漫画の王道「最初は喧嘩ばかりしている二人がいつの間にか仲良しになって愛し合う」を体現した作品です。
舞台は現代でスマホが大活躍しますが違和感がなく自然に見ることが出来ました。
わかりやすい話といいながら、舞台の上には常に人がごちゃごちゃいて、それぞれが演技をしているし、展開も決してゆったりではないから、気づかない部分も多々あったろうなと思います。
ヒャダインの曲は宝塚っぽいとは言えないけど、メリハリがききあっという間に作品の中に埋没出来るようになっています。
退団公演とは思えない程観客が笑っているし、それでいて紅ゆずる→礼真琴へのバトンタッチを思わせるシーンもあり、ちょいほろっ。
しかも物語がハッピーエンドになってからの後まで描かれていて観客としては「これぞ本当のめでたしめでたし」と拍手喝采なわけです。
久しぶりの小柳ワールドに入り込めて、ムラまで来てよかったーと思いました。
なんたって綺咲愛里のジャージ姿とかやたら強い姿なんてめったに見られるものではないし、彼女の顔を見る度に「悔い改めな!」という深キョンのセリフを言わせたくなるの。
礼真琴の気弱なオタク青年の空威張りが今後の不安を思わせてまさに「ぴったり」です。
ホン・シンシンの両親は牛魔王と鉄扇公主なんですがこの夫婦も完璧にかかあ天下で、尻に敷かれている牛魔王の可愛いことといったらありません。
一方でアイリーンの両親はなぜか歳を取らない(笑)父は食聖と言われた料理人で母は建築家。別れた二人が再会した途端にラブラブ復活で見てていいなあと。
ちょい役に見えていた天寿光希が最後は紅と銀橋を渡っていくことに感動。
それにしても満漢全席の答えが・・・なんてねーーそこだけはちょっと安易すぎるんじゃないか?と思ったりして。
いわゆる集団演技で乗り切る星組らしい舞台でした。
ビデオ撮りに居合わせたのでみなさん、真面目にやってましたけど東京ではどんなアドリブが飛び出すんだろう。
そうそう、光月るうと輝月ゆうまと晴音アキが見に来てましたが結構お疲れ気味でしたね。
エクレール・ブリアン
私は正直、酒井澄夫作品は好きじゃないんです。上品で流れるようなショーだけどひっかかるところがないというか。
姫ちゃんが「酒井先生は何でも歌詞に一度は銀のばらという言葉を入れるね。かなりのロマンチストなんだね」っていうので、本当かしら?と思ったら本当でした。
オープニングはいつもの酒井先生でしたけど、振付の人が変わるだけでショー自体が変わるのだと実感いたしました。
ラテンの振付が素晴らしくかっこよく、そして「ボレロ」のすごさには圧倒。まあ、この「ボレロ」は若央りさなんですけど、あの流れるような感じはやっぱりアキコ・カンダ仕込みなのかなと思う程。圧倒されます。
そして黒燕尾の曲と振付が斬新で美そのもの。集団演技得意な星組ならではのもとと言えるでしょう。
全体的に紅ゆずるの希望が随所にみられた作品ではないかと思っています。退団者に優しく、そして自分だけが目立とうというのではなく「組の一人」として終えたいというような。
今回は芝居・ショーともに秀作に恵まれて紅ゆずると綺咲愛里の有終の美を飾ったなと思いました。