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Shall we ダンス?・congratulations宝塚

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 まっつが心配・・・・・

 

 Shall  we  ダンス? 

映画を見ているわけではないので、純粋に舞台としての感想を書こうと思います。

まず、NTT東日本やらフレッツシアターやらが後ろについたので、

小池先生のような映像美あふれる現代的な舞台に仕上がっている事。

何回見ても、電車がさーーっと走って来てドアが開くシーンはすごいなーーと思うし。

その分、セットが簡素になって映像を映し出す板になってしまった感はいなめません。

こういう舞台もありなんだと思いますが、こればっかりじゃ・・・・・

考えが古いかもしれないけど、舞台芸術の中の装置・セットっていうのはどこまでも

凝っていて欲しい、目の前に立体的に「すごい」と思わせるものであって欲しいと

ファンは思うんですよね。

舞台を見終わった後、出演者の思い出の中に、ゴージャスなセットや装置がインプットされると

それだけで日常を忘れた気分になるし、贅沢したような気がします。

今回は、そもそもが「普通の家庭の日常」を描いた作品で、正直、大劇場作品としてはどうかと思うのですが

そこを映像で「らしさ」を出した事は事実で成功したのも事実でしょう。

 

退屈なサラリーマンが、駅から見えるダンス教室に写る女性を見て「ダンスかあ・・・やってみたいな」と思う。

妻も子もいて、一軒家もあって何の不自由もない。

でも、あの窓に映る女性・・・あの人は誰なんだろう。

興味を持ってダンス教室に行ってみたら、否応なく入会させられて・・・・・

そこから先は・・・・最後は大団円。

恋愛っぽいシーンの一つもない。

結果的にヘイリーとエラの間には恋が芽生える事もなく、妻と娘はヘイリーがダンス教室に通うのを

温かく見守り、ラストはヘイリーがエラに「Shall we ダンス?」と手を差し伸べる。

 

ここで、私の友人はちょこっと怒りまして。

「私がヘイリーの妻だったら、夫がエラにあんな風に手を差し伸べた時点で許せない。あんなにキャピキャピと

嬉しそうには出来ない」

その通りだと思います。ジョセリンの心象風景が普通の「妻」としてはちょっとありえない都合がよすぎな

感じなんですよね。

男がダンス教室に通う → 女目当てじゃないの? という伏線が引かれている中、ジョセリンは夫の香水に

気が付いて探偵を雇う。で、そこで「ダンスを習ってる」と言われたら、すぐさまピンとくるはずで

「なーんだそうだったの。じゃあ、私も応援するわ」とはならない筈。

「何で私を誘ってくれなかったの?何で内緒なの?何かやましい事があるの?」になりますよね。

ラストシーンで、ヘイリーの相手役がさらっとジョセリンになったのは宝塚ではしょうがないお定まりの

事ですが、踊れない筈のジョセリンとヘイリーを無理やりくっつけた所に違和感を感じるというか。

原作がそうなんだからしょうがないと言われたらそれまでですが、小柳先生の「ロマンチック趣味」とは

正反対の〆になっちゃったなあという感じがします。

超現代を大劇場で上演するというのは、それだけで大変なことです。

いかに違和感なく現代を描きつつ、宝塚的ゴージャス感を出すか。そこを冒頭の素晴らしい舞踏会シーンに

置き換えたのはよかった点。様々なダンスをショー的に見せてくれたのもよかった点。

でもその分散漫というか、単調になりかかった・・・山場に欠けたとも言えるでしょうね。

ダンス教室に通い始めた頃のヘイリーと、ラストシーンのヘイリーにもっと違いをはっきり見せれば

もっとよかったのではないかと。

ヘイリーに成長がなかったような気がします。

 

この物語を上演するのに雪組は最適だったでしょう。でも、驚いたのは誰一人突出して目立った人がいない

という事です。夢乃聖夏の一人勝ちではあったけど、彼女だって十分に抑えていた印象。

日常を描くんだから、背広来てやたら目だったら変だろうと思うけど、でも、そこは宝塚なんだし。あまりに自然に

されてしまうとかえって心配になります。

エラもジョセリンもあまりに普通で面白くありませんでした。

1回目は夢中で見ても2回目はわりとあらが見えちゃう舞台かもしれませんね。

 

 Congraturations宝塚 

藤井大介演出のお祭り感満載のショー。

でもはっきりいって「エトワール・ドTAKARAZUKA」「Amour de 99]

と来て、今回のを見るとちょっとしつこい気がしました。

なんせ2回の客席降りにメドレーの数々。歴史を伝える為にはメドレーが一番!とばかりなんですよね。

最初から最後までハイテンションなのはわかるけど、それって雪組らしくないなあと。

宝塚らしい人海戦術を用いて、これでもかこれでもか・・・と華やかに盛り上げるのはいい事だけど

柚希のダンスや凰稀の「足」のように、目玉がなかった

そこが壮一帆の弱点といえば弱点だし、雪組全体の問題かもしれません。

早霧せいながシンガーになってシスター達と歌いまくるシーンは・・・すみません。騒音にしか聞こえませんでした。

二番手でこれか・・・と思うとがっくり来ちゃう。

未涼を第一線から退けた事で、何もかも壮一帆頼みになるんだろうなあ。かつての月組みたいに。

 

 出演者について 

壮一帆・・・背広姿がびしっと決まって、素敵なサラリーマン。「隣にいるお兄さん」的スターです。

       親しみがあるけど気品もあって、近寄りがたいかなと思うけど意外とそばにすんなりいそうな?

       ゆえにヘイリーとしては完璧だったと思います。

       ショーでも一人で頑張っていたなーーという気がして。

早霧せいな・・・女役。綺麗だと言われるけど、まさに綺麗でしかない人という印象。硬さばかりが目について

         色気も魅力もなし。セリフはぶつ切りで何を言ってるのかわからないし。悪戦苦闘?

         売りのダンス力をいかす事も出来なかった気がします。

愛加あゆ・・・ジョセリンとしては完璧。でもトップ娘役がこんなに普通の「主婦」が似合っていいのか?

        決して太っているわけではない。でも、スタイルがひどく悪く見えて、「可愛い娘役」の域を出ず

        真ん中で踊ったり歌ったりする理由がわからない

        壮と非常に仲がいいのはわかるし、阿吽の呼吸もしっかりしているし、見てて微笑ましいのはあるけど

        トップ娘役にはもっとそれ以上の役割があるんじゃないか?と考えさせられました。

夢乃聖夏・・・今回、番手がアップしてて役柄的にはぴったりはまり、ブレイクしたと言えるでしょう。

        夢乃が歩いたり踊ったりするたびに笑いが起き、コメディセンスの素晴らしさに拍手しました。

        もしかしてこの舞台は夢乃の為にあったのではないか?と思う程です。

        若くて元気でガンガン行っちゃうストレートな部分。今の雪組には必要な事でしょう。

未涼亜希・・・芝居冒頭のダンスからして目立たなくなってて驚き。出番は極端に少ないし。ショーにおいても同じ。

       一人の時はそつなくこなすけど、群舞になるとちょっと遅れ気味。何より笑顔がさえないというか

       自己アピールゼロ状態というか、埋没しちゃったというか。

       セリ上がりで一瞬見せた「超かっこいい雰囲気」のみが救いって・・・・・

       やっぱり本調子じゃない?具合悪い?それとも宝塚にいたくなくなった?どうにも気になる。

        ファンのブログなどを検索してみたけど、どの人も「まっつさん復帰おめでとう!かっこいい!」ばっかり。

       そりゃあ中には辛辣に「肩たたきされているんでしょう」とかいうのもあったけど。

       退団するなら音月と一緒に辞めてる筈。こんなあからさまにひどい扱いを受けるいわれはない筈です。

       私が好きになる人はなんでみんなこういう風になっちゃうんだろう。

       やっぱり私って「おふこうさん」なのかしら?だとしたらごめんね、まっつ・・・

鳳翔大・・・芝居では結構可愛い男を演じ、ショーではダルマ姿で銀橋を渡り。何気に存在感はある。

       あるけど突出しないのが問題。

大湖せしる・・・まさか子持ちのダンサー役とは。大湖はいつもこういうちゃきちゃき系の女性ばかり

        演じているけど、「ロミジュリ」で見せた「愛」のようなたおやかさを見てみたい。

 

 


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