なかなか本題に行きつかないのですがもうちょっと我慢して下さりませ。
過去から現在へ受け継ぐ「何か」がある人は幸せだと思います。
人である限り自分のルーツが何であるか知りたいものですし
知ったからといって何がどうなるわけではないけど、それが生きるよすがに
なったりしますよね。
形見の品は身に着けるたびに故人を思い出し、その生き様をも心に留めます。
作られた時のお話とか、いきさつとか、そういったものが語り継がれていく。
なんと贅沢な事でしょうか。
そんな贅沢を独り占めできるのが皇室なんですよね。
だけど、現在の皇室はそんな「伝統」を疎ましく思っているようです。
さて。
紀子妃のティアラです。1990年ミキモト製。
模様が「ヒオウギアヤメ」のようではないかと言われてますが、もしかすると
閑院宮戴仁親王家の華子女王のティアラの
リメイクではないかと言われています。
秋篠宮が川嶋紀子嬢と結婚した時の両陛下の「措置」は非常に酷かった。
結婚を望む礼宮に向かって
せっせと「長幼の序」を説いたのは有名な話です。
当時はまだ小和田雅子嬢と何も決まっていなかった皇太子。
いつ誰と結婚するか先が見えない皇太子をたてて「弟はあとにせよ」と言われたのです。
それを押し切って結婚した礼宮
マスコミが二人の関係に気づき始め、あれやこれやと噂が立つ・・その前に
決めてしまおうという、極めて現実的な話しでした。
この時の学習院・常盤会の喜びようったらありませんでした
常盤会としては皇太子妃を聖心に奪われた恨みがあります。
いつでもどこでもお妃を出すのは学習院っ というプライドもあったでしょうし。
でも、いくら学習院育ちとはいえ、一介の教授の娘が筆頭宮妃になる事が
そんなに喜ぶ事だったのでしょうか。
喜ぶ事だったのです。
川嶋家は紀州の庄屋。
けれど、先祖に会津藩士・池上四郎がおり、彼は朝鮮総督府総監にまで出世。
紀子妃の中には会津藩士、いわゆる幕臣の血が流れています。
その事が秩父宮勢津子妃や高松宮喜久子妃を多いに喜ばせ
このお二人が目をかけられる・・という事はつまり常磐会が後ろ盾になるという事。
特に秩父宮妃は紀子妃をたいそう可愛がっておいでで、
そうそうに結核予防会の総裁の座を譲られていますよね。
会津藩士の血を引く内親王・親王の誕生をどれ程喜んでいらっしゃるでしょう。
その事が。
意識してもしなくても美智子皇后の心の奥底に響いたのは想像に難くありません。
結婚当初、秋篠宮家に与えられたのは職員用の家でした。
皇太子より先に華燭の典を上げた弟はこれくらい我慢しろといわんばかりでした。
あまりにみすぼらしいので気の毒になった秩父宮妃が
「私の死後はこの屋敷を使って欲しい」と遺言されたんだとか。
それでも、完全に秩父宮邸に移られたのはずっと先の話。
屋敷を与えたいと思う程の宮妃ですから、当然、ティアラだって
「紀子妃に使って欲しい」とおっしゃったに違いありません。
それが
1028年、ミキモト製。
パルメットと呼ばれるティアラです。
そしてこれこそが
皇后陛下の第3ティアラになっているのです。
今や、皇后陛下はティアラをつける事がないのですから、紀子妃にお譲りに
なればよろしいのに・・・・・と思いますけど。
皆さまが不思議なのは「なぜ格下の宮妃のティアラが皇后の手に?」って事でしょ?
秩父宮家も高松宮家も断絶しています。
全て国家財産として宮内庁に保管してあると思えば。それを誰がどう使うかは
皇后の胸先三寸って所でしょうか。
ちなみに秩父宮妃はもう一つティアラを持っていて、それが
これ。そしてこれは
どうやら三笠宮家妃と内親王方がお使いになられているようです。
断絶した秩父宮家、高松宮家の祭祀を受け継いでいるのは秋篠宮家です。
高松宮家の祭祀を受け継いだという事は有栖川宮家の祭祀も受け継いでいる事になります。
つまり、秋篠宮家は本当の意味で「筆頭宮家」なんです。
祭祀を受け継ぐ。要は先祖供養をするわけですし、財産の相続権利もあるんじゃないかと。
というか、そもそも筆頭宮家の妃がティアラを一つしか持っていない事がおかしいのです。
そういう思いもあって秩父宮妃が「このティアラは紀子妃に」とおっしゃった・・・
あるいは思っていらっしゃったら理屈はあいますよね。
それを。
皇后陛下はあっさりご自分のものにしてしまわれた。
将来、天皇の母となる紀子妃殿下はティアラを一つしか持っておらず
将来、皇后となる雅子妃殿下はティアラをうっぱらった。
現在「首の不調」で晩餐会だろうがなんだろうがティアラをしない皇后陛下は
最低3つのティアラを所有しておられる。
どう考えたって「おかしい」でしょう?
ご自分の次男とはいえ、いわゆる「筆頭宮家」の秋篠宮家。
そこには麗しい内親王が二人と家柄も血筋もしっかりとしたお妃がいる。
そして将来の天皇陛下までお生まれになった。
もはやただの宮家ではないわけで。
にも関わらず、こんなにちまちまとないがしろにする理由は。
単に「ナルちゃん可愛い」だけではない。
皇后陛下の心の奥底に潜む「血筋」へのコンプレックスではないかと推察します。