崩御によるよりも、事前にその時期を明確にできる退位の方が、円滑に御代替わりができるのではないかという意見もあるが、世論は、皇位継承事由として崩御よりも退位を優先すべきとまでは考えていないのではないか。また、崩御よりも退位を優先させるという考え方は、これまでの天皇の歴史と隔たりが大き過ぎるのではないか。崩御による影響については、儀式や手続を工夫するこにより回避できるのではないか。
事前に御代替わりを設定しておく方が国民生活に動揺がないのではという意見があるけど、国民としては「天皇が死ぬより前に御代替わりの設定をして」とまで考えていないし、そういう事を言ってしまうと歴代の天皇に失礼じゃないの?崩御による影響はその時々で工夫すればいい。
皇室典範改正による退位にもリスクがあり、特別法による退位もリスクがあるが、特別法による場合は、国会でその都度国民の意思を反映して状況に応じた慎重な審議ができるので、リスクは少ないのではないか。
皇室典範改正より特別法にした方が、その時々の国民の意見を聞いて決定できるから平等ではないか。
過去の124代の天皇のうち、半数近くが退位しており、歴史的にはむしろ退位が皇位継承事由の原則であったとの意見もあるが、日本国憲法下の天皇に係る議論において立憲制確立より前の事例は参考にならないのではないか。
江戸時代までの天皇は半数近くが退位しているし、それによって皇位を継承した天皇が多いけれども21世紀の今となっては全然参考にならないのでは。
今上陛下の御意思を確認するような手続的なものを盛り込む必要があるとの意見があるが、今回に限っていえば、いろいろなことから陛下の御意思が推察できているので、改めて確認するのは不要なのではないか。また、天皇の御意思の確認という手続を法律に書けば、憲法第4条に違反するおそれが生じるのではないか。
退位について今上の意志を確認する手続きが必要と考える人もいるけど、今上の場合は「お言葉」で気持ちが明確なんだからわざわざやる必要はないし、下手に意志確認なんかすると憲法違反になりかねないのでやめた方がいい。
そのほかの意見
今後論点整理を公表した後は、論点整理に対する国会や世論の動向等も参考にしながら、さらに議論を深めていく必要がある。その場合、長寿社会に的確に対応するための医学的見地からの検討も必要であり、さらに退位後のその他の課題についても検討する必要があるのではないか。
「なぜ退位する必要があるか」について論点を整理する必要があるし、その為には医学的に「〇〇歳なので公務は不可能」とする意見も必要だし、退位後の課題も検討する必要がある。
もし退位されるとした場合、退位後のお立場等がどうなるかというのは、非常に大事な点だと思われ、国民の関心も高いところと思われるので、慎重に議論しなければならないのではないか。
退位後の立場がどうなるか非常に大きな点で慎重に議論すべき。
宮内庁からの説明
国事行為及びこれに伴う行事として、1,029件の法律・政令・条約の公布など、新任外国大使34名の信任状捧呈式、春・秋2回の大綬章親授式・拝謁、文化勲章親授式、拝謁兼お礼言上、97名の認証式、新年祝賀の儀などを行われた。
象徴としての公的な御活動として、3回の国会開会式、全国戦没者追悼式、天皇陛下御誕生日祝賀行事に臨まれたほか、勲章や褒章受章者などからの拝謁は54回受けられた。地方行幸啓として、恒例の国体、植樹祭、海づくり大会に加えて、東日本大震災復興状況御視察などをされた。また、被災地のお見舞いなどの地方行幸啓として福島など4県6市5町1村を御訪問された。
外国御訪問として、フィリピンを御訪問になり、この際には、日本人・フィリピン人の戦没者の追悼を行われた。また、御訪問に先立ち、遺族の方と御懇談をされた。
外国賓客などの御接遇として、ベルギー国国王陛下、シンガポール国大統領閣下などを国賓として御接遇をされた。そのほか、アウン・サン・スー・チー・ミャンマー国国家最高顧問などの11か国の公式実務訪問賓客との御会見又は御引見をされた。また、スウェーデン国国王陛下など19件の御会見、御引見、御夕餐などの御接遇をされた。
在京外交団に対して、大使夫妻とのお茶15か国、午餐20か国、離任する大使夫妻の御引見20か国について御対応された。
日本から赴任する大使に対して、新任大使夫妻出発前の拝謁、お茶53か国、帰任した大使夫妻とのお茶11か国について御対応された。
宮中祭祀としては、新嘗祭、四方拝など、恒例の祭祀などに19回お出ましになった。
なお、昭和天皇が同じく83歳のときに出御された宮中祭祀は4回である。
宮中祭祀に際しては、御拝礼だけでなく、御潔斎やお召しかえなど事前の御準備や、賢所への御移動なども含めて全体で約2時間を要することになる。
また、宮中三殿の中には賢所、皇霊殿、神殿などの各殿があるが、御拝礼は儀式によって御拝礼される殿の数が1又は3と異なるため、御拝礼に要する時間は10~30分である。
宮内庁による今上陛下の在り方
今上陛下は、これまでの皇室の伝統的行事及び祭祀について、昭和天皇の御代のものをほぼ全てお引き継ぎになった。また、伝統とともに現代を生きることの大切さを深く思われ、日本各地に住む人々の生活に心を寄せ、人々とともに今という時代に丁寧にかかわりつつ、象徴天皇としての一つの時代を築いてこられた。
御公務の中には定例的なものも数多く含まれるが、陛下は、それぞれの御公務は非常に重要なものであるとお考えであり、宮内庁としては、御公務の一律の削減はなじまないと考えており、象徴としての天皇陛下がなさってこそ意味があると考えている。これまで陛下の御年齢も踏まえて、累次にわたって御公務の見直しを行ってきているが、陛下が常に国民とともにあるというお考えのもとにこれまで積み重ねられてきた御公務を大幅に削減することは難しいと宮内庁としては考えている。
なお、仮に御代替わりがあった場合には、宮内庁としては、陛下が象徴としてなされてきた行為については、基本的に全て新天皇にお譲りになることになるものと整理している。
したがって、象徴が二元化することはあり得ないと考えている。そ
の後、何をなされるかは、御意思に基づいてお考えになるものと宮内庁としては考えており、第三者が強制するものではないと考えている。
昨年の皇太子の活動
国事行為の臨時代行として、天皇陛下がフィリピン御訪問の際、1月26日から30日の間、代行を務められた。
皇太子平成28年1月の公務日数は16日で、26日から30日までの間は「陛下の見送りとお出迎え」しかしてません。
いわゆる七大行啓として、献血運動、全国高校総体、国民文化祭、全国育樹祭など七つの行事に御臨席になった。
そのほか、恒例の行啓として、国際学会開会式などに御臨席になった。また、昨年は被災地への行啓として、東日本大震災の復興状況の御視察で岩手県を御訪問された。さらに、神武天皇山陵御参拝などのため奈良県と京都府を御訪問された。
皇太子の平成28年の公務総数は173日でこれは平成27年の204日より減っています。
宮中行事として、新年の諸行事や園遊会の行事に御参列になったほか、国賓、公賓など、外国からの賓客の訪日に際しては、歓迎行事や宮中晩餐などに御陪席になった。
また、東宮御所における御接見として、離任する外国大使14か国、赴任大使17か国、青年海外協力隊など8件に御対応された。
接見は22回で27年の26回より減っています。鑑賞公務は1回増えて8回です、
宮中祭祀として、拝礼など18件に臨まれた。
宮内庁いわく
「皇太子殿下は御自身で御公務をなさるのとあわせて、天皇陛下のおそばで天皇陛下のなさりようを常に見ておられ、陛下の御活動に対する御理解は十分であると考えられる」
さて、議事録を読んでみなさんはどう思われましたか?
私個人の印象としては
「有識者会議は退位の正当性を見いだせてない」というものです。
医学的見地による「退位の正当性」が必要とするも、何歳まで元気かどうかなんて個人差がある事ですし、自分の意志で退位したら憲法違反。政府の要請で退位した事にすると後々悪用の先例を作る・・・このジレンマを抱えつつ、それでも「皇太子に譲位したい」というのが天皇の意志である事がわかります。
有識者会議と宮内庁の意見をまとめての印象は
天皇は国事行為だけでなく公務の一つ一つを重要と考えており、全部出来なければ嫌だと思っている。
回りが「公務削減」を望んでも「それは私のポリシーに反する」と言って嫌がり、「それでは皇太子殿下に摂政をお願いして」と言ったら、「それじゃまるで私が意識不明の病人みたいでイメージ悪いから嫌だ」という。
自分が行って来た事が全てきちんと受け継がれていくのかどうか心配でたまらない。
だから皇太子に譲位して監視したい・・・というのが本音?
宮内庁は、それでも含みを持たせています。
「譲位された新天皇が今上の全てを受け継ぐけれど、その後、何をどうするかは自由意志だ」と。つまり上皇在位中は仕方なくやっていた事を、その後は「廃止」に持って行く可能性もあるという事ですね。
さらに宮内庁の最後の文章
「太子殿下は御自身で御公務をなさるのとあわせて、天皇陛下のおそばで天皇陛下のなさりようを常に見ておられ、陛下の御活動に対する御理解は十分であると考えられる」
これはまるで未成年の皇太子にいうようなセリフで、実は宮内庁自体、皇太子を全く評価してないのではないかと思われるのです。
という事は、それよりも仕事をせず「体調の波」に左右されてばかりの雅子妃など眼中にないって事ですよね。
結論として、これはたぶん、国民の総意でありますが
「有識者会議」に望む事はただ一つ
皇太子が天皇にふさわしいか否か
これだけ議論して頂ければ・・・・