昨日の「ガリレオ」に陽月華ちゃんご出演。いじわるなお局様いいわあーー
あの颯爽として怖い感じがいいわあ
花組 オーシャンズ11
阪急貸切だったので沢樹くるみが司会役。とにかくアドリブが面白くって
気が付けば北翔の井上陽水メドレーが頭から離れない
演出・構成星組との比較
まず、技術的に花組の方が上です。
ミュージカルですから歌が主体ですよね。蘭寿もそれなり。蘭乃も音程が安定しているし、誰もかれも
歌が下手な人がいない。ゆえにしっかり作っているという印象。
そして、何より感じたのは、演出や振付が非常に丁寧であるという事です。
確か星組の時は、小池先生が非常に忙しくて手が回らず、柚希以下星メンバーが独自に
色々やってたんですよね?
そう言われて見れば、色々な面で雑だったかもと思う程、今回は丁寧。
細部の立ち位置まできっちり決まっていた・・・という印象をうけました。
単に再演で、花組風を出すというのではなく、「こっちが正統派のオーシャンズ11です」って感じ。
特にテリー・ベネディクトの野心家ぶりが細やかで、見ててよく意味がわかりました。
星組では1幕がかなりだれたんですけど、こっちはメリハリをきかせて退屈させないように
かなり気をつかっていたと思います。
マジックも増え、テスを救い出す所では「仮面のメサイア」よろしく2回席までゾロ風の生徒達が駆け巡り
蘭寿が歌う歌も歌詞は同じでメロディが変っていたり、アレンジが変っていたりと工夫が一杯。
本当にスタッフ一同頑張ったなあと思います。
全体的に育ちがよくて和気藹々の星組と比べると花組はみんな野心家で遠慮しない。
特に今回はそれぞれの見せ場があるので、自己アピールがすごかったなあと。
だけど、ラブストーリーとしては星組の方が素敵だったと思います。
出演者について
蘭寿とむ・・・柚希のおっとりかっこいいダニーに比べて大人でそれなりの修羅場をくぐって来た感がある。
多分原作に近いダニーなんじゃないかと思います。
随分蘭乃はなに気を遣っているようにも見えるけど・・・・報われてない。
蘭乃はな・・・歌は夢咲より上手だけど、蘭寿とラブラブ感が全くないのが許せない。ダンスになると途端に
弾けて「私が一番!」状態になるのも違うと思います 銀橋で蘭寿に手の甲にキスされた時
うっとりせずただ驚いた表情だなんて・・・・娘役というものの役割が全然わかってないでしょ
花總だってここまでひどくなかったけどなあ。相手役に気を遣わせてはダメですよ。
ダニーと出会った時の歌の場面も、星ではにやにやしながら見ちゃうのに、こっちは冷静。
ラストシーンもぱっとしない。困ったもんです。
北翔海莉・・・すずみんのポーラとラブラブ優しいラスティもいいけど、こちらは蘭寿を食ってしまう程の技術屋で
面白い しぐさの一つ一つがボケと突っ込みで楽しい。
リヴィングストンを誘う場面ではセリフを歌ってしますし、ズラつけて出てきた時には長々と井上陽水メドレーが
始まり、さすがの望海も笑ってしまい、「誰か止めて」とばしばし叩くのがまた面白く・・・
宝塚の舞台を見てこんなに爆笑したのは「銀ちゃんの恋」久世編以来で、舞台終了後も脳内で
フラッシュバックして笑ってしまいました
「JUMP」も最高に上手だったし、役作りでは言うことなしです。
望海風斗・・・紅が何となく精神疾患がありそうなテリーだったのに比べ、こちらは完全に野心家。
今の自分がなぜあるのか・・・という最初のナンバーにはひどく説得力があり、わかるなあと
思ってしまいました。そしてラストに行くに従ってぶっ壊れていくさまは面白いけど、やりすぎか?
顔は正統派で歌は上手、演技もきっちり 貫禄も出て来たのでは?
銀橋の歌は最高!!
桜一花・・・ダイアナ。白華のダイアナに比べると小柄で可愛いのに、惨くつくりすぎ。これが演出家の命令だと
すると小池先生がおかしい。「ロミジュリ」月組でも美穂圭子に変なばあやをやらせたし。
もっと違う路線で攻めるべきだったと思います。
華形ひかる・・・鶴美よりも扱いがいいのは仕方ないとしても、結果的にヨーヨーを操る以外何もできず
損な役回りでした。
春風美里・・・バシャーター。顔が痩せたのかメイクが変ったのは非常にかっこよくなって、目立っていました。
芹香斗亜…ライナス。真風のような「いかにもプレッシャーに弱い」感じはなかったけど、見た目がきれいなのと
演技力がしっかりしている部分で安心して見る事が出来ました。今後の活躍に期待します。
ディーラーの瀬戸かずやは夢乃より歌が上手でかっこよく、鳳真由は可愛らしすぎ。
個人的にはターク・モロイをやった柚香光の顔立ちが好きだけど、一歩間違えれば人形のような印象を
与えるかも。何にせよ演技力と表情の豊かさを望みますね。
宝塚とはなんぞや?と問われると技術も大事だけど、やっぱり「ラブラブ感」だろうなあと思います。
「オーシャンズ11」では、二人の出会いの頃の歌や、カジノでひっぱたくシーンとか、2幕目のヘビとイブの
ダンスとかラストの離婚届を破り捨てるシーンとか、ラブラブで観客がうっとりするシーンがたくさんあります。
なのに、蘭寿と蘭はなはいまだに歩みよる事が出来ないようです。
蘭寿が一生懸命、そうみせようと努力しているけど蘭乃は自分をアピールする事で精一杯。
思えば花總まりも風花舞も自己主張の強い娘役でした。でも、最低限、男役を「立てる」という事は
していたと思いますよーー (花總に関しては・・・疑問符もあるけどさ)
下手でも桜乃彩音みたいに「添い遂げます」と言わないとダメだし、基本、白城あやかのように立てつつ
華やかさでフォローするという絶妙な技術が娘役には必要です。
歌劇団は男役にばかり目が行き過ぎ。
本当に男役がかっこよく見える為には娘役の可愛げが不可欠なんだって事、わかって欲しいです。