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宝塚歌劇にとって平成とは何だったのか7

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 96期いじめ事件

かつて音楽学校を訪問した鳳蘭が生徒たちに「学校生活は楽しい?でも大変じゃない?いじめとか・・・」と心配そうな顔をして質問したことがありました。

生徒たちは明るく「楽しいです」と答えていましたが、多分ツレちゃんも結構辛い目に会っていたんじゃないか?と当時は思ったものです。

女の子だけの音楽学校ですから、いさかいがあるのは当然だろうし、いじめもあると思います。ただ、同期生の中でのいじめというのがファンにとってかなり衝撃的だったことで、この事件は大騒ぎになりました。

 被害者はSさん。岩手県盛岡出身で新調172㎝の端正な顔立ちの人。しかし、いわゆる子供アテネなどには通った経験はなく、それでも1度で合格しました。

 平成20年・・・入寮式後、Sさんは優波慧と同室に。しかしこの部屋には優波慧と仲のよい生徒が泊まり込む為に、Sさんは音咲いつきや桜舞しおんの部屋で寝るようになる。

 平成20年4月・・・寮や学校で現金や生活用品などがなくなる

 平成20年5月・・・本科生の洗濯機やごみ箱にSさんの洗濯物が入っていて問題になる。

 平成20年5月・・・学校が生徒達に「被害届」を提出させる

 平成20年6月・・・Sさんがいない時に寮の部屋が捜索されて、無くなったものがいくつか見つかる。委員(優波慧)らのSさんに対する詰問が夜中まで続き、Sさんは精神病の病歴があり盗癖があったとされ、一人部屋に隔離される。

 平成20年7月・・・学校側に「精神科へいけ」と言われたSさんは親に電話をし、両親が駆け付け何度も面談を重ねる。

 平成20年夏休み・・・学校側が防犯カメラを設置

 平成20年8月・・・Sさんは原爆で亡くなった岩手出身のジェンヌ、園井恵子の法要に参加。突如テレビ取材を受け、地元で流れる。

  そのニュースを見た茜小夏が電話でSさんを責め、宝塚に帰った後は他の生徒達からも責められる。(なぜ茜がSさんに「精神科へいけ」と電話で言ったのかは不明)

 平成20年夏休み明け・・・Sさんはペアを組んで貰えない、暴言などのいじめをうけるようになる。両親が宝塚に来て学校側と面談。

またSさんは洗濯機の使い方を守らないと言われ、洗濯機の使用を禁じられる。

 平成20年9月・・・Sさんは共用スプレーを間違って鞄に入れてしまい、叶羽時らに「盗んだ」と騒がれる。

 Sさんの両親が学校と面談。

 平成20年9月・・・「Sさんがコンビニで万引きをしている」と報告を受けた優波慧が朝水りょうと秋音光にSさんを監視するように命じる。

この監視結果を元にSさんが寮に帰って来て紙袋の中身を確認し、五目おにぎりやジュースを万引きしたとして学校に報告。

Sさん 「コンビニの防犯カメラを見て下さい」

今西校長 「イライラする。本当にやってなかったら言えるんじゃないの」

 平成20年9月・・・修学旅行に行かないことになったSさんは「これ以上悪名売らないでね」と夢華あみからメモを渡される。

 平成20年10月・・・Sさんは一人部屋で監視対象となり、防犯カメラも設置されているにも関わらず、橘幸の1万円札がなくなる。

 平成20年10月・・・Sさんが宙組観劇のおり、財布を拾う。拾得物は委員に渡すことになっていたが、Sさんは「また盗んだ」と言われると思い、そのまま持ち帰る。

 また、ロッカーの前にあった茜小夏の携帯電話を返そうと思ったが、「いじめ」の原因がわかるのではないかと思い、持ち帰って内容をみてしまう。

「アイスがなくなった」と部屋に捜索に来た委員に携帯と劇場で拾った財布を見つけられてしまう。また、本科生あてのDMも見つかる。

警察が入り、携帯と財布を渡す。

コンビニの件に関して生徒が陳述書を書く。

図書室からなくなった本を探すという名目でSさんは数時間監禁される。その理由はSさんが本科生と接触しないようにとのこと。

本科生のDMに関して委員が本科生に説明。「いじめ」を疑っていた本科生は、逆にSさんの頭がおかしいと思い始める。

平成20年11月・・・授業を受けようとしていたSさんは、突如飛行機に乗せられ、自宅に強制送還される。生活必需品は置いたままだった。

その日の学校側からSさんへの通達は

・無断で取材を受けた件

・コンビニ出の万引き

・財布を違法所持していたこと

・他人の携帯電話を無断で覗いたこと

・5月と6月になくなったものの件

・共用スプレーをカバンに入れた件

平成20年11月18日・・・学校がSさんに自主退学を勧める。電話で「21日までに自主退学しないと退学にする」という。

平成20年11月22日・・・Sさんに退学通知が届く。

平成20年12月・・・Sさんは神戸地裁に「生徒としての地位保持」を訴え

          Sさんの自宅に寮の持ち物が届くが、その際、新たに「盗品があった」とされる。

平成21年1月・・・Sさんの訴えが通り、神戸地裁は仮処分決定

         学校側は職員会議を開き、財布の件などを話し合う。

平成21年1月17日・・・2度目の退学通知

平成21年1月21日・・・Sさん側、2度目の退学処分に対して「生徒としての身分保持」「授業を受ける権利」を主張。

     学校側は96期の保護者に対しSさんの復学を拒否するように勧める

平成21年1月29日・・・二度目の仮処分決定。Sさんが勝つ。

           財布の持ち主は「盗まれたとは思ってない」という。

平成21年2月7日・・・Sさんと母親、事前予告の上学校へ行くが、学校側弁護士に「登校拒絶」と叫ばれて学校に入れず。

平成21年2月10日・・・Sさん、1日あたり1万円の間接強制のもうしたて。

平成21年2月27日・・・Sさん、財布の持ち主に会い謝罪。持ち主はこの件が裁判になっていることに驚く。

平成21年4月30日・・・学校側は財布の持ち主に聞き取りを実施。しかし、「盗まれたと思っていない」という部分は削除。また、音楽学校はSさんを復学させたくない為にお金を支払っている。

平成21年8月17日・・・大阪高裁でSさんの主張が通り仮処分確定

平成21年10月1日・・・音楽学校から裁判所に対し、起訴命令(本訴を起こせ)の申立て。

平成21年11月1日・・・Sさんは地位確認と一千万円の損害賠償(うち慰謝料が300万、将来の収入が700万)を求めて訴状を神戸地裁に提出。翌日、訴状は受理される。


平成21年11月11日・・・音楽学校のHPに「いじめの問題はございません」と書かれる。

平成21年12月・・・96期W氏のブログのURLが宝塚系掲示板にさらされ、「いじめ」が存在していたことがわかり、Wは自宅謹慎。

平成21年12月25日・・・Sさん、「退学処分にするぞ」と言われ、自主退学。

平成22年1月・・・音楽学校と警察の癒着が明らかになる。Sさんがみせて貰えなかったコンビニの防犯カメラを学校が頼むとすぐに渡したので。

平成22年3月1日・・・96期が卒業。入団

平成22年3月18日・・・第二回口頭弁論。朝水りょう・秋音光・桜舞しおん・千幸あき・優波慧・蒼井美樹・茜小夏

平成22年3月31日・・・Sさん、回答書を提出。

平成22年4月1日・・・真地佑果・拓斗れい・桜奈あい・夢華あみ・空波輝らが出廷。

            小林公平音楽学校校長退任

平成22年4月16日・・・96期「スカーレット・ピンパーネル」で初舞台。

平成22年7月13日・・・主席の夢華あみが新人公演ヒロインに抜擢

平成22年7月14日・・・調停。Sさんに卒業資格を与えるが入団せず。

   学校側HPには「良心に従って証言した生徒が誹謗中傷を受けた」と掲載。

平成23年1月・・・夢華あみ、音月桂お披露目公演「ロミオとジュリエットで舞羽美海と共にジュリエットを演じる。

平成23年12月・・・Wが復学。98期の文化祭出演。しかし入団せず。

これがおおまかなあらましです。

私達ファンが大方知る事になったのはWのブログが広まってしまったあたりからではないでしょうか?歌劇団や音楽学校に多数、ファンから電話がいき、大騒ぎになりました。

迷惑をしたのは、平成22年にトップお披露目だった霧矢大夢と翌年、雪のトップになった音月桂です。

「スカーレット・ピンパーネル」は住友VISAがついていたのですが、あまりに苦情が多くてスポンサーをおりてしまいました。

またロケットの時は、拍手が起きないなどお祝いムードに水を差す始末。

それ以上にファンの気持ちを逆なでしたのが音月桂のトップお披露目公演「ロミオとジュリエット」に研1の夢華あみが突如ジュリエットに抜擢されたことです。

まだ身体も出来上がっていないし、演技力もゼロの彼女が舞羽美海とダブルキャストというのはどう見てもおかしなキャスティングでした。

舞羽美海は音月桂の相手役に就任するのを1作遅らせられたわけですから。

おまけにこの夢華あみは東京ではストレスのせいか何度も休演。結果的に1年もたたないうちに退団してしまいました。

トップ二人のお披露目に大きな傷をつけた96期は、夢華あみを含め、大方の主犯と呼ばれる人は退団したのですが、それでもやっぱり96期と聞くとちょっと引いてしまいます。

その後のSさんは芸術系の短大を出て東宝に入るも宝塚の圧力で辞めざるを得なくなり、その後、AVに出るも発売中止という結果に。現在何をしているかは不明です。

背が高くて端正な顔立ちで成績もよかった彼女の「いじめ」による人生の転落はあまりにもすさまじくて、宝塚歌劇団の名誉にも関わる程の事だと思うのです。

しかし、歌劇団はそのスタンスを変えておりません。

むしろ、どんどん生徒を使い倒していくような政策をとっています。

Sさんがなぜいじめられたか?

私は一つは東北の田舎(岩手は決して田舎じゃないけど)から出てきて、突如脚光を浴びることになった彼女への嫉妬がすごかったのかなと。

入団前、彼女が冬季スクールで通ったKIEで「この子は受かる」とみんなの前で太鼓判を押されたこと、すみれ売りで話題になったことなど、多々あります。

しかし、実際に物品がなくなっているので、本当の窃盗犯がいたのかもしれません。その子はどうしているのか・・・とも思うのですが。

私達ファンとしては上級生が下級生をいじめるという話はよく聞きます。でもそれを同期が結束して耐える・・・というイメージを持っていたのですが、今回ばかりは同期が同期を虐めるという最低なことが起きてしまいました。

96期の問題は今もくすぶっていますし、歌劇団内の「いじめ」のうわさもちょくちょく耳にします。その一方で松岡修造の娘に対しては「いじめてはならない」というお達しが出るなど、後ろ盾がある人とない人の差がこれか・・・と感じる今日この頃です。

さて、平成も最後になって、歌劇団はどこへいくのでしょうか?

一般客がチケットを取りにくくなったり、ファンクラブにチケットが降りなくなったり、一体チケットはどこに行ってて稼働率を保っているのか。

歌劇団はファンの高齢化を全く気にしている様子もありません。外国人だろうが修学旅行生だろうが農協の団体だろうが、とにかく席に座って見てくれたらそれでいい。

しかも何百人単位を一度に確保できればそれでいいという感じです。

チケット代に重ねてお花代を弾んでくれるような人は常に見ることが出来るけど正規の値段しか払えない人はいらない・・という感じです。

今は外国からの観光客も多いですし、宝塚や歌舞伎は潤っていますがそれもいつまで。親子3代で見ることが出来ない宝塚の未来は決して明るいものではないと思います。

 

 

 

 

 


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