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Channel: ふぶきの部屋
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すっかり「陳情令」ロス

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 WOWOWで放送中だった「陳情令」が終わってしまいました

激しくロスになってしまって。これって「冬のソナタ」以来のこと。

思えば、世の中がコロナ禍となり、宝塚大劇場などが閉鎖になっていく過程で、私や姫の心を癒してくれたのが「陳情令」です。

以前にも書きましたが、宝塚がない昨今、私を慰めてくれたのが華流ドラマだったのですが。

「陳情令」という作品は2018年に出来たもので、そもそもはBL小説なんだそうです。放送開始からすぐに人気に火がついてアジア中を席巻。そこに日本が出遅れて参戦。

いつも思いますが、韓流は嫌って程入って来るし、専門雑誌もあるし再放送もある。でも華流は秀逸なものほど入って来るのが遅く、「陳情令」も2年越しになってしまったわけで。勿論、普段からウェイボーなどにアクセスしているオタクさん達の間では知る人ぞ知る作品だったんでしょうけど、こっちは疎いので。

 この作品の特徴は「ブロマンス」という定義の中にあること。つまりBLまで行かないけど男の子同士の熱い友情以上の「情」が描かれるのですね。出自も性格も正反対の二人が修行中に出会い、最終的に共に悪をくじくという・・・いわゆる勧善懲悪物と言ってしまえばおしまいなのですが、この作品の中では「悪」が悪に染まる理由がきっちり描かれており、「何が善で何が悪か、誰がそれを決めるのか」という疑問符を呈している。

中国ドラマは恋愛物が多く、「情」を大切に描きます。日本では1つの作品は12話くらいですけど、あちらは50話以上が当たり前。だから伏線も引きやすいし、じっくりと描きやすい。時代考証など始めればきりがないけど、そこは「よその国の話」という事で納得してみてしまう。

現代劇は別として史劇では、礼儀作法やしきたりを徹底的にやらされる。ワイヤーアクションを使ってでも、とにかく「美しく描く」事が至上の命題になってます。

そこが日本ではもう絶対に出来ない描き方なんですよね。

現代中国では失われた伝統や技術や考え方というものが、史劇の中ではしっかり生きている・・・現実には実現できないからこそドラマの中で描くのか・・と思ったり。

また、キャスティングへのこだわりも大きいです。日本の場合、事務所が強大な権力を持ってせっかくいい作品なのに見事に役者が潰すという事も多々あります。

まして若手が主演の場合、脇をベテランで固めて助けるというのが普通で、ジャニーズ系のドラマはみんなそうですよね。

でも、中韓は演劇大学等を出ている俳優が多いので基礎がしっかりしているんですよね。

演技には「憑依型」と「作る」タイプと2種類あります。

この2つが日本の役者の場合、全然出来てないという事が悔しくてなりません。

メイク一つ、衣装一つにしても、「素」を隠すことが出来ないので、意外性がなく「似合わないよね」で終わってしまう。大河ドラマが不振なのも、結局はキャスティングが大きくものを言ってる気がします。

それはいいとして。

この「陳情令」は腐女子の望みを全部叶えてくれる。

魏無恙(ウエイ・ウーシェン)と藍忘機(ラン・ワンジー)のいちゃつきがたまらない・・いやいや、アクションも小道具も他のメンバーもみーんなキャラが立ってて、100%誰かが好みで、それに合う素敵なストーリーが用意されているのです。

彼ら、どのくらいの役者かというと、まず魏無恙役を演じた肖戦(シャオ・ジャン)は28歳でアイドルグループのメンバー。今まで数本のドラマ出演歴あり。

藍忘機を演じた王一博(ワン・イーボウ)は若干21歳。彼もアイドルグループ出身で、「陳情令」が初出演・初主演という運のよさ。

 ちょっとYOU TUBEでみたら彼らのアイドルぶりは日本ではなかなかやらないような・・・何だか乙女チックな衣装で歌ってるって感じ?

つまり、この二人「陳情令」がなかったらスターダムにのし上がることが出来たかどうか・・・そういう意味では作品がスターを作るんだなあとつくづく感じました。

主演二人は当然、アジア中の人気者になったわけで、タイ?かどこかでやったファンミーティングは30秒で即売だったとかいいますし。

でも私が推すのは

干斌(ユー・ビン)この子も28歳でアイドル・・・1話目の登場の時、「京劇の役者なのかしら?」と思った程、人形みたいな目をしている子なんですね。

それが気の弱い少年になったり、闘う時は顔つきが変わったり、役者としての幅が広い子です。

 

正直ね、誰だって美しい物が好きなのよ。そういう事を、ハリウッドや日本は忘れているんじゃないかな。役者はまずは顔だって。

でも今の日本では「美形」の定義がめちゃくちゃで、彼ら自身、自分を美しく見せようという気概がない。カメラがどちらから見ているから、こんな表情を作ってみようみたいな好奇心がないんじゃないかな。自然体がいいのは昭和後期から平成で、令和は再び「型」の時代だと私は思います。

新型コロナで軒並み日本のドラマが制作を中止し、なぜか昔のドラマの再放送がウケにうけたりして。「愛しているといってくれ」なんて今時の人が見ても感動するんだよね。トヨエツすごいって。そういえばトヨエツもあの作品がなかったら、スターになったかなあと。

とにかくロスです・・・・8月のDVD発売まで思い出に浸るしかないのか・・・


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