昨日、観劇しました。3列目のど真ん中に真矢みきさんがご観劇
お帰りになる時、回りの方々にご挨拶をしてそのまま・・・顔をまじっと見ちゃった。
楽屋へ行かれたんでしょう。
でも、カーテンコールになるまで気づきませんでした。
逆転裁判
ストーリーについて
なんせ、前回と前々回を見て、その脚本のはちゃめちゃさに座席からずり落ちそうになり、それでも
「ゲームも好き。ゆえに舞台も好き」と言われた時には、さらにがくっとなってしまい
あの時、何がダメだったかって、映像と舞台のバランスが悪かったし、やたら舞台転換ばかり多くて
雑な印象。
ストーリーもなんじゃこりゃ?状態。素人っぽすぎました。あれ、デビュー作だったっけ?
1作目はそれでも面白い部分はあったけど、2作目はもうだめだーって感じでした。
ゆえに3作目、エッジワース編と言われても「ふーん」って思って、全く期待していなかったのですが
いやーー 面白かったです
エッジワース君がいきなりとのタイムスリップでお父さんに会う・・・というどこにでもありそうな話ですが
そこで事件が起き、謎ときになり、父親を変え、迷いをふっきる・・・そこが面白いっ
場面転換も今回は非常に少なくしたおかげで、1場面における集中度が増したし、同じ場所で同じような
話が展開されるのに、少しずつ登場人物のキャラを変えていくという事で退屈する事はなかったですし。
裁判シーンは感動的でした(ありえない裁判ですが)
後ろの客席の方が「歌舞伎をみているみたいだ」と言ってましたが、成功の原因はエッジワース親子の
「時代劇がかったセリフ回し」にあると思います。
あまりに現実離れした時代劇風の仰々しいセリフに振り、あり得ない時代がかった服装に裁判所の
レトロな雰囲気。これらの非現実を現実にしちゃったという事ですね。
つまり、リアルを追求するのではなく、全てを「おとぎ話」のように非現実の世界に閉じ込めて
「これは現実のアメリカの話ではなく、宝塚という舞台の世界にしかありえない現実なんですよ」と言っている。
ゆえに「歌舞伎みたい」という感想が出て来たのでは?
その仰々しいふりとセリフを、悠未ひろがこれまたバカ正直にまっとうにやってのけるから、観客としては
「うっそー」と突っ込む隙すらないわけです。
やるなら徹底的にやっちゃったという事でしょうか?
でも、こういう仰々しさが似合うジェンヌって今時、なかなかいないのでは?
蘭寿とむじゃ、こうはいかなかったでしょうしね
出演者について
悠未ひろ・・・マイルズ・エッジワース。生え抜き宙メンバーの長って事になります?
研15のベテラン。まず、立ち姿が美しい。やっぱり背が高いから見やすいというか。
メイクも髪型もぴったり。無論「派手な」コスチュームもとてもよくお似合い。
決して滑舌がいいとは言えないのだけど、あの仰々しい長いセリフをよくもまあ途切れさせずに
言い切って観客を魅了してくれたなーーと
学年的にはこれくらいできて当たり前なんでしょうけど、「華」もあるし、今時この実力は貴重品。
古きよきタカラジェンヌって所ですね。
こういう「型」をきっちり踏襲してくれるのは嬉しいけど、宙組の中では浮くかなあ?
マイルズの堅苦しくてウザイ性格がよく表現されているし、驚いた時の目の見開き方もすごいし
まさにいう事なしでした。
蓮水ゆうや・・・グレゴリー・エッジワース。どどーんと大きくてどしっとしたマイルズに比べると蓮水は何と言っても
細身。スーツを着てオールバックにすると余計に細く、声も高いので色々不利な部分はあるにしても
グレゴリーとしては立派。滑舌もいいし、演技も上手で歌も上手。悠未との掛け合いもぴったり
こういうのが見たかったんだよっ!これで七海ひろきがいたら最高だったのに。
フィナーレではいつものキザな蓮水で、とーーってもかっこよかったです。
凪七瑠海・・・バッツ。月組に行く?二番手?大丈夫か?何がって・・・下級生の頃から成長がない。
見た目が若いのはいい事だけど、いつまでも幼い印象で滑舌は悪いし、役柄のせいもあるけど
落ち着きがなさすぎる 自分なりに一生懸命、ああいううるさいキャラを作り上げたんだろうとは
思うけど、悠未と蓮水がきっちり型芝居をしている中で、一人ナチュラル。
焦ったようなセリフ回しを何とかしないと。
すみれ乃麗・・・・アリソン。バッツが一目ぼれする程綺麗じゃないし、エッジワースがドキドキするような
可愛らしさもないような?どこか引っ込み思案なのはこれが限界という証拠か?
もう少し前に出るくせをつけないと。
寿つかさの裁判長はさすがの演技力で、二幕目の裁判シーンが盛り上がる盛り上がる
これぞ「芝居っ」という感じでした。
愛月ひかるの刑事は男っぽくて見栄えがしました。
怜美うららはよくみると、本当に美人
宙組の歴史を見ると、初代の姿月あさと以来、どちらかといえばナリュラルタイプの男役が長続きし
伝統も何もあったもんじゃないなあと思っていました。1作退団もありましたし、二番手や三番手も
ころころ変わるし・・だからいつしか期待することもなくなっていたんだと思います。
そんな荒波にもまれて育った生え抜き組。
嫌になる事の方が多かったんじゃないか?という宙組人生。よくぞ耐えたなあ。
そしてちゃんと身に着けるべきものは身に着けてくれて。まだ救いがあるかも
ビジュアル第一の宙組になってますが、頑張って欲しいですね。