NICE GUY!!
もともと、さよならを目的に作られたショーだったとか。
どうりで「祐飛による祐飛の為の祐飛ありきのショー」だったと思います。
がっ どうしちゃったの?藤井先生は。あまりにワンパターンでめちゃくちゃじゃない?
6場のNICE GUYが次々登場するシーンはオチがないし、祐飛のNICE アイドルのYは
赤い衣装が似合っていたとは思えない。
っていうか、大人の祐飛君に「アイドル」?
10場の大空祐飛&鳳稀かなめのシーンはいらないっ
あの二人が顔を近づけあっても、「カクテル」の匠&瀬奈のような妖しさはでないし
そもそも鳳稀かなめってそういうキャラじゃないし
祐飛にいたっては「ここ、彼女がやる必要あった?」程度。衣装も似合ってなかったし。
中盤以降の美穂圭子オンパレードは疑問。
ここ、何で純矢ちとせじゃいけないの?大人のムードで攻めたかったらダンサー
五峰も出すべきだったのでは?
FNS歌謡祭で鈴木雅之の「恋人」を歌った時の大空祐飛は(歌唱力は
ともかくとして)ムードは非常に似合っていたし、表現していたと思います。
つまり大空祐飛のイメージというのはNICE GUYという明るいイメージではなく
「孤高のスター」ではないかと
辛さを耐えて雨に打たれながら歌うとか・・・戦場で仲間を死においやって苦悶
するとかーーそういう「苦しみもだえる姿」が絵になる人なのよ。
恋愛場面に関しては男ではなく、女を惑わすタイプだから、思い切りエッチなシーンが
いいよねーー男を相手にするなら受身でお願いします
全体的に盛り上げようと頑張ったけどダメだった・・・っていうショーでした。
出演者について
大空祐飛・・・パンフレットの稽古場の写真を見ながら、どんな時も姿勢は「型」に
はまっており、指先まで美しく伸びる。まさに「宝塚の男役」の集大成だなと。
その表情もどの姿も切り取ってか飾っておけるくらい完璧です。
あのふにゃっとした男役が・・・よくここまで成長したなあ と感慨深いもの
がありますが、トップになってから一層「大人」になってしまい、手が届かなくなった
様な気がします。特に今回は作品の性質もあるんでしょうが、大空の
「本音」が一つも出てこない。何を考えているのかわからない・・・というのが
正直な気持ちです
汝鳥さんとのシーンだけは、正直に演じているようでしたがそれ以外は
とにかくポーカーフェイスで平静を保っているような痛々しさを感じました。
少し弱い部分やくだけた感じを出してくれた方が安心するけどね。
野乃すみ花・・・・今回の役はビジュアル・体型・実力全てにおいて駄目な設定で
気の毒でしたが、そういう役が一番『身の丈」にあっていると感じてしまう
悲しさもあるわけで (イングリット・バーグマンよりはずっとね)
くせのあるしゃべり方や大人になれない中途半端さにイラっとする。
ショーでは何を着ても似合わないしなあ。
これでトゥールベル夫人なんて・・・・・どんだけーー
鳳稀かなめ・・・・宙組の中で一番元気溌剌として見えます。歌もダンスも余裕。
それだけに「もっとできる筈」と思ってしまうのが余計なお世話?
今回のレニーという役は、ああ演じるしかなかったと思います。ただ、出来れば
冒頭の登場部分、もう少し世をすねた感じをだせたらわかりやすかったかも。
ショーにおいては「華」があるから、真ん中がよく似合いますよね
一方で「個性」がなくなりそうな雰囲気もあるので気をつけて欲しいです。
北翔海莉・・・・組替えを前提とした役柄なのはわかりますけど、出番は少ないわ
あっさり出てこなくなるわ・・・なんでこの扱い?バウの主演の時は
「これぞ実力派ナンバーワン」をみせつけられて安心してみていられる人
なのに、大劇場作品では「え?終わり」で消化不良に陥る
本気で歌劇団に嫌がらせされているんじゃないかと疑う今日この頃。
今回は月組で長い間一緒だったほ祐飛君と最後なんだし、もっともっと
絡ませてあげたかったなあ。
今回、わりとおいしい役だったのは蓮水ゆうや。弟役で台詞も多かったし。
テレビで見た時はちょっと古い顔つきの男役に見えたけど、何だかんだいって
背はあるし正統派? この人と祐飛のBLシーンなら見たかったかも。