第二章・・・女系天皇の是非は君子の論争でありたい
→ 新田均氏への批判
西尾幹二氏への批判 → 30年前に西尾氏が「皇室に関心がない」と言った事を引き合いに(二度も)
「そのような輩に何もいう資格はない」と一刀両断。
保坂正康氏への批判 → 「秋篠宮が天皇になる日」への徹底批判
保坂論文第4節「弟宮の宿命」
皇太子と秋篠宮の性格を優劣で比較していると怒っている。
皇太子「喜怒哀楽の感情表現に乏しく(担任の言葉)」
秋篠宮「ざっくばらんな性格」(同級生)
要するに田中氏からみると、西尾氏も新田氏も保坂氏も皇室を語る資格すらない存在だと
言いたいようです。
さらにマスコミが皇太子と秋篠宮を印象操作していると受け取っているようです。
でも、「印象操作」されて損をしていたのは実は秋篠宮であった事を田中氏は知らないようです。
皇太子の側近だった浜尾実氏によって「浩宮さまは何事にも公平で冷静なお兄様」
「礼宮さまはやんちゃ」と・・・・その結果、私も含めて多くの国民が「礼宮って成績悪いんだってよ」なんて
信じ込まされていたような気がします。
礼宮殿下自体、年頃になって金のブレスレットをしたり、ひげをはやしたり・・・と、まあ、かっこいい事を
やってたから
とはいうものの、あの当時だって・・・誰だったかな。イギリスの・・・王族。葬儀で寒いのにただ一人
コートを着なかった殿下に私は拍手をしたものです。
今、冷静に浩宮と礼宮の学生時代のVTRを見ると、明確に違う事があります。それは
浩宮 → 留学先では遊んでいるシーンの映像ばかり
礼宮 → 教授と会話しているシーン
この違いって大きいと思いませんか?それでも国民は浩宮を嫌いではなかったと思います。どんなに面白味が
なくても皇太子ですし、将来の天皇ですし、それこそ温かい目で見守ってきたのに。ご自分で信頼を裏切ったのです。
「人格否定発言」→ 皇太子殿下が平成16年5月の記者会見で、
雅子妃殿下の外交官としてのキャリアや人格を否定するような報道が一部にある事を
率直に訴えられたのに対し、秋篠宮殿下が、このような発言は「せめて事前に陛下とその内容に
ついて打ち合わせておくべきだった」「私としては残念に思います」と述べられた有名な事件である。
しかし公平に見て、メディアの中に「雅子妃殿下」のキャリアや人格を否定するような
スキャンダルまがいの記事があった事は事実で、それに対して皇太子殿下が
問題提起をされたことはむしろ勇気ある発言である。
また、もし皇太子殿下が事前にその発言内容を天皇陛下に御相談しておられれば、
保坂氏はおそらく「優等生的な回答」で「具体的なことは何も言ってない」「無機質な感」を与えるだけだ、と
酷評するにちがいない。いや、それだけではない、その発言内容から派生する責任は、
陛下にも波及する恐れがある。皇太子殿下が、御体調の悪い妃殿下を案じ、御自分の責任と判断で
発言されたのは、不惑を超えた夫として、当然のことではないか。
「狂ったか!田中卓!」(BY中大兄皇子)と言いたくなるような一文に目を覆ってしまいそう。
これが、学者の書いた論文だとすれば、日本中の「学者」ってなんだ?と言いたくなります。
学歴、学位のない者の小唄だと思うなら思えばいい。でも、同じレベルで物は語れないっ
まず。
「雅子妃のキャリアや人格を否定」したのはメディアではない
記者会見で「キャリアや人格を否定する動きがあった事は事実です」と皇太子は語りましたが
実際、どこの誰がそういった「動き」をしたのかは語っておりません。
その後、天皇陛下が「意味がわからないから説明するように」とおっしゃったけど、皇太子は黙して語らず。
以後、今に至るまで「本当は誰がキャリアと人格を否定したの?」と疑問形なわけですね。
私が覚えている限り、メディアが皇太子妃に対して「キャリアと人格を否定する報道」を行った事はなかったと
断言できます。
なぜなら、当時からマスコミは小和田家に牛耳られて、いわゆる「上げ報道」しかしてこなかったからです。
この「人格否定発言」の後、マスコミは犯人捜しを始め、現在、90%の確率で人格否定したのは
「両陛下」であるという事になっています。
それは単なる予測ではなく、東宮家がその後、なかなか参内しなかった事や、公務を休むなど、陛下に
会う事を避けるようなそぶりをした事など、客観的に見ての予測です。
皇太子は説明責任を果たしていない
いわば、「悪いのはそっち」と言っておいて「誰がいつどこで」の説明を一切していないのです。
陛下に尋ねられても答えなかった。
公で他人を責める行動が皇族として正しいかどうか、その判断を間違った・・・と秋篠宮は言いたかったのです。
もし陛下に相談したら
公で「人格否定」発言など出る筈がなかった。両陛下は国民を責めるような、挑発的な言葉を使う事は
絶対にお許しにはならないからです。
皇太子が「人格否定発言」を陛下に相談せずしたという事は、つまり「相談したら止められる」事を知っていたから。
なのに、あえてそれをやった・・・・という所に皇太子の「真意」が見えます。
それは「不惑を超えた夫として当然の事などではなく、戦略です。
「先に相手を責め立てて悪いイメージを植え付けた方が勝ち」という・・それこそ印象操作です。
御蔭様で、今に至っても「雅子妃は世継ぎのプレッシャーをかけられた」「世継ぎを産む事を強要された」と
信じている国民も多いのではないでしょうか。
そもそも、皇族が身内の事で公に問題提起してもいいのですか?
記者会見は皇室の公務でも義務でもない。皇室と民間との精神的交流の場にすぎない。
むしろ、問題があるとすれば、その御発言に対して、その場でメディアには「妃殿下の人格否定に
つながるようなスキャンダル記事を流す不埒な者はおりません」と断言し、反論するだけの自信と
気骨のある記者が一人でもいたのかどうか、という点で保坂氏に尋ねてみたい。
マスコミは皇太子の言葉に反論する事は許されていないのです。そんな事をしたら翌日から
出入り禁止になってしまいます。
また、身に覚えのない事に熱くなるほど、メディアは暇じゃありませんでしょ。
「戦争をどう継承するか」
秋篠宮 → お子様方を学童疎開船メモリアルウイーク」に催しにお連れになったこと。
陛下がおっしゃっている「忘れてはならない4つの日」に家族で黙とうしている。
皇太子 → 平成17年8月15日にテニスをやっていた、花火を楽しんだ。
もともとこの時期は静養期間中で花火を楽しんだりテニスをして何が悪い。
問題は、その間[静養期間)にある「8月15日」に、戦没者の冥福を祈り、平和を守る意味の「黙祷」を
されたかどうか、という事だが、「されなかった」という確証があるのか。
8月15日といっても、普通は一日中黙祷をし続けているわけではない。当日の正午、
日本武道館で天皇陛下がささげられる黙祷にあわせて行うのであるから、その他の時間帯にテニスや
花火はをされたとしても、少しも差し支えないはずだ。
皇太子は水運河に関する皇族学者として世界的に著名だ。
覚えてますよ。秋篠宮夫妻が眞子様と佳子様を連れて対馬丸の遺品を見に行った時の事。
眞子様も佳子様も真剣にご覧になっていました。
ところが、皇太子夫妻は8月15日にテニスをやり、花火大会に船を貸切。この年だけじゃありません。
須崎で原爆記念日にクルーズしようとして止められたこともありました。
一度や二度じゃなかったという事が問題なのです。
愛子内親王が生まれて12年。今年は中学生になるのですが、一度もこのような催しに来た事はありません。
毎年、夏は子供ミュージカルだの狂言だのを見て、野球や映画の鑑賞はあっても、博物館や美術館の鑑賞は
一度もなし。ましてや戦争に関するものなど見たことも聞いた事もないでしょう。
なぜって、そういうしつけをうけていないからです。
田中氏は「静養期間中の8月15日にテニスをして何が悪い。一日中やってたわけじゃないし。
両陛下が戦没者慰霊式に出席している午後0時から1分間のみ黙祷すればいいじゃないか。
しなかった証拠はどこにもないぞ」と言っているのですが、「した」という証拠もないんですよね。
両陛下を始め、秋篠宮家もそうですが、この「4つの日」はお慎みの日といって、外出を控えたり、
鑑賞公務を控える・・静かにお過ごしになる日なのです。
そのような日を挟んで那須や須崎に静養にでかける事自体がタブーなんです
「じゃあ、皇太子夫妻は静養する暇がないじゃないか」と田中氏は反論するかもしれない。
「皇太子夫妻はその忙しい合間を縫って静養する権利がある」と。でも、皇太子夫妻の公務は全く忙しくないし
毎年の夏は、両陛下よりも長い休み(およそ2週間)を取るのが恒例となっている。
そこに矛盾を感じませんか?
最後の一文・・・・「皇太子は水運河・・・」には大爆笑してしまいました。
だって そんな話、聞いた事も見たこともないので。
ああ、皇太子の著書「テムズの流れに」とかいう本を差しているのですか?
あれは単なる「イギリス留学の思い出」だと思っていましたが。
そもそも、「人格否定発言」と「女系天皇」は全く関係ありません。
西尾論文、保坂論文などを引き合いにして「お可哀想な雅子妃いじめ」で「愛子様を天皇にしたくない」と
いう印象を与えようとしているのは田中氏ではないでしょうか。